リスク回避的な流れが後退し買い戻しの流れが継続【クロージング】

市況
2019年4月17日 16時01分

17日の日経平均は続伸。56.31円高の22277.97円(出来高概算12億7000万株)で取引を終えた。前引け間際には一時22345.19円まで上げ幅を広げており、連日で年初来高値を更新している。米国市場では中国人民銀行が金融緩和を再開したほか、ドイツの景況感指数の改善が材料視され、NYダウは上昇。日米通商交渉の行方については、初日の協議では、為替条項について直接的な要求はなかったと伝えられる中で、円相場は1ドル112円台で推移するなど円安基調も材料視された。日経平均は一時下げに転じる局面もみられたが、中国の第1四半期のGDPは前年比6.4%増と予想を上回ったことも材料視される格好だった。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1200を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは、証券、海運、輸送用機器、石油石炭、銀行、機械が堅調。一方で、水産農林、電力ガス、精密機器、情報通信、食料品、医薬品、建設が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、アドバンテスト<6857>、TDK<6762>、オムロン<6645>がけん引。

日経平均は「尖閣諸島沖 中国海警局の船が日本の領海に侵入」といった報道を受けて一時下げに転じたようだが、その後は中国の第1四半期のGDP発表に向けて切り返すなど、薄商いの中を先物主導の値動きに振らされた格好。また、通信株は前日の強い値動きに対する反動やソフトバンクG<9984>はスプリントとTモバイルの統合に対する不透明感が利食いにつながった格好だが、ファーストリテの強い値動きをみても、225型のインデックス売買の影響が大きい。

また、セクターをみると、証券、海運、輸送用機器が上昇率上位であり、外部環境の不透明要因が後退する中で、リターン・リバーサルといった流れであろう。積極的な買い方は不在ではあるが、リスク回避的な流れが後退してくることにより、買い戻しの流れが継続しているといったところである。また、マザーズ指数が上昇しているが、サンバイオ<4592>のストップ高のインパクトが大きい。参加者が限られる中で一部の銘柄に資金が集中しやすい需給状況であろう。

《CN》

提供:フィスコ

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