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すご腕投資家が注目企業を直撃~アバント編/第1回

特集
2019年4月28日 7時00分

株探プレミアム・リポート

長期投資に向く「3点セット」を分解!

筆者:福島 由恵

金融機関出身のフリーライター。株式、投資信託、不動産投資などを中心とした資産形成に関連する記事執筆を主に担当。相続、税金、ライフプラン関連も数多く執筆。

「この会社のトップの話を聞けるなら、名古屋から駆けつけますよ」。個人投資家同士で情報交換する「オフ会」で、ある投資家さんがこう話しかけてきた。

その会社とはアバント <3836>。主力のビジネスは、企業の連結決算書を作成する会計システムの開発及び販売だ。業績は好調、過去最高益を更新中で2019年6月期には4期連続の増収増益を目指している。株価も堅調、長期志向の個人投資家ならまずチェックする月次チャートは上向きを続け、この3年で6倍ほどの値上がりをしている。

■アバント〈3836〉の月足チャート(10年10月~19年3月)

アバントの月足チャート

冒頭の投資家を含め、億単位の資産を運用するようなすご腕投資家たちの間でアバントへの関心は高い。というのも同社には、ファンダメンタルズを重視し、長期投資のスタンスで銘柄を選ぶ投資家が好む“3点セット”が揃っているからだ。

その3つとは

① (継続的に安定収入が入る)ストック型の事業を持つ
② 業績のモメンタム(勢い)が強い
③ 月次チャートが上向き
――だ。

現在、同社についてさらなる関心を高めているのが、18年9月に発表した中期経営計画(中計)の内容だ。そこには、18年6月期時点で①売上高120億円、②ストック売上高比率33%、③配当12円を、23年6月期には、それぞれ「180億~220億円」「70%」「30円以上」に引き上げる――といった成長目標が掲げられている。

ストック収入の割合を上げて強化した収益を増配によって株主に還元されていくのは、長期投資家にとっては魅力的。果たして、これらは実現可能なのか? また足元では30倍に迫るPER(株価収益率)は割高ではないのか。これらを見極めるため、『株探』プレミアム編集部は企業研究を熱心に行う「すご腕投資家3人衆」と共にアバントを訪問、同社CFO(最高財務責任者)の春日尚義さんを直撃した。

同行してもらった3人衆は、DAIBOUCHOUさん、uki5496 さん、ろくすけさん(いずれもハンドルネーム)。最初の2人は『株探』プレミアムの専用コラム「すご腕投資家さんに聞く 『銘柄選び』の技」で、その技を紹介している。『株探』初登場のろくすけさんは、長期投資を目指すサラリーマン投資家。後ろに紹介するプロフィールを参考にしてほしい。

今回のIRミーティングでは、仕事で会計や経営管理システムの開発・導入に携わった経験を持つuki5496さんから率直な疑問が投げかけられる一方で、アバントの春日さんからは個人株主を増やす方策を逆質問されたりするなど話は多岐にわたり、議論は2時間を超えた。その「白熱ミーティング」の内容をこれから紹介しよう。

uki5496uki5496さん(ハンドルネーム・30代・男性)のプロフィール:

サラリーマン投資家で2005年から投資を開始。日本株を中心にバリュー株狙いの「負けにくい」堅実派投資を行う。(1)割安(2)業績進捗が良好(3)高配当利回り(4)この先の変化が期待できる、――の4項目を重視。対TOPIXでは平均プラス10%の勝ちを続け(06年の1年だけ負け)、順調に資産を拡大。現在の金融資産は9000万円台。

DAIBOUCHOUDAIBOUCHOUさん(ハンドルネーム・40代・男性)のプロフィール:

投資歴約19年で、現在は専業投資家。2005年前後には不動産株への集中投資を行い、200万円を一時10億円にまで、まさに「大膨張」させた実績のあるすご腕。その後のライブドア・ショックで5億円に、リーマン・ショックの頃には資産は約2.5億円に減ってしまったことから、特定セクターに集中し、銘柄数を絞った割安成長株狙いの戦略を転換。セクター分散し、収益のほかに資産面での割安株や、配当や優待狙いも加え、100銘柄以上を保有して、資産を守りながら増やす投資を心掛ける。現在の資産は不動産3億円を含めると、総額6億円ほど。

ろくすけさんろくすけさん(ハンドルネーム・40代・男性)のプロフィール:

投資歴約20年のサラリーマン投資家。「多くの人がまだ気づいていない潜在的・本源的価値を見出す」をモットーに企業研究に励み、長期投資を志す。2008年サブプライム問題での相場低迷時に日本株の割安感に着目。投信積み立てから個別株に軸足を移して以降、一歩一歩資産拡大を遂げている。現在の運用資産額は約3億円で、この他にキャッシュで買った自宅も保有。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

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