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2019年4月29日 7時00分
特集

すご腕3人衆が注目企業を直撃~アバント編 第2回

株探プレミアム・リポート

優待より増配重視、純資産を積み上げて株主の期待に応える

筆者:福島 由恵

金融機関出身のフリーライター。株式、投資信託、不動産投資などを中心とした資産形成に関連する記事執筆を主に担当。相続、税金、ライフプラン関連も数多く執筆。

前回に引き続き、すご腕投資家3人衆とアバント <3836>CFO(最高財務責任者)、春日尚義さんとの白熱ミーティングをリポートする。3人衆はファンダメンタルズを重視した長期投資が主体のDAIBOUCHOU(以下DAI)さん、uki5496(以下uki)さん、ろくすけさん(いずれもハンドルネーム)。

記事第1回目では、3人衆からアバントの主力ビジネスである連結会計事業が限られた市場の中でどう収益を伸ばしていくかの方策、中期経営計画で掲げられるストックビジネス比率のアップは実現できるのかなどについて、アバントの春日さんに聞いた。

今回は、2つの新規事業の成長戦略や課題、株主還元の方針などの質疑応答と共に、春日さんから個人投資家の注目度を高めるための施策について3人衆への逆質問も紹介する。

主力ビジネスを支える新規事業は盤石か?

――DAIさん: これまでは全体業績のインパクトが小さかったビジネス・インテリジェンス(BI)事業の利益率が目覚ましく改善していますね。事業環境が変化しているのでしょうか?

春日: はい。主には受注形態を大きく変えたことで儲けを出す足腰が強くなったと考えています。BI事業を担う子会社のジールは、これまでかつて外注比率が高かったのですが、その比率を抑えることで人件費をスリム化できています。

また案件を請け負う際の契約形態についても、以前は比率が高かった「下請け」から「元請け」の方式が増えており、当期(2019年6月期)上期からそれが逆転しています。元請けが増えれば中間マージンの支払いが減るわけですから、結果的に利益率が向上し、それが業績向上の貢献にもつながっていると思います。

――ろくすけさん: BI事業では主にどんな業種の案件が多いのでしょうか?

春日: 一時期は金融機関が多かったのですが、最近は広義で捉えた流通業によるデータ分析のニーズが高まっており、こうした業種からの案件が増えています。

――DAIさん: 流通というのはコンビニエンスストアとかEコマース(電子商取引)会社なのでしょうか。

春日: どちらかというと後者の方で、データ分析によってどういったものが儲かっているのかなどを確認するニーズがあるようなところですね。

――DAIさん: どういったものを扱えば売れるのかというのも必要でしょうしね。

春日: そうですね。

■アバント、競合の電通国際情報システム、日経平均株価との株価パフォーマンス比較

株価パフォーマンスの比較

注:2009 年1月時点からの対数。赤はアバント、青は電通国際、緑は日経平均

――ukiさん: 連結会計事業を担う子会社ディーバとBI事業を担うジールとで、今後協業をしていく流れにはあるのですか?

春日: 協業のチャンスは出てきていると思います。これまでは、各社、本業に集中して「個別最適」を目指してきましたが、ようやく基盤は整いつつあります。少しずつではありますが、協業によるシナジー効果を追求していく環境にあると考えています。

――DAIさん: 企業の連結会計の外部委託を受けるアウトソーシング事業ですが、現状では好調ですね。どのような背景があるのでしょう?

春日: これはいい意味で当初の予想が裏切られ、思った以上に堅調です。もともとは管理部門の人員が絞られているという認識の下、比較的規模の小さい企業からの需要が多いと踏んでいました。しかし、こうした企業以上に大企業のお客様のニーズも多く、大型の案件が増えていることが好影響をもたらしています。

全体的に管理部門の人員減、これに加えてルーティン業務は外部に任せ、そこで浮いた余力は中核業務に回そうという動きがあるのだと思います。後は、「働き方改革」で労働時間を減らす流れにあるのも追い風ですね。

――ukiさん: ただ、決算業務のアウトソーシングは、委託側の企業にとっては固定コストとなりますね。RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAI(人工知能)の今後の発展で、人の手で行われる定型作業の内製化が進むことも予想され、外部への業務委託の部分は削減の対象になりやすくなる。これは向かい風となると思いますが、こういったリスクにどう対応していくのでしょうか?

■3人衆のプロフィール(順不同)

DAIBOUCHOUDAIBOUCHOUさん(ハンドルネーム・40代・男性)のプロフィール:

投資歴約19年で、現在は専業投資家。2005年前後には不動産株への集中投資を行い、200万円を一時10億円にまで、まさに「大膨張」させた実績のあるすご腕。その後のライブドア・ショックで5億円に、リーマン・ショックの頃には資産は約2.5億円に減ってしまったことから、特定セクターに集中し、銘柄数を絞った割安成長株狙いの戦略を転換。セクター分散し、収益のほかに資産面での割安株や、配当や優待狙いも加え、100銘柄以上を保有して、資産を守りながら増やす投資を心掛ける。現在の資産は不動産3億円を含めると、総額6億円ほど。

ろくすけさんろくすけさん(ハンドルネーム・40代・男性)のプロフィール:

投資歴約20年のサラリーマン投資家。「多くの人がまだ気づいていない潜在的・本源的価値を見出す」をモットーに企業研究に励み、長期投資を志す。2008年サブプライム問題での相場低迷時に日本株の割安感に着目。投信積み立てから個別株に軸足を移して以降、一歩一歩資産拡大を遂げている。現在の運用資産額は約3億円で、この他にキャッシュで買った自宅も保有。

uki5496uki5496さん(ハンドルネーム・30代・男性)のプロフィール:

サラリーマン投資家で2005年から投資を開始。日本株を中心にバリュー株狙いの「負けにくい」堅実派投資を行う。(1)割安(2)業績進捗が良好(3)高配当利回り(4)この先の変化が期待できる、――の4項目を重視。対TOPIXでは平均プラス10%の勝ちを続け(06年の1年だけ負け)、順調に資産を拡大。現在の金融資産は9000万円台。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

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