6日の米国市場ダイジェスト:NYダウ66ドル安、米中協議への先行き不透明感が強まる

市況
2019年5月7日 7時39分

■NY株式:NYダウ66ドル安、米中協議への先行き不透明感が強まる

米国株式相場は下落。ダウ平均は66.47ドル安の26438.48、ナスダックは40.71ポイント安の8123.29で取引を終了した。トランプ大統領がツイッターで中国からの輸入品2000億ドル相当への関税引き上げを10日から実施すると表明し、アジア・欧州株がほぼ全面安となり、米国株も大幅下落して寄りついた。しかし、関税引き上げがトランプ大統領による交渉テクニックであるとの見方も広がり、引けにかけて下げ幅を縮小する展開となった。セクター別では、ヘルスケア機器・サービスや食品・生活必需品小売が上昇する一方で耐久消費財・アパレルやテクノロジー・ハード・機器が下落した。

米中関係の悪化懸念から、アプライド・マテリアルズ(AMAT)、エヌビディア(NVDA)、マイクロン・テクノロジー(MU)など半導体関連株が下落。中国での売上比率の大きい建設機械のキャタピラー(CAT)や航空機メーカーのボーイング(BA)が軟調推移。米長期金利の下落で、ゴールドマンサックス(GS)やJPモルガン(JPM)などの金融各社が売られた。一方で、独立系石油ガス生産のアナダルコ(APC)は、石油大手シェブロン(CVX)ではなく同業オキシデンタル・ペトロリアム(OXY)による買収案を受け入れる公算が強まり上昇した。

中国側は予定通り交渉団を渡米させ、交渉継続に意欲示しているとも報じられている。最終合意に至らない場合であっても、著しい関税引き上げは延期されるとの楽観的な見方が広がっている。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米中貿易協議の行方をにらんで神経質な展開

6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円77銭まで下落後、110円96銭まで上昇し、110円87銭で引けた。トランプ米大統領が今週末にも対中輸入製品の関税率を25%に引き上げると警告し米中貿易摩擦の深刻化懸念が強まりリスク回避の動きが優勢となった。その後、計画通り今週の米中貿易協議が開催される見通しとの報道を受けて協議進展への期待が広がり、リスク回避のドル売りは後退した。

ユーロ・ドルは、1.1179ドルから1.1209ドルまで上昇し、1.1200ドルで引けた。ユーロ圏4月サービス業PMIや3月小売売上高が市場予想を上回ったため、ユーロ買いが優勢となった。ユーロ・円は、123円97銭から124円30銭まで上昇した。ポンド・ドルは、1.3082ドルまで下落後、1.3105ドルまで戻した。ドル・スイスは、1.0197フランまで上昇後、1.0167フランまで下落した。

■NY原油:小幅高で62.25ドル、米中貿易協議継続への期待も

NY原油先物6月限は小幅高(NYMEX原油6月限終値:62.25 ↑0.31)ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比+0.31ドルの62.25ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは60.04ドル-62.95ドル。米中貿易協議の中止観測や対中輸入関税引き上げとの報道を受けて6日のアジア市場(時間外取引)で60.04ドルまで下落。ただ、「米中貿易協議は今週予定通り行われる見込み」と報じられたことから、62ドル台を回復した。米国株式の下げ幅縮小も好感されたようだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 30.47ドル -0.24ドル(-0.78%)

モルガン・スタンレー(MS) 47.71ドル -0.35ドル(-0.73%)

ゴールドマン・サックス(GS)206.43ドル -1.09ドル(-0.53%)

インテル(INTC) 51.22ドル -0.22ドル(-0.42%)

アップル(AAPL) 208.48ドル -3.27ドル(-1.54%)

アルファベット(GOOG) 1189.39ドル +3.99ドル(+0.34%)

フェイスブック(FB) 193.88ドル -1.59ドル(-0.81%)

キャタピラー(CAT) 136.76ドル -2.30ドル(-1.65%)

アルコア(AA) 25.91ドル -0.77ドル(-2.89%)

ウォルマート(WMT) 102.46ドル +0.38ドル(+0.37%)

スプリント(S) 5.74ドル -0.06ドル(-1.03%)

《SF》

提供:フィスコ

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