話題株ピックアップ【夕刊】(1):信号、ZOZO、チムスピ

注目
2019年5月8日 15時16分

■日本信号 <6741>  1,172円  +131 円 (+12.6%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

日本信号 <6741> が急騰。7日大引け後に発表した19年3月期の連結経常利益は前の期比2.7倍の79億円に急拡大し、従来予想の70億円を上回って着地。続く20年3月期も前期比7.6%増の85億円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。前期上振れはホーム安全システム関連や信号保安装置、海外向け信号システムの販売が伸びたことが背景。今期は20年に向けて導入が加速するホームドアに引き続き注力し、ICTソリューション事業の収益拡大を見込む。併せて、今期の年間配当は前期比1円増の26円に増配する方針とした。さらに、発行済み株式数の4.6%に相当する300万株(金額で35億円)を上限に自社株買いを実施すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■ZOZO <3092>  2,273円  +169 円 (+8.0%)  本日終値  東証1部 上昇率8位

ZOZO<3092>が続急伸。全体相場とは真逆の動きで上値指向を強め、5日・25日・75日移動平均線を3本まとめて上抜く戻り足をみせている。同社が4月25日に発表した19年3月期決算は営業利益段階で前の期比22%減の256億5400万円と初の減益を強いられた。20年3月期の営業利益については前期比25%増の320億円と前期の落ち込みからV字回復を果たす見通しを示したが、大型連休前の26日は目先筋の売り圧力が強まり大陰線引く形となった。しかし、株価は2017年春先以来の底値もみ合い圏にあるうえ、信用取組は信用倍率0.5倍と売り残が買い残のほぼ倍に膨らんだ状態にある。更に日証金では株不足で逆日歩が付いている状況で、足もとは買い戻しによる浮揚力が働いている。

■チームスピリット <4397>  6,500円  +390 円 (+6.4%)  本日終値

チームスピリット<4397>が大幅高。3日続伸で6500円台まで上値を伸ばし、4月19日につけた高値6350円を払拭、上場来高値圏に突入した。クラウドを活用した継続課金ビジネスを展開しており、具体的には社員の業務上必要な作業を一元管理する働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」を提供し、中堅企業を中心に幅広い需要を取り込んでいる。19年8月期は営業利益段階で前期比3.6倍の2億5000万円と急拡大を見込む。今月末を基準日として1株を2株にする株式分割を行うことで、この権利取りの買いも断続的に流入している。

■ミサワホーム <1722>  801円  +29 円 (+3.8%)  本日終値

ミサワホーム<1722>は大幅高。午後0時36分、集計中の19年3月期業績について、営業利益が80億円から84億円(前の期比12.2%増)へ、純利益が50億円から53億円(同9.8%増)へ上振れたようだと発表したことが好感された。売上高は従来予想の4000億円に対して3993億4000万円(同2.8%増)とほぼ計画通りだったものの、販管費が予想を下回ったことに加えて、大末建設<1814>を持ち分法適用関連会社としたことによる持ち分法による投資利益の計上などが貢献した。

■リケンテクノス <4220>  527円  +13 円 (+2.5%)  本日終値

リケンテクノス <4220> が反発。7日大引け後に発表した19年3月期の連結経常利益は前の期比8.5%増の58.6億円で着地。続く20年3月期も前期比10.8%増の65億円に伸び、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は自動車分野の機能部品の販売強化などを通じ、2ケタ増益を目指す。業績好調に伴い、前期の年間配当を13円→14円に増額し、今期も前期比2円増の16円に増配する方針とした。前日終値ベースの予想PERが11.5倍→9.0倍に低下する一方、配当利回りが3.11%に上昇し、割安感が強まったことも支援材料となった。

■ソースネクスト <4344>  534円  +10 円 (+1.9%)  本日終値

ソースネクスト<4344>が5日続伸。4月15日からきょうまでの直近12営業日で安かった日はわずかに2日間で、サイコロジカルラインは83.3%(10勝2敗)と上値指向の強さが際立つ。翻訳端末「ポケトーク」の拡販が進んでおり、累計出荷台数は4月23日時点で40万台を突破、来年末までに100万台を目標に掲げるが、来年は東京五輪開催年でもあり一段の上積みも期待される。時価総額700億円台で中小型株に位置づけられる銘柄ながら、日々の出来高流動性の高さは特筆に値する。信用取組は売り買いがっぷり四つで、直近の信用倍率は1.12倍。日証金では株不足で逆日歩がついている状況にある。

■スミダコーポレーション <6817>  1,318円  -212 円 (-13.9%)  本日終値  東証1部 下落率2位

7日に決算を発表。「1-3月期(1Q)税引き前は40%減益で着地」が嫌気された。

スミダコーポレーション <6817> が5月7日大引け後(17:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。19年12月期第1四半期(1-3月)の連結税引き前利益は前年同期比39.9%減の2.6億円に落ち込み、通期計画の50.7億円に対する進捗率は5.2%にとどまり、3年平均の17.8%も下回った。

⇒⇒スミダコーポレーションの詳しい業績推移表を見る

■ニチアス <5393>  1,790円  -279 円 (-13.5%)  本日終値  東証1部 下落率3位

ニチアス<5393>は大幅続落。同社は7日取引終了後、20年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は2080億円(前期比3.5%減)、営業利益は208億円(同8.1%減)、最終利益は145億円(同8.6%減)を見込んでいる。20年3月期の見通しは、工業製品部門で堅調な推移が見込まれる。一方、高機能製品部門は上期の半導体市場に不透明感があり、プラント向け工事・販売部門では船舶工事の大型建設案件の反動減が予想される。19年3月期連結決算は、売上高2154億9500万円(前の期比9.1%増)、営業利益226億2900万円(同6.0%増)、最終利益158億6100万円(同6.0%増)だった。

■ヤマハ発動機 <7272>  1,950円  -301 円 (-13.4%)  本日終値  東証1部 下落率4位

ヤマハ発動機<7272>は急落。同社は7日取引終了後、19年12月期の第1四半期(1~3月)連結決算を発表。売上高は4293億4900万円(前年同期比5.9%増)と増収を確保したものの、営業利益は359億2000万円(同12.8%減)と大幅減益だった。為替相場が対ユーロで円高に振れたことで増収効果が帳消しとなったほか、新製品の投入による販管費用負担が重かった。この決算発表を受けて売りが集中するかたちとなっている。

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