8日の米国市場ダイジェスト:NYダウ2ドル高、米中高官協議を控えて様子見ムード

市況
2019年5月9日 7時38分

■NY株式:NYダウ2ドル高、米中高官協議を控えて様子見ムード

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は2.24ドル高の25967.33、ナスダックは20.44ポイント安の7943.32で取引を終了した。中国側は米国が関税を引き上げた場合、必要な対抗処置を取ると表明するなど、明日から始まる米中高官協議の行方を見極めたいとの思惑から、寄付き後からもみ合う展開となった。その後は緩やかに上昇したものの、引けにかけて弱含んだ。セクター別では、家庭用品・パーソナル用品やヘルスケア機器・サービスが上昇する一方で、公益事業や半導体・半導体製造装置が下落した。

上場後初めてとなる四半期決算を発表した配車サービス大手リフト(LYFT)は、予想を上回る赤字決算となったほか、上場を控えるウーバーなどライドシェアのドライバーが合同で待遇改善を訴えるストライキを実施していることが嫌気され大幅下落。旅行口コミサイトのトリップアドバイザー(TRIP)は、売上高が予想を下振れ急落。半導体のインテル(INTC)は投資家説明会で慎重な業績見通しを示したことで下落。一方で、アップルの部品サプライヤーであるコルボ(QRVO)は、決算内容が好感され上昇。エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)は、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が予想を上振れ、堅調推移となった。

マーケット終了後にエンターテイメントのウォルト・ディズニー(DIS)が発表した1-3月期決算は、売上高、一株利益ともに予想を上振れた。時間外取引で上昇して推移している。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ドルはもみ合い、米中貿易摩擦への懸念消えず

8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円27銭まで上昇後、109円97銭まで反落し、110円10銭に戻して引けた。中国政府は米国との通商協定での合意を望んでいることを米国政府に伝えたことをトランプ大統領が明らかにしたため、リスク回避の円買いドル売りは後退した。しかし、米通商代表部(USTR)は中国製品への制裁関税を10日に引き上げることを正式に申請し、中国も必要に応じて報復措置をとる断固とした方針を示したため、リスク回避の動きが再燃。その後、低調な米10年債入札結果を受けた米債利回りの上昇で、ドル買いが再燃した。

ユーロ・ドルは、1.1214ドルから1.1183ドルまで下落し、1.1192ドルで引けた。ユーロ・円は、123円15銭から123円52銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2987ドルまで下落後、1.3028ドルまで戻した。英国のEU離脱に関する与野党の協議がまとまらず不透明感を受けたポンド売りが継続した。ドル・スイスは、1.0174フランから1.0208フランまで上昇した。

■NY原油:反発で62.12ドル、原油在庫の減少などを意識した買いが入る

NY原油先物6月限は反発(NYMEX原油6月限終値:62.12 ↑0.72)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前日比+0.72ドルの62.12ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは61.07ドル-62.37ドル。米エネルギー情報局(EIA)が公表した週間在庫統計で、原油在庫は増加予想に反して減少していたことが買い材料となった。米中貿易摩の擦長期化に対する市場の警戒感は消えていないものの、9日から始まる米中貿易協議の行方を見極めたいとの理由で、短期筋などの売りが減少したことも原油先物の反発につながったようだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 29.80ドル -0.12ドル(-0.40%)

モルガン・スタンレー(MS) 46.53ドル -0.18ドル(-0.39%)

ゴールドマン・サックス(GS)200.95ドル -1.68ドル(-0.83%)

インテル(INTC) 49.24ドル -1.24ドル(-2.46%)

アップル(AAPL) 202.90ドル +0.04ドル(+0.02%)

アルファベット(GOOG) 1166.27ドル -7.83ドル(-0.67%)

フェイスブック(FB) 189.54ドル -0.23ドル(-0.12%)

キャタピラー(CAT) 131.95ドル -1.72ドル(-1.29%)

アルコア(AA) 24.69ドル -0.49ドル(-1.95%)

ウォルマート(WMT) 100.30ドル -1.00ドル(-0.99%)

スプリント(S) 5.62ドル -0.17ドル(-2.94%)

《SF》

提供:フィスコ

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