明日の株式相場見通し=米中摩擦警戒で買い手控え、株価指数先物への売り優勢
あす(17日)の東京株式市場は、米中貿易摩擦の拡大懸念を警戒して投資家の買い手控え姿勢が強まるなか、海外投資家の株価指数先物への売りで日経平均株価は軟調推移が予想される。もし、14日につけた取引時間中の安値2万751円45銭を下回ると一段安となる可能性もある。
市場関係者からは「きょうの東京株式市場は、米国が15日に中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)への輸出を事実上禁止すると発表したのを嫌気して、株価指数先物に海外投資家からとみられる売りが優勢となり、電子部品株などに安いものが目立った。また、15日に発表した19年3月期の連結経常利益が前の期比7.8%減の1兆3480億4300万円と低調だったのをきっかけに、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>の株価が前日比で3.6%も下落し、16年11月以来2年半ぶりに500円台を割り込んだのも市場のムードを暗くしたようだ」との見方が出ていた。
16日の東京株式市場は、米中貿易摩擦懸念がくすぶるなか、売りが優勢となった。ファーウェイに対する米国の制裁措置などが投資家心理を冷やし、日経平均は終始マイナス圏での推移。日経平均株価終値は、前日比125円58銭安の2万1062円98銭と反落した。
日程面では、3月の第3次産業活動指数に注目。海外では、米4月のCB景気先行総合指数、EU財務相理事会が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)