【杉村富生の短期相場観測】 ─ 小学5年生がAIについて学ぶ時代!
「小学5年生がAIについて学ぶ時代!」
●NYダウはBM比15.4倍になったのに!
イノベーション(技術革新)が日本、およびマーケット(株式市場)を救う!これは筆者の持論である。一貫して、主張している。平成は株価的には厳しい30年だったが、スマホが普及し、EC(電子商取引)、インターネットが日常生活に入り込むなど、大きく変わった。令和ではどんな社会が出現するのだろうか。
再三指摘しているように、 NYダウはブラックマンデー(BM)時の1738ドル(1987年10月19日)から昨年10月3日には2万6828ドルと、15.4倍になった。一方、日経平均株価の1987年10月20日の終値は2万1910円だった。現状は?ほぼその水準だ。「まったく上がっていないじゃないか」。そう、その通りである。
この理由については「失われた25年」のツケなど、いろいろあったと思う。そのひとつが技術革新の遅れ、“新”成長株が出てこなかったことにつきる。アメリカではアマゾン・ドット・コム、ネットフリックス、グーグル(アルファベット)、フェイスブックなどビッグカンパニーが続出した。実に、アマゾンの株価は「上場来の安値~その後の高値」でみると、1565倍になっている。
●令和ではどんな社会が出現するのだろうか?
上場時、100万円を投資していれば15億円強に資産が増えた勘定だ。すごい話である。しかし、日本は変わると思う。その原動力が第4次産業革命、Society5.0(社会改革)だろう。特に、AI(人工知能)だ。RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)との協業によって、オフィス部門の単純作業はほとんどデジタルレーバーに切り替わる。
先日びっくりしたのだが、小学5年生の孫が「AIのサバイバル」(朝日新聞出版)という本(マンガによる人間対AIの頭脳ゲーム)を読んでいた。AIが産業構造、社会を激変させる、このトレンド(潮流の変化)に対応し、生き延びなければならない、という内容だ。いや~、すごい。小学5年生である。投資家(大人)としては負けるわけにはいかないだろう。
日本政府はAI人材を年間25万人育成する計画を推進中だ。5G、IoT、クラウド、ビッグデータなどの導入加速がAIの存在感を一段と高めるだろう。関連銘柄としては、ブレインパッド <3655> 、クリーク・アンド・リバー社 <4763> 、サムティ <3244> などに注目できる。
2019年5月23日 記
株探ニュース