ユーロ週間見通し:弱含みか、イタリア財政問題などが懸念材料に

通貨
2019年6月1日 15時01分

■弱含み、イタリアの財政悪化などを意識したユーロ売り

先週のユーロ・ドルは弱含み。イタリアの財政悪化に対する懸念は消えていないことや、ドイツの5月失業率が予想外に上昇し、失業者数が増加したことが要因。フィンランド中央銀行のレーン総裁が「欧州中央銀行(ECB)の最初の利上げは数カ月前よりも遠のく」との見解もユーロ売り材料となった。取引レンジ:1.1116ドル-1.1215ドル。

■弱含みか、ECBの金融政策を見極めへ

今週のユーロ・ドルは弱含みか。イタリアの財政悪化の不透明感が広がるなか、ユーロ圏の5月消費者物価指数など経済指標が市場予想を下回った場合、ユーロ売りが強まりそうだ。欧州中央銀行(ECB)理事会のハト派姿勢もユーロ売りを支援しよう。ただし、米雇用統計が市場予想を下回った場合、米金利先高観は後退し、ドル買いは限定的となる見通し。

予想レンジ:1.1050ドル-1.1250ドル

■下落、イタリア財政悪化などでリスク回避のユーロ売り

先週のユーロ・円は下落し、一時121円を下回った。ユーロ圏経済の減速やイタリアの財政悪化を意識してリスク回避的なユーロ売り・円買いが優勢となった。欧州議会選での欧州連合(EU)懐疑派が躍進したこともユーロ売り材料となった。取引レンジ:120円92銭-122円81銭。

■弱含みか、イタリア財政問題などが懸念材料に

今週のユーロ・円は弱含みか。欧州連合(EU)は財政規律違反でイタリアに多額の制裁金を科すことを検討しており、欧州委員会とイタリア政府の関係は悪化しつつある。ユーロ圏の消費者物価指数や小売売上高など経済指標が市場予想を下回った場合、リスク回避のユーロ売りは継続し、対円でのユーロの上値は重いままとなりそうだ。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・6月4日:4月失業率(予想:7.7%、3月:7.7%)

・6月4日:5月消費者物価コア指数(前年比予想:+1.1%、4月:+1.3%)

・6月5日:4月生産者物価指数(3月:前年比+2.9%)

・6月6日:1-3月期域内総生産確報値(前年比予想:+1.2%)

・6月7日:欧州中央銀行(ECB)理事会(政策金利は現状維持の予想)

予想レンジ:119円00銭-122円00銭

《FA》

提供:フィスコ

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