中国でビットコインの検索数急増　5月の市場に影響か【フィスコ・ビットコインニュース】

中国では足元で仮想通貨取引は禁止されており、国内の仮想通貨取引所も閉鎖に追い込まれている。しかし、先月のビットコイン（BTC）価格の上昇は中国からの資金流入が一因とではないかという見解をエコノミスト兼トレーダーのアレックス・クルーガー氏がツイッター上で示している。

クルーガー氏は、中国の最大手検索エンジンであるバイドゥ（百度）におけるビットコインの検索トレンドを調査した上で、バイドゥ上でビットコインの検索数が増加したタイミングと仮想通貨市場のパフォーマンスに符号する点があったと指摘。

BTC価格が6,000ドルに達したとき、また6,400ドルから7,450ドルまで上昇し、最終的に2019年最高値となる8,350ドルに達した時など重要なポイントにおいて、バイドゥ上でビットコインへの関心は価格の上昇中または上昇後に急上昇していることを確認したとしている。また、この一致は4月にも認められたとしている。

米中貿易摩擦によって人民元の対米ドル価格が下落する中、中国においてビットコインへの関心が上昇し、中国の資金が仮想通貨市場へ流入することにつながったのではないかという見解である。

中国における仮想通貨取引所は閉鎖に追い込まれ、さらに中国内からの海外の仮想通貨取引所へのアクセスをブロックするなどの対応が取られているものの、実際には個人が仮想通貨取引を行う道が完全に遮断されてしまっているわけではない。また、2017年に中国政府が仮想通貨取引を禁止するまではBTC市場に占める人民元建て取引量は最も大きかった。今後、中国における仮想通貨への関心度がどのように変化するのか注目される。

《SI》

提供：フィスコ