6日の米国市場ダイジェスト:NYダウ181ドル高、原油高を好感
■NY株式:NYダウ181ドル高、原油高を好感
米国株式相場は上昇。ダウ平均は181.09ドル高の25720.66、ナスダックは40.08ポイント高の7615.55で取引を終了した。米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待が強まるなか、欧州中央銀行(ECB)が政策金利を20年半ばまで据え置くとしたものの、ドラギ総裁の会見を受けて当局が金融緩和に積極的ではないとの見方が広がり、寄付き後からもみ合う展開となった。その後は、原油相場の上昇が好感されたほか、トランプ政権がメキシコとの移民政策を巡る交渉を進めるため、同国への関税引き上げ延期を検討していることが伝わり、引けにかけて堅調推移となった。セクター別では、エネルギーや半導体・半導体製造装置が上昇する一方で、運輸や自動車・自動車部品が下落した。
原油相場の上昇で、石油大手のエクソン・モービル(XOM)やシェブロン(CVX)などエネルギー銘柄が堅調推移。半導体のアドバンスド・マイクロ・デバイシズ(AMD)は、モルガン・スタンレーによる投資判断引き上げを受け大幅上昇。電気自動車のテスラ(TSLA)は、北米販売台数が過去最高に達したことが報じられ上昇。一方で、百貨店のメーシーズ(M)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け下落。食品会社のJMスマッカー(SJM)は、決算発表で売上高が予想を下振れ軟調推移となった。
国際通貨基金(IMF)は、2019年の米経済の成長見通しを上方修正したものの、貿易摩擦の激化や金融市場の軟化で景気拡大が鈍化する可能性を指摘した。
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■NY為替:ドル下げ渋り、対メキシコ関税先送りの思惑も
6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円03銭まで下落後、108円56銭まで上昇し108円40銭で引けた。予想を下回った米国経済指標を嫌いドル売りが優勢となった。その後、米国政府が対メキシコ関税の発動を先送りする可能性が報じられるとリスク回避のドル売りは後退。リスク選好の円売りも再開した。
ユーロ・ドルは、1.1309ドルまで上昇後、1.1244ドルまで下落し、1.1276ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)は定例理事会で予想通り政策金利据え置きを決定。フォワードガイダンスを修正し過去最低金利を従来計画より6カ月延長して維持する方針を示した。しかし、ドラギ総裁が「見通しの著しい悪化は見込んでいない」との見方を示すと、利下げ観測は後退。ユーロ買いが加速した。ユーロ・円は、121円75銭から122円40銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2742ドルまで上昇後、1.2686ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9934フランから0.9880フランまで下落。
■NY原油:反発で52.59ドル、対メキシコ輸入関税先送りの思惑も
NY原油先物7月限は反発(NYMEX原油7月限終値:52.59 ↑0.91)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日比+0.91ドルの52.59ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは51.17ドル-53.30ドル。原油在庫の大幅増加を嫌気した売りは一巡しており、この日は株高を好感した買いが優勢となった。米国政府が対メキシコ輸入関税の発動を先送りする可能性があるとの一部報道を受けて原油先物の買いが活発となった。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 27.88ドル +0.12ドル(+0.43%)
モルガン・スタンレー(MS) 42.81ドル +0.38ドル(+0.90%)
ゴールドマン・サックス(GS)189.81ドル +1.37ドル(+0.73%)
インテル(INTC) 45.10ドル +0.55ドル(+1.23%)
アップル(AAPL) 185.22ドル +2.68ドル(+1.47%)
アルファベット(GOOG) 1044.34ドル +2.12ドル(+0.20%)
フェイスブック(FB) 168.33ドル +0.16ドル(+0.10%)
キャタピラー(CAT) 123.39ドル +0.27ドル(+0.22%)
アルコア(AA) 21.57ドル +0.20ドル(+0.94%)
ウォルマート(WMT) 105.11ドル +0.69ドル(+0.66%)
スプリント(S) 6.98ドル -0.09ドル(-1.27%)
《SF》
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