明日の株式相場見通し=25日線奪回で買い優勢、市場エネルギーの乏しさ懸念
あす(11日)の東京株式市場は、日経平均株価がきょうの終値で、5月7日以来約1カ月ぶりに25日移動平均線(2万1101円52銭=10日)を上回ってきたことから、先行き上昇期待感も高まり投資意欲の改善から買い優勢の展開となりそうだ。ただ、東証1部の売買代金は、きょうで3日連続してフシ目の2兆円を割り込んでおり、市場エネルギーの乏しさに懸念が残る。
市場関係者からは「きょうの東京株式市場は、前週末に発表された米5月の雇用統計で、非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に下回ったことで利下げ期待が浮上し、NYダウが大幅上昇で5日続伸となったことを好感して終始買い優勢となった。また、米国の対メキシコ追加関税発動が見送られたことも好材料視された。東証1部業種別指数の33業種はすべて前週末比でプラスの全面高となったものの、売買代金面で盛り上がりに掛けていることから、迫力不足の印象は否めない」との見方が出ていた。
日程面では、5月のマネーストック、5月の工作機械受注に注目。海外では、米5月の生産者物価、ゲーム業界世界最大級の見本市「E3 2019」開幕(13日まで)が焦点になる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)