12日の中国本土市場概況:上海総合0.6%安で3日ぶり反落、保険セクター下げ主導

市況
2019年6月12日 17時04分

12日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比16.34ポイント(0.56%)安の2909.38ポイントと3日ぶりに反落した。上海A株指数も下落し、17.12ポイント(0.56%)安の3047.27ポイントで取引を終えている。

前日に急伸した反動で売られる流れ。10日の相場では上海総合指数が2.6%上昇し、構成銘柄はほぼ全面高で引けた。米中貿易問題の警戒感も改めて意識される。中国外交部は11日、「米国が貿易摩擦を激化させる動きに出れば、自国は断固として対応する」と述べた。トランプ米大統領はこれに先立つ10日、20カ国・地域(G20)首脳会合(大阪サミット)で習近平国家主席が会談に応じなかった場合、新たな対中関税「第4弾」を直ちに発動すると警告している。

保険株が下げを主導。中国人民保険集団(601319/SH)が1.9%安、中国平安保険(601318/SH)が1.4%安で引けた。自動車株も安い。長城汽車(601633/SH)が3.6%下落した。新車販売の減速が懸念されている。不動産株、海運・港湾株、食品・飲料株、ハイテク株、医薬品株なども売られた。

半面、レアアース・非鉄株はしっかり。中国北方稀土(600111/SH)が4.5%高、中国アルミ(601600/SH)が1.5%高と値を上げている。レアアース関連に関しては、「輸出規制」の準備が進んでいると伝わるなか、戦略物資としての価値が再認識された。

農業関連株も物色される。農産企業の新疆農業総合開発(600359/SH)が連日でストップ高、同業の湖南全建米業(600127/SH)が1.9%高、農機メーカーの第一トラクター(601038/SH)が3.8%高で引けた。主要農産物の国内自給率を高めるために、中国当局は各種の支援策を打ち出している。

一方、外貨建てB株は値下がり。上海B株指数が1.37ポイント(0.47%)安の287.66ポイント、深センB株指数が7.53ポイント(0.80%)安の930.80ポイントで終了した。

【亜州IR】

《FA》

提供:フィスコ

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