上昇本番に向け秒読み開始! 25日・75日線GC接近の「好業績割安株」を狙え <株探トップ特集>

特集
2019年6月11日 19時30分

―戻り歩調の日経平均、個別株物色意欲復活で株高シグナル点灯の好実態銘柄に照準―

11日の東京株式市場は、円高進行を嫌気して朝方手じまい売りが先行し安く始まったものの、その後は円高一服や中国株高を背景に買い戻しが優勢となった。日経平均株価はプラス圏に浮上し大引けは3日続伸となり、2万1200円台に乗せてきた。こうしたなか、個別銘柄物色の勢いも徐々に復活しつつある。そこで、株価上昇の先行シグナルとされる25日・75日両移動平均線によるゴールデンクロス(GC)達成が接近している好業績予想の割安銘柄を、新たな上昇相場のリード役候補として注目したい。

●カワチ薬品、地域集中型のドミナント出店を強化

栃木県地盤で北関東、東北にもドラッグストアチェーンを展開するカワチ薬品 <2664> は4月25日、20年3月期の連結経常利益予想を前期比16.0%増の64億円に拡大すると発表した。今期は地域集中型のドミナント出店を強化し、10店舗を新規出店する一方、4店舗の退店を計画している。また、業務効率化のためのシステム強化や在庫適正化などを進め採算向上を目指す。

●アジアパイル、民間建設需要堅調で工事用基礎杭が拡大

アジアパイルホールディングス <5288> が5月10日に発表した20年3月期の連結経常利益は、51億円(前期比5.2%増)を見込んでいる。同社は工事用基礎杭(コンクリートパイル)の大手で、高強度の大径パイルで優位性を持っている。主力のコンクリートパイルでは、民間建設需要の堅調な推移が期待できる。国内施工部門では、ICT(情報通信技術)を活用した施工管理と、施工管理者の機動的な配置を推進することで、更に効率的な施工体制を構築する。生産部門では、高強度・大径コンクリートパイルの生産性向上を目指す一方、引き続き品質管理の徹底にも注力する。

●アイコム、危機管理市場向け衛星通信トランシーバーを発売

無線機大手のアイコム <6820> は5月14日、20年3月期通期の連結業績予想を発表した。経常利益見通しは33億3000万円(前期比23.0%増)とし、年間配当計画を前期比5円増配の50円としている。売上高は315億円(同6.1%増)を予想している。陸上業務用無線通信機器では、IP無線機の市場シェア拡大や利便性の高いデジタル機への移行促進を行うとともに、新商材として危機管理市場などをターゲットとした衛星通信トランシーバーを発売する計画だ。アマチュア用無線通信機器はブランド力を生かした販売促進の充実を図り、海上用無線通信機器は航行安全貢献への提案強化やコストパフォーマンスの高い製品を投入するとしている。

●Uアローズ、グループで19店舗の新規出店を予定

ユナイテッドアローズ <7606> が5月9日に発表した20年3月期連結業績予想で、売上高1642億4000万円(前期比3.3%増)、経常利益120億円(同6.1%増)、最終利益67億円(同4.4%増)と連続増収増益を見込み、年間配当を前期比3円増の83円と計画している。グループ全体で19店舗の新規出店を予定(退店14店舗)しているほか、既存店売上高は前期比2.3%増と想定している。また、過去在庫が縮小傾向にあり、アウトレットを含め値引き販売の低減を見込むことも利益押し上げに貢献する見通しだ。

●東海リース、仮設建物の質・量の向上を図る

仮設建物リース専業大手の東海リース <9761> [東証2]が4月26日に発表した20年3月期の連結業績を、売上高151億円(前期比2.9%増)、経常利益5億8000万円(同78.5%増)、最終利益3億2000万円(同93.0%増)と見込む。同時に、今期の年間配当は、前期比20円増の80円に増配する方針だ。今期は需要拡大に向けて更なる仮設建物の質・量の向上に加え、コスト抑制を図ることにより業績の向上を図る。

●天満屋ストア、「創業50周年記念商品」の開発や地産地消の拡大目指す

天満屋ストア <9846> [東証2]が4月10日に発表した20年2月期の連結業績予想は、売上高740億円(前期比0.2%増)、経常利益23億5000万円(同1.2%増)と見込んでいる。営業力強化のため「創業50周年記念商品」の開発や、地産地消の拡大およびセブン&アイ・ホールディングス <3382> のプライベートブランド「セブンプレミアム」を拡販するとともに、創業50周年を切り口とした新たな販売促進を展開するなど、他店との差別化を図る。更に、全店導入を完了した電子マネー「nanaco」に加え、新たなキャッシュレス決済の拡大による顧客の利便性向上にも取り組む。

◆主な25日・75日線GC目前の好業績、割安銘柄◆

経常

銘柄 <コード>      増益率  株価  PER

五洋建設 <1893>      11.0   530   7.8

大和ハウス <1925>     4.6  3392   8.9

森永製菓 <2201>      3.0  5010  17.4

カワチ薬品 <2664>     16.0  1933  10.8

エディオン <2730>     4.8  1001   8.9

システムリサーチ <3771>  8.6  3020  13.3

ビーイング <4734>     11.1   827  11.8

アジアパイル <5288>    5.2   601   7.0

神鋼鋼線 <5660>      61.3  1016   9.2

アイコム <6820>      23.0  2360  14.0

全国保証 <7164>      2.6  4255  11.7

Uアローズ <7606>     6.1  3540  15.0

岩谷産業 <8088>      10.2  3660   8.8

ゼビオHD <8281>     47.9  1257  15.1

トランコム <9058>     8.3  6300  13.0

セレスポ <9625>      25.8  1403   9.9

東海リース <9761>     79.0  1680  18.2

天満屋ストア <9846>    1.2  1264  11.7

※株価は11日終値、単位:%、円、倍

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.