話題株ピックアップ【夕刊】(1):HEROZ、パーク24、伊藤園

注目
2019年6月13日 15時14分

■HEROZ <4382>  19,480円  +3,790 円 (+24.2%)  本日終値

HEROZ <4382> [東証M]が急反騰。12日大引け後に発表した19年4月期の経常利益(非連結)は前の期比22.8%増の4億1500万円で着地。続く20年4月期も前期比22.9%増の5億1000万円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は建設・金融・エンターテインメントを重点領域とする機械学習サービス「HEROZ Kishin」の売上拡大が継続し、法人向けサービスがスマートフォンアプリ「将棋ウォーズ」を中心とする個人向けを上回る成長を見込む。

■パーク24 <4666>  2,463円  +60 円 (+2.5%)  本日終値

パーク24<4666>が9日続伸。SMBC日興証券は12日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は2900円から3000円に見直した。カーシェアを中心としたモビリティ事業に関しては、会員数・台数増加・法人会員増加による平日稼働率向上、個人の休日利用の更なる増加などで、期待を上回る成長が続いていることを評価。国内駐車場事業では、消費増税対応で最低価格単位を100円から10円に引き下げ、消費増税の影響の多くを顧客に転嫁できる見通しが高まったとみている。

■伊藤園 <2593>  5,330円  +50 円 (+1.0%)  本日終値

伊藤園<2593>が3日ぶりに小反発。大和証券は12日、同社株の投資判断を「4(アンダーパフォーム)」から「3(中立)」へ引き上げた。目標株価は3000円から5000円に見直した。同証券では20年4月期の連結営業利益予想を従来の240億円から249億円(20年4月期会社予想は230億円)、21年4月期の同利益は259億円を見込んでいる。収益を重視する戦略の成果が出ていることを評価。主力カテゴリーへ経営資源を注力させることで、利益率を改善させるという同社の戦略に変化はない、とみている。

■ジャパンディスプレイ <6740>  59円  -8 円 (-11.9%)  本日終値  東証1部 下落率トップ

ジャパンディスプレイ<6740>は急反落。同社は12日引け後には業績不振に伴う大規模なリストラ策を公表したが、経営再建に対する先行き不透明感から売りを誘発する格好となった。今回のリストラ策は、今後の需要が大幅回復の見込みが立たないモバイル事業の縮小に伴い、白山工場(石川県白山市)の一時稼働停止及び茂原工場(千葉県茂原市)の後工程ラインの閉鎖、それに併せて人員削減、役員報酬及び社員給与等の削減、並びに執行体制の刷新の内容が盛り込まれている。人員削減では国内で1200人の希望退職者を募集する。なお、白山工場は9月末に再稼働について判断するとしている。

■ウエストHD <1407>  1,214円  -159 円 (-11.6%)  本日終値

再生エネルギー関連株が急落。ウエストホールディングス<1407>は前日に比べ10%超の下落となったほか、レノバ<9519>、サニックス<4651>、エヌ・ピー・シー<6255>などが下落した。13日付の日本経済新聞は「経済産業省は太陽光や風力発電の事業者がつくった電気を大手電力があらかじめ決めた価格で買い取る制度を終了する」と報道した。12年に導入した固定価格買い取り制度(FIT)を見直し、新たな競争入札制度を導入し、コスト低減を進めるという。FIT制度の見直しは、太陽光発電などに絡む企業にとっては事業採算が悪化する可能性があることが警戒され、再生エネ関連株には売りが膨らんでいる様子だ。

■東京エレクトロン <8035>  14,910円  -655 円 (-4.2%)  本日終値

半導体関連株は軒並み安。東京エレクトロン<8035>やSCREENホールディングス<7735>、SUMCO<3436>、ディスコ<6146>などが値を下げた。米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は12日、前日比で2.33%安の1384.95に下落。アナリストが半導体セクターの業績見通しに慎重な見方を示したことから、米マイクロン・テクノロジーやアプライド・マテリアルズなど半導体関連株が急落。この流れを受け、日本の半導体関連株も下落した。

■国際石油開発帝石 <1605>  901.9円  -13 円 (-1.4%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>など石油関連株が安い。12日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物が前日比2.13ドル(4.0%)安の1バレル51.14ドルに急落。米原油在庫が市場予想に反して増加したことから、需給悪化懸念が浮上した。これを受け、米国市場でエクソン・モービルなどが下落しており、この流れが東京市場にも波及した。

■ペプチドリーム <4587>  5,720円  -80 円 (-1.4%)  本日終値

ペプチドリーム<4587>は続落。この日の寄り前、独自の創薬開発プラットフォームシステム「PDPS」の米国メルク・アンド・カンパニー(米国とカナダ以外ではMSD)への技術移転の第2ステップが終了し、3回目の技術ライセンス料を受領することになったと発表したが、市場の好反応は限定的のようだ。メルクとの契約では、ペプドリは複数の段階に分けてあらかじめ設定していた技術ライセンス料、マイルストーンフィー及び同化合物が上市に至った際の売り上げ金額に応じたロイヤルティーを受け取ることになっている。なお、今回の技術ライセンス料の金額については非開示としており、19年6月期業績予想には織り込み済みとしている。

■ホンダ <7267>  2,754.5円  -22 円 (-0.8%)  本日終値

ホンダ<7267>に強気評価が出ている。ドイツ証券は12日、同社株の投資評価を「ホールド」から「バイ」に引き上げた。目標株価は3400円(従来3600円)としている。「ホンダに対する過小評価で押し目買いのチャンス」とみている。同証券では、ホンダの経営に関しては「まだすべきことはたくさん残っている」とするものの、「ネットキャッシュ残高が50%以上増加しているにもかかわらず、バリュエーションは世界金融危機時の水準すら下回っているため、同社株は正当に評価されていない」と指摘している。

■ダイキン工業 <6367>  13,620円  -65 円 (-0.5%)  本日終値

ダイキン工業<6367>が小幅続落。岩井コスモ証券は12日付で、投資判断を「A」から「B+」へ引き下げた。足もとの株価上昇を反映し投資判断を変更したが、目標株価は1万4500円から1万5000円へ見直した。空調機器の販売が世界的に好調で売上高・営業利益ともに過去最高の更新が続く見通しを評価。特に事業環境が厳しさを増す中国でも収益を確保しており、世界的に高い競争力を誇る総合空調メーカーとしての強みを発揮し、環境変化に柔軟に対応できているとしている。20年3月期営業利益について会社側計画の2850億円に対して2900億円(前期比5%増)になると予想している。

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