話題株ピックアップ【夕刊】(3):洋缶HD、キャリアL、免疫生物研
■洋缶HD <5901> 2,175円 -32 円 (-1.5%) 本日終値
東洋製缶グループホールディングス<5901>が安い。午後1時15分ごろ、子会社東洋製缶が昨年2月に公正取引委員会の立ち入り検査を受けた飲料缶の価格カルテル問題に関して、独占禁止法に基づく排除措置命令書(案)及び課徴金納付命令書(案)に関する意見聴取通知書を受領したと発表。また、同通知書で課徴金額が120億1409万円とされていることを受けて、20年3月期第1四半期に120億1409万円を独占禁止法関連損失引当金繰入額として特別損失に計上することが嫌気されている。
■キャリアリンク <6070> 546円 +80 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
キャリアリンク<6070>が後場急騰し年初来高値を更新。この日正午ごろ、第2四半期累計(3~8月)連結業績予想について、売上高を104億7100万円から105億1800万円(前年同期比15.1%増)へ、営業利益を1億3700万円から2億3900万円(前年同期1400万円)へ、純利益を8900万円から1億6000万円(同1600万円)へ上方修正したことが好感された。製造加工メーカーからの受注量が減少する一方で、民間企業向け既存BPO案件の一部で受注量が増加するほか、官公庁向けBPO案件の新規受注高が予想を上回る見込みであることなどが要因という。また、新規受注案件にかかる就業スタッフ募集費の節減や、就業スタッフの定着化並びに事務職社員の不補充、事務所移転による賃借料の削減なども寄与するとしている。
■日本鋳鉄管 <5612> 1,081円 +150 円 (+16.1%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
日本鋳鉄管<5612>がストップ高。東京証券取引所が1日の取引終了後、指定替えにかかる猶予期間の指定から解除すると発表しており、これが好感された。19年6月の時価総額が、東証1部から東証2部への指定替え基準に定める所要額(20億円)以上となったためとしている。
■免疫生物研究所 <4570> 794円 +86 円 (+12.2%) 一時ストップ高 本日終値
免疫生物研究所<4570>が急騰、一時150円高はストップ高となる858円に買われる人気となった。同社は研究用試薬の製造販売を手掛け、抗体作製技術分野に強みを持つバイオベンチャー。きょうは富士フイルムホールディングス<4901>が米ベンチャーキャピタルと新会社を設立し、他家由来のiPS細胞を使ったがん免疫療法の開発を始めることを発表、独製薬大手のバイエルも参画するということで話題性があり、富士フイルムだけでなく、周辺のバイオ関連株の一角にも連想買いが流入した。そのなか、同社は遺伝子組み換えカイコを使ったiPS細胞の培養足場材を低コストで生産する方法を確立し製品化に成功、売り上げも増勢にある。この実績に着目した買いが流入したとみられている。
■システムインテグレータ <3826> 765円 +74 円 (+10.7%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
システムインテグレータ <3826> が急伸。1日大引け後、20年2月期上期(3-8月)の経常利益(非連結)を従来予想の1.4億円→2億円に42.6%上方修正。減益率が49.1%減→27.4%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。第1四半期にObject Browser事業、E-Commerce事業、ERP・AI事業の業績が計画を上回ったことが寄与。ERP・AI事業で大型開発案件を前倒しで開始したことに加え、バージョンアップ案件の増加なども上振れに貢献する。なお、通期の経常利益は従来予想の6億円(前期は5.5億円)を据え置いた。
■ブランドT <7067> 3,585円 +315 円 (+9.6%) 本日終値
6月21日に東証マザーズに新規上場したブランディングテクノロジー<7067>が4日ぶりに反発。同社は1日、エフォートサイエンス(東京都中央区)と業務提携を行い、中小企業向け広告バナーの低コスト運用サービスを開始すると発表。エフォートサイエンスは、自社開発のクリエイティブ改善ツール「アドサイクル」の開発・提供を手掛けている企業。ブランディングはこれまで3000社を超える全国の中小企業に対してデジタルマーケティングを支援してきたが、制作コストの高いバナー広告などが十分に活用できないことがあり、「アドサイクル」を活用することで課題を解決するとしている。
■システム情報 <3677> 1,125円 +95 円 (+9.2%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
システム情報<3677>は大幅高で4連騰、連日の上場来高値と異彩を放っている。きょうまで4営業日で株価水準を27%も上昇させている。独立系のシステムインテグレーターで金融・通信業界向けを中心にソフトの受託開発を行っている。人工知能(AI)を活用したコグニティブサービスやRPA、クラウドビジネス、サイバーセキュリテイー分野など先端IT分野に傾注し、業容を拡大している。ここ数年来の業績は著しい伸びを示しており、19年9月期は営業利益段階で前期比26%増益を計画するが、これを含め16年9月期からの年平均成長率は29%強という高さ。ファンド筋とみられる実需買いも観測されるなか、青空圏を走る展開が続いている。
■Tホライゾン <6629> 572円 +38 円 (+7.1%) 本日終値
テクノホライゾン・ホールディングス<6629>が年初来高値更新。6月下旬に25日移動平均線を大きく上放れたが、その後も上値追い基調が続き新値圏を走っている。同社はレンズ技術に優位性を持ち、東京五輪に絡む需要を追い風に監視カメラなどが好調。また、市場が急成長しているドライブレコーダーも手掛け、クラウドで運行データを保管できる強みを生かし法人需要を捉えている。目先的には、1日取引終了後に連結子会社のタイテック・タブレット・コミュニケーターがIT導入補助金2019のITツールとして認定を取得したことを発表、これが株価を刺激する形となった。
●ストップ高銘柄
ブランジスタ <6176> 1,079円 +150 円 (+16.2%) ストップ高 本日終値
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース