前場に注目すべき3つのポイント~個人主体の材料株物色が中心
5日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:個人主体の材料株物色が中心
■前場の注目材料:7&iHD、1Q営業利益4.6%増、コンセンサスは上回る
■ダイキン、エアコン生産、2年連続で過去最高更新見込み
■個人主体の材料株物色が中心
5日の日本株市場は、海外フローが限られる中、こう着感の強い相場展開が続きそうである。4日の米国市場は独立記念日の祝日で休場だったため、海外勢の資金流入は期待しづらく、薄商いの相場展開となる。もっとも、海外勢の売り圧力がなくなるとの見方もあり、引き続き底堅さは意識されやすいとみられる。昨日の東証1部の出来高は8億株台、売買代金は1.4兆円にとどまっていたが、米雇用統計を控えていることもあり、米利下げへの思惑から、より様子見ムードが強そうである。また、来週のETFの決算における分配金拠出のための現物株売りが警戒されていることも手掛けづらくさせているだろう。
一方で、ETFの分配金拠出のための現物株売りが一巡した後は、需給が改善するとの見方もあり、押し目拾いを意識した動きも出てくるだろう。日経平均は週初に急騰した後は、こう着感の強い相場展開が続いているが、底堅さは意識されている。5月の大型連休明け後にあけたマドを完全に埋め切れてはいないが、需給改善後の突破も期待されるところ。
米中協議再開のほか、ファーウェイについては影響が限られるとはいえ、規制緩和の動きにより、新規でのショートポジションは積み上がりづらいところではある。足元で小売企業の決算が続いているが、ポジティブな決算に対しては評価した動きがみられており、物色意欲の強さは窺えるとみられる。
来週は小売企業の決算がピークとなるほか、センチメントに影響を与える安川電<6506>の決算も予定されている。これを睨みながらの展開といった警戒感もあるが、目先的にはリバウンドを意識したスタンスといったところであろう。物色としては国内外の機関投資家が動きづらい中、個人主体の材料株物色が中心になりやすい。
昨日は5G関連としてタツタ電線<5809>が賑わっていたが、次世代のワイヤレスネットワークを支えるには、膨大な量のワイヤーが必要となると米紙WSJが報じている。通信株のほか、電線株への物色に広がりがみられる可能性がある。その他、ソフトバンクG<9984>の孫社長は、韓国の文在寅大統領と会談し、人工知能(AI)分野に積極的に投資するべきだと強調したと報じられている。ソフトバンクG、ソフトバンク<9434>の動向も注目される。
■7&iHD、1Q営業利益4.6%増、コンセンサスは上回る
7&iHD<3382>が発表した第1四半期決算は、営業利益が前年同期比4.6%増の903.35億円だった。24時間営業に対する逆風が強まるなか、国内コンビニ事業が健闘。コンセンサス(870億円程度)は上回っている。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(21702.45、+64.29)
・欧州長期金利は低下
・日銀のETF購入
・日銀追加金融緩和への期待
・米早期利下げ観測
・株安局面での自社株買い
・ホンダ<7267>次期燃料電池車延期、まずはEV集中
・三菱重<7011>「豪雨」対策支援システム、高度化急ぐ
・ダイキン<6367>エアコン生産、2年連続で過去最高更新見込み
・NTT<9432>5Gネットワーク早期構築に向けてJTOWERに出資
・シチズン時計<7762>子会社が在宅医療・介護市場に本格参入
・NEC<6701>ベクトル型スパコン受注、高エネ機構・国環研から
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 5月家計支出(前年比予想:+1.5%、4月:+1.3%)
<海外>
・特になし
《SF》
提供:フィスコ