18日の米国市場ダイジェスト:NYダウ3ドル高、NY連銀総裁の発言を好感

市況
2019年7月19日 7時40分

■NY株式:NYダウ3ドル高、NY連銀総裁の発言を好感

米国株式相場は上昇。ダウ平均は3.12ドル高の27222.97、ナスダックは22.04ポイント高の8207.24で取引を終了した。一部の主要企業決算が嫌気され、売りが先行。原油相場の下落も嫌気されたが、NY連銀総裁が経済悪化の兆候を確認した場合、米連邦準備制度理事会(FRB)は迅速に行動すべきと利下げに積極的な姿勢を示し、上昇に転じている。セクター別では、運輸や食品・飲料・タバコが上昇する一方でメディアや小売が下落した。

動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)は、昨日の決算で契約者数の伸びが予想を下回り、業績成長への懸念から大幅下落。医療保険のユナイテッドヘルス(UNH)は、通期売上高の予想未達を警告し軟調推移。半導体のクアルコム(QCOM)は、不当な価格設定を理由に欧州連合(EU)から2.7億ドルの制裁金を課され売られた。一方で、鉄道のユニオンパシフィック(UNP)は、コスト削減による経営効率の改善が好感され上昇。ITサービスのIBM(IBM)は、決算で利益が予想を上回り、堅調推移となった。

ソフトウェアのマイクロソフト(MSFT)は、マーケット終了後に4-6月期決算を発表し、一株利益、売上高ともに予想を上振れた。時間外取引で上昇して推移している。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:7月FOMCで0.50ポイントの利下げ観測

18日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円02銭まで上昇後、107円21銭まで反落し、107円30銭で引けた。米7月フィラデルフィア連銀製造業景況指数が予想外に上昇したことを好感してドル買いが優勢となった。その後、ウィリアムズ米NY連銀総裁やクラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長が積極的な利下げの可能性を示唆したため7月連邦公開市場委員会(FOMC)での50ベーシスポイント(0.50ポイント)の利下げを織り込むドル売りが広がった。トランプ大統領が防衛の目的でイランの無人機を撃墜したことを明らかにしたこともドル売り材料となった。

ユーロ・ドルは、1.1212ドルから1.1281ドルまで上昇し、1.1277ドルで引けた。ユーロ・円は、120円88銭から121円14銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2465ドルから1.2558ドルまで上昇した。英下院が合意ないEU離脱阻止を目指す修正案を可決したため、警戒感が後退。ドル・スイスは、0.9880フランから0.9809フランまで下落した。

■NY原油:大幅続落で55.30ドル、ポジション調整的な売りが増える

NY原油先物8月限は大幅続落(NYMEX原油8月限終値:55.30 ↓1.48)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比-1.48ドルの55.30ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは54.72ドル-57.32ドル。イランがホルムズ海峡で外国タンカーを拿捕したと公表したことを受け、NY原油先物は時間外取引の欧州市場で57.32ドルまで上昇した。その後、積荷が小規模で、14日に燃料密輸の疑いで拿捕されたとの見方が広がったことや、メキシコ湾の産出量拡大の観測が浮上し、ポジション調整的な売りが増えた。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 29.48ドル +0.29ドル(+0.99%)

モルガン・スタンレー(MS) 44.43ドル +0.66ドル(+1.51%)

ゴールドマン・サックス(GS)214.52ドル +1.22ドル(+0.57%)

インテル(INTC) 49.94ドル +0.55ドル(+1.11%)

アップル(AAPL) 205.66ドル +2.31ドル(+1.14%)

アルファベット(GOOG) 1146.33ドル -0.02ドル(0.00%)

フェイスブック(FB) 200.78ドル -1.02ドル(-0.51%)

キャタピラー(CAT) 134.89ドル -0.84ドル(-0.62%)

アルコア(AA) 23.41ドル +0.26ドル(+1.12%)

ウォルマート(WMT) 114.72ドル +0.12ドル(+0.10%)

スプリント(S) 6.92ドル -0.17ドル(-2.40%)

《SF》

提供:フィスコ

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