話題株ピックアップ【夕刊】(1):アドテスト、サイバー、LINE

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2019年7月25日 15時11分

■アドバンテスト <6857>  4,160円  +700 円 (+20.2%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

アドバンテスト<6857>がストップ高。同社が24日取引終了後に発表した19年4~6月期決算は売上高が前年同期比6.7%減661億6500万円、最終利益は同13%減の120億8400万円と減収減益だった。しかし、期初の見通しと比べ業績の落ち込み幅は小さく、同期間の受注高も底入れの兆しをみせていることで、これを好感する形で買いが流入した。株式需給面でも信用取組は売り長で直近は売り残が買い残のほぼ2倍の水準となっており、買い戻しを誘発しやすい。このほか、東京エレクトロン<8035>やディスコ<6146>など他の半導体製造装置メーカーの株価も軒並み高い。前日の米国株市場で半導体大手のテキサス・インスツルメンツが決算を受け大幅高となり、インテルなど他の半導体関連銘柄もツレ高、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3%強の大幅上昇をみせており、これが東京市場にも強力な追い風となっている。

■サイバーエージェント <4751>  4,415円  +455 円 (+11.5%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

サイバーエージェント <4751> が急騰。24日大引け後、19年9月期の連結経常利益を従来予想の190億円→285億円に50.0%上方修正。減益率が33.5%減→0.2%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。全社的なコスト構造の見直しを実施したことで採算が上向くことが上振れの主因。なお、終了予定サービスの減損損失や本社移転費用の計上を踏まえ、最終利益は従来予想の20億円を据え置いた。また、同時に発表した19年9月期第3四半期累計(18年10月-19年6月)の連結経常利益は前年同期比7.8%減の231億円だった。

■LINE <3938>  3,415円  +310 円 (+10.0%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

LINE<3938>がマドを開けて急伸、底入れ足を明示している。同社が24日取引終了後に発表した19年1~6月期決算は最終損益が266億1900万円の赤字となった。スマートフォン決済関連で大規模なキャンペーンを行うなど先行投資負担が反映されたもの。ただ、売上高は前年同期比11.5%増の1107億6000万円と2ケタ増収基調をキープしており、株価が底値圏に位置していたこともあり、トップラインの伸びを評価する買いが流入した。

■タムロン <7740>  2,477円  +194 円 (+8.5%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

タムロン <7740> が急伸。24日大引け後、19年12月期上期(1-6月)の連結経常利益を従来予想の16億円→25億円に56.3%上方修正。従来の23.4%減益予想から一転して19.6%増益見通しとなったことが買い材料視された。レンズ交換式カメラ市場の縮小の影響があったものの、監視カメラやFA用のレンズが伸び、増収を確保したことが寄与。原価低減の進展に加え、自社ブランド交換レンズ新製品の販売好調なども上振れに貢献した。なお、通期の経常利益は従来予想の59億円(前期は58.7億円)を据え置いた。

■信越化学工業 <4063>  11,035円  +745 円 (+7.2%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

信越化学工業<4063>が大幅高、約3カ月半ぶりの年初来高値更新となった。半導体シリコンウエハーの世界トップメーカーで、塩ビ樹脂でも世界首位。同社が24日取引終了後に発表した19年4~6月期の営業利益は前年同期比12.7%増の1075億200万円と2ケタ伸長となった。収益の牽引役は半導体シリコンウエハーで、足もと回復色を強めていることが全体業績に反映されており、これが株価上昇につながった。今20年3月期営業利益は微増の4050億円を見込んでいるが上振れ余地がある。なお、今期配当は前期実績比20円増配の220円とする方針。

■栄研化学 <4549>  1,860円  +113 円 (+6.5%)  本日終値

栄研化学 <4549> が高い。24日大引け後に発表した20年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比14.2%増の15.1億円に伸びて着地したことが買い材料視された。便潜血検査用試薬や尿検査用試薬・装置の海外向け販売が増加したことが寄与。販管費を抑制したことも増益に貢献した。上期計画の20.7億円に対する進捗率は73.1%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■アンリツ <6754>  2,032円  +117 円 (+6.1%)  本日終値

アンリツ<6754>が大きく買われ2000円大台に乗せた。同社株の2000円台回復は4月26日以来ほぼ3カ月ぶりとなる。米国株市場ではワイヤレス機器向けテスターを手掛けるテラダインが24日にマドを開けて買われた。23日に発表した4~6月期決算が市場コンセンサスを上回り、7~9月期の見通しについてもポジティブで買いを誘導した。このテラダインの好決算は米国での5G向け計測器需要の拡大を裏付けるもので、これがアンリツの株価を刺激する格好となった。アドバンテスト<6857>などの4~6月期決算でも5G関連の半導体需要が収益押し上げに寄与していることが分かり、5G関連株に対するマーケットの視線が再び強まっている。

■日本電産 <6594>  14,865円  +650 円 (+4.6%)  本日終値

日本電産<6594>は売り物をこなし3日続伸。24日取引終了後に発表した19年4~6月期決算は営業利益が前年同期比38.8%減の279億5900万円と急減した。中国景気減速の影響で産業向けやスマートフォン向けモーターが低迷した。ただ、4~6月期の業績不振は事前に織り込まれており、通期業績見通しを下方修正せずに据え置いたこともあり、目先悪材料出尽くしとの見方が買い戻しを誘った。

■日本車輌製造 <7102>  2,520円  +95 円 (+3.9%)  本日終値

日本車両製造<7102>が反発。24日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高218億2400万円(前年同期比28.0%増)、営業利益16億5000万円(同3.4%増)、純利益13億9300万円(同15.4%減)となり、上期計画の営業利益15億円を上回ったことが好感された。JR東海向けN700A新幹線電車や東京メトロ向け電車、インドネシア向け電車などの売り上げがあり鉄道車両事業が大幅な増収となったほか、輸送用機器・鉄構事業でもタンク貨車、タンクコンテナ、LPGタンクローリ、貯槽などが伸長し売上高・利益を押し上げた。なお、20年3月期通期業績予想は、売上高870億円(前期比4.6%減)、営業利益27億円(同68.2%減)、純利益25億円(同72.8%減)の従来見通しを据え置いている。

■ニチレキ <5011>  1,078円  +32 円 (+3.1%)  本日終値

ニチレキ<5011>が大幅高。同社はきょう、NTT東日本(東京都新宿区)及びNTTコムウェア(東京都港区)と共同で、人工知能(AI)による舗装道路診断技術を開発したと発表。これが株価を刺激したようだ。3社は共同で、舗装道路の路面点検・診断・措置を一貫して低コストで実現するソリューションを提供するため、AIによる局所損傷診断技術を開発。19年度中のサービス提供を目指すとしている。

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