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2019年7月23日 19時30分
特集

ハイテク株に「夏相場到来」の機運、半導体株上昇が示す反騰シナリオ <株探トップ特集>

―米SOX指数が急速切り返しへ、米金利低下でFAANG株にもフォローの風が吹く―

米国市場で半導体を中心とするハイテク株の上昇が急ピッチだ。米国と中国の貿易摩擦が一時に比べ薄れるなか、夏相場の牽引役としてハイテク株への期待感が膨らんでいる。米主力IT関連株のフェイスブックやアマゾン・ドット・コム、アップルなどの決算発表が近づいているほか、これから日本もハイテク株の決算が本格化する。半導体株が先導役となり、この夏はハイテク株が復活する可能性が出ている。

■TSMCやASMLの決算は予想上回る、アナリストから強気姿勢も

23日の東京株式市場は日経平均株価が前日比204円高の2万1620円と大幅高となった。この上昇を牽引したのは東京エレクトロン <8035> やアドバンテスト <6857> といった半導体関連株だ。半導体株上伸の背景には、22日の米株式市場でアナリストがマイクロン・テクノロジーなどの投資判断を引き上げたことにある。市場では需給の改善により今後、半導体市況は回復へ向かうとの見方が出ている。

半導体株には17日のオランダのASMLや19日の台湾積体電路製造(TSMC)といった半導体製造装置メーカーの決算が市場予想を上回ったことから、見直し機運が浮上している。更に、この日は「トランプ米大統領が中国通信大手ファーウェイへの販売許可に同意した」との報道が伝わったことも、半導体株物色への追い風に働いた。

■米中貿易摩擦の懸念後退で潮目に変化、半導体需要の底打ちを意識

NYダウは今月16日に2万7398ドルの最高値をつけた。米中貿易摩擦への懸念で6月初旬に2万4600ドル台まで下落したが、その後急速に切り返し初の2万7000ドル台へ上昇している。「これまでのNYダウの反騰は、金利引き下げ期待を背景としたディフェンシブ株の上昇が中心だった。しかし、直近では半導体などが相場を引き上げている」と東海東京調査センターの庵原浩樹シニアストラテジストは指摘する。

6月末の米中首脳会談で、米国は中国に対する第4次関税引き上げを見送り、当面の米中摩擦に潮目の変化が見え始めていた。更に、直近の半導体製造装置メーカーの業績発表が予想を上回り、市況の回復期待からアナリストも強気姿勢に転じた格好だ。米半導体株市場の動向を示すSOX指数は22日に1556まで上昇し、4月24日につけた1604の最高値更新が目前に迫ってきた。

市場には「半導体の需要は7~9月が底で今後回復基調が見込める」(アナリスト)との声が高まっている。今後、米半導体を巡っては23日のテキサス・インスツルメンツや24日のザイリンクス、25日のインテル、31日のラム・リサーチ、そして8月15日のアプライド・マテリアルズ、エヌビディアなどの決算発表が注目されている。

■米金利低下がFAANG株に追い風、8月以降本格反騰か

また、ハイテク株をみるうえでは、米主力IT関連株のFAANG(フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、アップル、ネットフリックス、アルファベット<グーグル>)株の動向から目を離すことはできない。フェイスブックは24日、アマゾン・ドット・コムとアルファベットは25日、アップルは30日に決算発表を予定している。

個人情報漏洩問題で年初にかけ株価が低迷したフェイスブックはデジタル通貨「リブラ」への期待もあり株価は急回復し、最高値近辺に値を戻している。アマゾンもクラウドのアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)などへの期待もあり上場来高値近辺にある。やや上値が重いのは、アルファベットとアップルだが、特にアップルは米中貿易摩擦の影響を大きく受けた。アップルに関しては今秋に登場する新型iPhoneへの関心も高まっている。

今後のFAANG株をみるうえでは「米金融政策による利下げ効果がどの程度出てくるかがポイント」(国内証券のアナリスト)だという。FAANG株のような高バリュエーションの成長株にとり、金利低下が株価の浮揚要因となる。その意味で、米連邦準備制度理事会(FRB)が金利低下に前向きなハト派姿勢を打ち出していることはプラス要因であり、「決算と7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)が一巡する8月以降、FAANG株は上昇基調に入ることも期待できる」(同)との声もある。

その場合、東京市場では東エレクやSCREENホールディングス <7735> 、SUMCO <3436> などに加え、ソフトバンクグループ <9984> などの本格的な反撃も見込める。  半導体株が先導し、その後、FAANG株のような主力ハイテク株が牽引する格好での、夏相場への期待感が市場には高まり始めている。

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