イチネンホールディングス---1Qは売上高が5.5%増、パーキング事業で増収増益
イチネンホールディングス<9619>は7月31日、2020年3月期第1四半期(19年4-6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比5.5%増の222.62億円、営業利益が同2.6%減の14.54億円、経常利益が同1.5%減の15.00億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同4.7%減の9.20億円となった。
基盤の自動車リース関連事業では減収ながら増益となった。リースにおいて、リース化の進んでいない地方市場や中小口規模の企業を中心に新規販売を積極的に行い、既存顧客との取引深耕にも注力した結果、契約台数が増加した。
自動車メンテナンス受託は、自社グループ独自の自動車整備工場ネットワークによる高い点検実施率を強みとしながら、契約台数、契約残高ともに伸びた。燃料販売は、主に自動車用燃料給油カードにおいて、低燃費車の普及により需要が減少傾向にあるものの、既存顧客へのサービス向上並びに新規顧客の獲得に注力した。
ケミカル事業も減収増益となった。船舶用燃料添加剤や機械工具商向けケミカル製品が堅調に推移した一方、個人向けケミカル製品の販売が減少した。
パーキング事業は増収増益。新規駐車場の開発が順調に進み、既存駐車場の継続的な収益改善活動の効果もみられた。
機械工具販売事業は、空調工具及び計測工具の販売が堅調に推移したものの、機械工具及び自動車整備工具の販売は減少した。また、前年度に新たに連結子会社となった株式会社トヨシマ(現:株式会社イチネンMTM)が販売増加に寄与したが、自社製品の生産効率向上を目的とした製造設備の更新等により費用が増加したことで、セグメント全体では増収減益となった。
合成樹脂事業も増収減益となった。遊技機メーカーへの合成樹脂製品の販売が順調に推移した一方で、半導体実装装置メーカー等へのセラミックヒーターの販売及び科学計測器の販売が減少した。
2020年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比7.1%増の940.00億円、営業利益が同1.2%増の63.50億円、経常利益が同1.5%増の64.40億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同21.8%減の40.10億円とする期初計画を据え置いている。
《SF》
提供:フィスコ