前場に注目すべき3つのポイント~ギャップダウン後は個人主体の中小型株物色へ
13日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:ギャップダウン後は個人主体の中小型株物色へ
■前場の注目材料:日本郵政、1Q経常利益3.8%減の2022億円、コンセンサスは上回る
■新聞休刊日のため休信
■ギャップダウン後は個人主体の中小型株物色へ
13日の日本株市場は、軟調な相場展開になりそうだ。12日の米国市場ではNYダウが389ドル安と大幅に下落した。中国人民銀行が人民元売買の基準値を元安に設定したことで、米中貿易摩擦への懸念が強まった。また、空港内での大規模デモを受けて、香港国際空港への発着便が全便欠航となったことも嫌気されている。この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比385円安の20265円と大きく下げているほか、円相場は1ドル105円20銭台と円高に振れて推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、先物主導でギャップダウンからのスタートとなろう。お盆休みから市場参加者は限られており、薄商いの中をよりトレンドが出やすいところである。ただし、短期筋の商いが中心になりやすく、売り一巡後はショートカバーの流れも速いと考えられ、売り込みづらい相場展開になりやすいだろう。
また、先週末に600社超の決算発表があり、ピークを通過している。好業績銘柄への押し目拾いの流れも意識されやすく、イレギュラー的に下げていた銘柄への修正が意識されやすいところでもある。
また、先週の日経平均は一時20110.76円まで急落した後は、リバウンド基調を続けている。需給的には日経レバへの商いが膨らんだことによって、その後の225先物へ買い需要が増えた要因とみられている。とは言え、2万円接近ではこういった需給要因から下げづらさが意識されることが考えられる。また、市場参加者は限られるため、大きなトレンドは出難いと考えられる。日銀は9月にもマイナス金利の深堀とETF買い入れの増額に踏み切るとの思惑もあり、不安定ながらも売り込みづらい状況になりそうだ。
決算についてはピークを通過したが、今週は中小型株の決算が相次ぐ。そのため、不安定な相場展開ながらも、決算を手掛かりとした日替わり的な物色が活発になりそうである。本日は、そーせいグループ<4565>の決算が予定されているが、同社の決算反応がマザーズ指数に与える影響は大きく、個人主体によるマザーズ上場の他の銘柄への物色にも向かわせそうである。
■日本郵政、1Q経常利益3.8%減の2022億円、コンセンサスは上回る
日本郵政<6178>は第1四半期決算を発表。売上高は前年同期比5.5%減の2兆9851.44億円、経常利益が同3.8%減の2022.38億円だった。コンセンサス(1625億円程度)を上回っての進捗となった。6月下旬から相次いで発覚したかんぽ生命保険の不適切販売は4-6月期決算にはまだほとんど影響していない。ポストに入るサイズの小型便「ゆうパケット」が好調。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(20684.82、+91.47)
・米原油先物は上昇(54.93、+0.43)
・米長期金利は低下
・株安局面での自社株買い
・米追加利下げ期待
・欧州中央銀行(ECB)が追加緩和検討
・日銀のETF購入
・新聞休刊日のため休信します。
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 7月企業物価指数(前年比予想:-0.5%、6月:-0.1%)
<海外>
・特になし
《SF》
提供:フィスコ