16日の米国市場ダイジェスト:上昇、株価下落を受けた買い戻しが広がる

市況
2019年8月19日 7時44分

■NY株式:上昇、株価下落を受けた買い戻しが広がる

米国株式相場は上昇。ダウ平均は306.62ドル高の25886.01、ナスダックは129.38ポイント高の7895.99で取引を終了した。米長期金利の低下が一服し、ハイテク株を中心に買い戻しの動きが先行。中国が今年と来年の可処分所得を押し上げる景気刺激策を検討していることも報じられ、投資家心理の改善から終日堅調推移となった。セクター別では全面高となり、特に半導体・半導体製造装置や銀行の上昇が目立った。

複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE)は、複数アナリストが不正な会計処理の隠蔽告発に懐疑的な見方を示したほか、カルプCEOが約200万ドルの自社株買いを実施し、大幅上昇。半導体のエヌビディア(NVDA)は、決算内容が予想を上回り、上昇。農業機械のディア(DE)は、決算内容が好感され、堅調推移。一方で、半導体のアプライド・マテリアルズ(AMAT)は、弱気な業績見通しが嫌気され、下落した。

ネットワーク・セキュリティのパロアルト・ネットワークス (PANW)は、営業部門の幹部の辞任が伝わり、下落した。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:ドル106.36円、ドイツの財政出動報道でリスク選考

16日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円43銭まで上昇後、106円19銭まで下落して106円36銭で引けた。米・7月住宅着工件数や住宅建設許可件数が予想を下回ったことに失望しドル売りが優勢となった。米国債利回りの上昇でリセッション懸念が後退したほか、ドイツが万が一、景気後退入りした場合は財政出動の準備があるとの報道で投資家心理が改善。リスク選好のドル買い・円売りが再燃。米財務省が超長期債に関する調査を再開したとの報道で利回り上昇に伴うドル買いに底堅く推移した。

ユーロ・ドルは、1.1066ドルまで下落後、1.1107ドルまで上昇して1.1090ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)が次回9月定例理事会で大規模な金融緩和に踏み切るとの期待や、ドイツの財政出動の可能性を期待したユーロ買いが加速。ユーロ・円は、117円58銭まで下落後、118円17銭まで上昇。

ポンド・ドルは、1.2175ドルまで上昇後、1.2137ドルまで下落した。合意ない離脱への警戒感が緩和。

ドル・スイスは、0.9808フランから0.9779フランまで下落した。

■NY原油:反発、景気後退による需要鈍化への懸念が後退

16日のNY原油先物9月限は反発(NYMEX原油9月限終値:54.87 ↑0.40)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日比+0.40ドルの54.87ドルで通常取引を終えた。世界経済が景気後退に陥り需要が鈍化するとの懸念が後退した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.03ドル +0.78ドル(+2.97%)

モルガン・スタンレー(MS) 39.94ドル +0.84ドル(+2.15%)

ゴールドマン・サックス(GS)199.42ドル +3.24ドル(+1.65%)

インテル(INTC) 46.50ドル +0.80ドル(+1.75%)

アップル(AAPL) 206.50ドル +4.76ドル(+2.36%)

アルファベット(GOOG) 1177.60ドル +10.34ドル(+0.89%)

フェイスブック(FB) 183.70ドル +1.11ドル(+0.61%)

キャタピラー(CAT) 116.43ドル +1.18ドル(+1.02%)

アルコア(AA) 17.52ドル +0.60ドル(+3.55%)

ウォルマート(WMT) 112.99ドル +0.30ドル(+0.27%)

スプリント(S) 6.91ドル +0.05ドル(+0.73%)

《SF》

提供:フィスコ

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