話題株ピックアップ【夕刊】(1):IRジャパン、HEROZ、GMO-PG
■IRジャパン <6035> 4,190円 +270 円 (+6.9%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
アイ・アールジャパンホールディングス<6035>が急反発。足もとの好調な業績を評価する買いが続いている。2日に発表した20年3月期第1四半期(4~6月)業績は売上高が前年同期比56.4%増の21億6900万円、経常利益は同2.2倍の12億4100万円に急拡大して着地。これを受けて、決算発表前に2800円台で推移していた株価は13日に上場来高値4260円まで急騰した。その後は利益確定売りに押されていたが、きょうは物色の矛先が向かった。第1四半期(4~6月)はアクティビスト(物言う株主)が活動を活発化させるなか、株主名簿に表記されない機関投資家を特定する実質株主判明調査や議決権関連業務、投資銀行業務などの受注が増勢だった。業績好調を踏まえ、通期の経常利益予想を上方修正したが、第1四半期実績の修正した通期計画に対する進捗率は5割を超えており、更なる上振れも期待される状況にある。
■HEROZ <4382> 16,640円 +1,010 円 (+6.5%) 本日終値
HEROZ<4382>が大幅高で4連騰、中段もみ合いを一気に上放れる動きをみせている。人工知能(AI)技術で優位性を持つが、同社が個人向けに運営する「将棋ウォーズ」の課金収入が好調で収益基盤を支えている。今後は金融や建設など法人向けサービスの拡大も見込まれ業績拡大期待が高まっている。20年4月期営業利益は前期比24%増の5億2000万円を見込む。テクニカル的には5日・25日移動平均線のゴールデンクロスが接近しており、5日移動平均線が上向きに転じるタイミングを見計らって買いの仕掛けが入った格好だ。
■シグマクシス <6088> 1,454円 +44 円 (+3.1%) 本日終値
シグマクシス<6088>が続伸。2月以降半年にわたり、中期トレンドの分水嶺である75日移動平均線をサポートラインとする下値切り上げ波動を継続している。戦略立案から開発・実行に至るまでワンストップでの対応を強みとする経営コンサルティング会社で、人工知能(AI)分野にも精通、ドキュメント自動入力プラットフォームの「ディープシグマDPA」は大量の文書を扱う金融機関向けなどに引き合いが旺盛だ。19年4~6月期は売上高が前年同期比29%増の38億400万円、営業利益は同2.4倍の3億900万円と大幅増収増益を達成している。自社株買いにも積極的に取り組むなど株主還元姿勢も高い。
■PI <4290> 1,865円 +46 円 (+2.5%) 本日終値
20日、プレステージ・インターナショナル <4290> が9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。
■GMO-PG <3769> 8,560円 +160 円 (+1.9%) 本日終値
GMOペイメントゲートウェイ<3769>が4日続伸。前日まで3営業日で560円も株価を上昇させていたこともあり、きょうは目先筋の利益確定売りも出ているが、それをこなして上値を指向する強さをみせている。10月の消費税引き上げに合わせてキャッシュレス決済のポイント還元策では、キャッシュレス決済の普及で商機が高まる銘柄として注目が高まっている。足もとの業績も好調、19年9月期第3四半期(10~6月)は営業利益段階で前年同期比30%増の67億6000万円と大幅な伸びを示している。
■ファンコミ <2461> 556円 +7 円 (+1.3%) 本日終値
ファンコミュニケーションズ<2461>は続伸。同社はPC・スマホの成果報酬型広告仲介の大手で自社媒体の運営も手掛ける。20日取引終了後、商品やサービスの紹介動画を配信・視聴できる成果報酬型のレビュー動画アプリ「ビービー(ViiBee)」をグループ会社のシーサーと共同開発し、20日に提供を開始したと発表しており、これを好感した買いが流入した。同アプリは、商品やサービスの紹介動画を配信・視聴できるレビュー動画アプリで、視聴ユーザーは「いいね」や「コメント」を通して配信ユーザーと交流でき、動画視聴中でもスムーズに商品購入へ進むことができる。また、アプリ内で撮影・編集ができるため、簡単にレビュー動画の配信ユーザーになることが可能で、アプリまたはSNS上で配信した動画から商品が購入された場合は、成果報酬としてギフト券や現金と交換可能なポイントを受け取ることができるとしている。
■五洋建設 <1893> 544円 +5 円 (+0.9%) 本日終値
五洋建設<1893>がしっかり。きょうで3日続伸となり、上値のポイントとなっていた7月4日の戻り高値552円にツラ合わせする場面があった。海洋土木の最大手でシンガポールや香港などアジア地域で実績が高い。豊富な手持ち工事を武器に業績拡大歩調を継続している。国内では客船ターミナル「横浜ハンマーヘッド」竣工に伴うプロジェクトの売り上げが貢献、海外ではODA関連工事などが好調。20年3月期営業利益は前期比4%増の305億円を会社側では見込むが、上乗せされる可能性が高いとみられている。
■東京エレクトロン <8035> 19,105円 +175 円 (+0.9%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が頑強な値動き。主力株中心に全体相場軟調ななかで強さが光っている。前日の米国株市場ではNYダウなど主要指数が反落したほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も軟調だった。ただ、SOX指数の下落率は0.5%程度と小さくトレンドは26週線をサポートラインに戻り局面に入っている。東京市場でも半導体製造装置関連銘柄は打たれ強くなっている。両銘柄をはじめ信用取組が売り長の銘柄が多く、株式需給面での買い戻しが株価に浮揚力を与えている。
■KDDI <9433> 2,778円 +23.5 円 (+0.9%) 本日終値
KDDI<9433>が小幅ながら上値指向を継続し、きょうで4日続伸となっている。携帯事業は競争激化の波に晒されているが、通信との融和性が高いネット通販や金融などのライフデザイン事業が好調でこれを補っている。5月に発表した新中期計画でも同事業の拡大を進捗させる方針を示している。株価指標面でもPER10倍台、配当利回りも3.9%台と高く水準訂正余地がある。
■中外製薬 <4519> 7,500円 +30 円 (+0.4%) 本日終値
中外製薬<4519>が小幅ながら4日続伸と上値慕いの動きをみせている。スイスのロシュ傘下の医薬品大手で抗体やバイオ分野の展開に厚く、抗がん剤では国内首位、がん領域の新薬候補も充実している。がん免疫薬「テセントリク」のほか血友病治療薬「ヘムライブラ」など新薬販売の業績寄与により、19年12月期中間期(1~6月)の営業利益は前年同期比43%増の950億5200万円と高変化を示した。
株探ニュース