22日の米国市場ダイジェスト:NYダウ49ドル高、FRB議長の講演を控えて様子見ムード

市況
2019年8月23日 7時41分

■NY株式:NYダウ49ドル高、FRB議長の講演を控えて様子見ムード

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は49.51ドル高の26252.24、ナスダックは28.82ポイント安の7991.39で取引を終了した。堅調なドイツ・フランスの製造業PMIや米小売決算が好感され買いが先行したものの、8月マークイット製造業PMIが節目となる50を下回ったことを受けて株式相場も下落。その後は多くの連銀高官から利下げに否定的な見解が相次ぎ米長期金利が反発したのに伴い、株式相場も下げ幅を縮小したものの、明日のパウエルFRB議長の講演を見極めたいとの思惑から小動きとなった。セクター別では、銀行や食品・生活必需品小売が上昇する一方でヘルスケア機器・サービスや素材が下落した。

米10年債利回りの上昇で、シティ・グループ(C)、バンクオブアメリカ(BAC)、JPモルガン(JPM)など金融各社が軒並み上昇。百貨店のノードストローム(JWN)は、決算でコスト削減による利益改善が好感され大幅上昇。食品のホーメルフーズ(HRL)は、決算内容が好感され堅調推移。一方で、ビッグデータ関連ソフトウェアのスプランク(SPLK)は決算内容が嫌気され下落した。

カンザスシティ、フィラデルフィア、ボストン連銀総裁らは、景気減速の兆しが見えない限り、金融政策は現状維持が望ましいとの認識を示しており、明日のパウエルFRB議長の見解に注目が集まっている。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ドル・円伸び悩み、米景気後退の可能性残る

22日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円64銭まで上昇したのち、106円32銭まで下落し、106円43銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)高官らのタカ派発言を受けたドル買いが優勢となったが、8月米製造業PMI速報値は50割れとなったほか、米国の長短金利が一時逆転したため、景気後退懸念が再燃しドル売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは、1.1099ドルまで上昇後、1.1068ドルまで下落し、1.1080ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)公表の議事要旨で「利下げと国債購入策の組み合わせを協議」を受けて追加緩和観測が台頭し、ユーロ売りが再開。ユーロ・円は、118円22銭へ上昇後、117円82銭まで反落。ポンド・ドルは、1.2144ドルから1.2273ドルまで上昇。メルケル独首相は英国のEU離脱問題の解決策があると発言したことを受けてリスク回避のポンド売りは後退。ドル・スイスは、0.9845フランから0.9826フランまで下落した。

■NY原油:弱含みで55.35ドル、戻り売りで一時55ドルを下回る

NY原油先物10月限は弱含み(NYMEX原油10月限終値:55.35 ↓0.33)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は、前日比-0.33ドルの55.35ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは54.85ドル-56.46ドル。ユーロ圏、ドイツの企業景況感が市場予想をやや上回ったことから、原油先物は欧州市場で56.46ドルまで買われたが、通常取引開始後は戻り売りが優勢となり、一時55ドルを下回った。米中対立の早期解消への期待は高まっていないことから、原油先物は伸び悩んだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.19ドル +0.26ドル(+0.97%)

モルガン・スタンレー(MS) 40.27ドル +0.33ドル(+0.83%)

ゴールドマン・サックス(GS)202.42ドル +1.74ドル(+0.87%)

インテル(INTC) 46.78ドル -0.37ドル(-0.78%)

アップル(AAPL) 212.46ドル -0.18ドル(-0.08%)

アルファベット(GOOG) 1189.53ドル -1.72ドル(-0.14%)

フェイスブック(FB) 182.04ドル -1.51ドル(-0.82%)

キャタピラー(CAT) 117.89ドル +0.21ドル(+0.18%)

アルコア(AA) 18.05ドル -0.42ドル(-2.27%)

ウォルマート(WMT) 111.91ドル -0.11ドル(-0.10%)

スプリント(S) 6.87ドル +0.05ドル(+0.73%)

《SF》

提供:フィスコ

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