26日の香港市場概況:ハンセン1.9%安で反落、米中貿易戦争の激化を警戒

市況
2019年8月26日 18時00分

週明け26日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比499.00ポイント(1.91%)安の25680.33ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が181.22ポイント(1.78%)安の10013.51ポイントとそろって反落した。売買代金は1040億9100万香港ドルに膨らんでいる(23日は742億4800万香港ドル)。

米中で関税応酬が止まらず、投資家心理が悪化する流れ。貿易戦争の拡大による景気悪化懸念が強まっている。中国政府は23日、米国の対中関税「第4弾」に対抗し、750億米ドル相当の米国からの輸入品に、9月1日と12月15日の2回に分けて5~10%の追加関税を課すと発表した。さらに米通商代表部(USTR)は、これまでの追加関税分についても、一律5%引き上げると説明している。これに関し、中国共産党機関紙の人民日報は論評記事で、「中国は最後まで戦い抜く」という決意を表明した。香港情勢も不透明。反政府デモは先週末に再び過激化し、25日夜には香港警察が威嚇発砲した。

ハンセン指数の構成銘柄はでは、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が7.1%安(権利落ち調整後で6.4%安)、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が5.4%安、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.5%安、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が3.4%安と下げが目立った。香港系の金融や不動産もさえない。

業種別では、海運・港湾、空運の運輸関連が安い。太平洋航運集団(2343/HK)が4.5%、中遠海運HD(1919/HK)が3.6%、天津港発展HD(3382/HK)が2.9%、招商局港口HD(144/HK)が2.3%、中国東方航空(670/HK)が2.6%ずつ下落した。

5Gネットワーク関連も急落。中興通訊(ZTE:763/HK)が4.3%安、中国通信服務(552/HK)が4.1%安、京信通信系統HD(2342/HK)が2.3%安で引けた。

石油や天然ガスのエネルギー関連セクターも売られる。上記した中国海洋石油のほか、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.1%安、新奥能源(ENNエナジー:2688/HK)が5.2%安、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が4.7%安と値を下げた。

一方、本土市場は4日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.17%安の2863.57ポイントで取引を終えた。金融株が下げを主導する。ハイテク株、消費関連株なども売られた。半面、医薬品株はしっかり。産金株やレアアース株、航空・防衛関連株、農業関連株や自動車株の一角も物色された。

【亜州IR】

《FA》

提供:フィスコ

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