話題株ピックアップ【昼刊】:有沢製、菱地所、資生堂

注目
2019年8月28日 11時40分

■有沢製作所 <5208>  972円  +100 円 (+11.5%)  11:30現在  東証1部 上昇率トップ

有沢製作所<5208>が大幅続伸し年初来高値を更新。27日の取引終了後、上限を360万株(発行済み株数の9.93%)、または32億円とする自社株買いを発表しており、これが好感されている。取得期間は8月28日から20年3月24日までで、株主還元の充実と資本効率の向上を図るとともに、将来の機動的な資本政策を可能とするのが狙いとしている。同時に、保有するポラテクノ<4239>の株式928万株の全てについて、日本化薬<4272>が実施するTOBに応募すると発表。これにより12億4000万円の投資有価証券売却益の計上を見込む一方、売却による持ち分法利益の減少や留保利益に対する税金費用15億5000万円の計上、更に子会社の業績低迷などで、20年3月期の連結業績予想について、最終利益を27億5000万円から13億5000万円(前期比52.8%減)へ下方修正した。

■DyDo <2590>  4,310円  +180 円 (+4.4%)  11:30現在  東証1部 上昇率10位

ダイドーグループホールディングス<2590>が3日ぶりに反発している。27日の取引終了後に発表した第2四半期累計(1月21日~7月20日)連結決算は、売上高854億3800万円(前年同期比1.8%減)、営業利益20億3300万円(同38.0%減)、純利益12億2600万円(同33.7%減)と大幅営業減益となったものの、株価は業績悪化を織り込み底値圏で推移していたことから、アク抜け感が強まっているようだ。7月の記録的な低温傾向が飲料の販売動向に大きな影響を与え、国内飲料事業が落ち込んだ。また、医薬品関連事業で新工場やパウチライン新設に伴う準備費用が増加したほか、物流費の高騰や、人件費、販売促進費などの増加が利益を圧迫した。なお、20年1月期通期業績予想は、売上高1700億円(前期比0.9%減)、営業利益34億円(同44.0%減)、純利益24億円(同37.8%減)の従来見通しを据え置いている。

■手間いらず <2477>  4,695円  +145 円 (+3.2%)  11:30現在

手間いらず<2477>が連日の年初来高値更新。時価は2006年5月以来13年3カ月ぶりの高値水準にあり、実質的に戻り売り圧力のない青空圏を走る展開にある。ホテルや旅館向け宿泊予約管理システム「TEMAIRAZU」を導入する宿泊施設が増勢一途にあり、19年6月期営業利益は前の期比28%増の8億8300万円とピーク利益を更新。更に20年6月期も前期比32%増益の11億6300万円予想と伸びは衰える気配がない。来年の東京五輪開催を前に追い風は強まる一方で、市場では同社のストック型の収益構造を評価する声も強い。

■日清オイリオグループ <2602>  3,170円  +95 円 (+3.1%)  11:30現在

日清オイリオグループ<2602>が続伸。SMBC日興証券は27日、同社株の目標株価を3000円から3500円に引き上げた。投資評価は「2」を継続した。円高局面でも、想定以上に価格改定が進捗しており、「価格転嫁力が増している」と指摘している。具体的には20年3月期の連結営業利益を従来予想の111億円から前期比1.9%増の132億円(会社予想120億円)に増額したほか、21年3月期の同利益も118億円から138億円に見直した。この増額修正の要因として(1)急速な円高を背景に搾油環境悪化が軟化する可能性がある(2)良好な搾油環境の裏年でも、想定以上に食用油の価格改定が進捗できている、ことを挙げている。

■三菱地所 <8802>  2,046.5円  +50 円 (+2.5%)  11:30現在

三菱地所<8802>、三井不動産<8801>、住友不動産<8830>などの大手をはじめとして不動産株が軒並み上昇し、業種別値上がりランキングで断トツとなっている。前日の米国債券市場では景気後退を示唆する10年債の利回りが2年債を下回る逆イールドが進んでおり、これを受け東京市場でも日経平均株価の上値が重い展開となっている。ただ、日銀による金融緩和政策への期待感からその恩恵を受けやすい不動産株に買いを誘導する格好となった。

■資生堂 <4911>  8,750円  +160 円 (+1.9%)  11:30現在

資生堂<4911>の強調展開が目立つ。株価は8月上旬に7000円台を割り込む場面もあったが、好調な4~6月期決算が開示されたことを起爆剤に一気に切り返す展開となっている。株価は8000円近辺でいったん戻り売りをこなした後、中国人訪日客の増勢を手掛かり材料として再び大きく上放れてきた。高級化粧品が好調で、中国向けeコマースやインバウンド需要が売り上げを押し上げている。19年12月期営業利益は1200億円見通しと前期比2ケタ増益を見込む。一方、株式需給面では東証信用残が大幅に売り長で、23日申し込み現在の信用倍率は0.21倍。売り方の買い戻しが株価に浮揚力を与えている。

■NEC <6701>  4,650円  +80 円 (+1.8%)  11:30現在

NEC<6701>が続伸している。同社は27日、国際連合工業開発機関(UNIDO)と開発途上国での産業開発に向けて、先進ICT(情報通信技術)を利活用するプロジェクトの創出及びグローバル展開に関して覚書を締結したと発表。これが材料視されているようだ。UNIDOは、産業開発を通じて開発途上国・新興国の持続的な経済発展を支援する国連の専門機関。UNIDOとNECは今回の覚書に基づき、産業開発へのICT利活用の案件創出、ファンドの調達、案件のグローバル展開で共創するとしている。また、同日にはシェアサイクルの仕組みを活用した地域の課題解決、持続的発展を促すことを目的に、和歌山県有田市などと連携協定を結んだことも明らかにしている。

■クスリアオキ <3549>  8,020円  +130 円 (+1.7%)  11:30現在

クスリのアオキホールディングス<3549>が上値追い、今年4月1日以来約5カ月ぶりとなる8000円大台復帰を果たした。北陸3県を主要テリトリーとするドラッグストアで業績は好調、出店戦略にも積極的で増収増益路線を走っている。27日取引終了後に発表した8月既存店売上高は前年同月比7.9%増と増収基調が続いており、これを評価する買いを引き寄せる格好となった。

■イオンFS <8570>  1,517円  +15 円 (+1.0%)  11:30現在

27日、イオンフィナンシャルサービス <8570> が発行済み株式数の4.21%にあたる950万株の自社株を消却すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は9月20日。

■任天堂 <7974>  40,470円  +220 円 (+0.6%)  11:30現在

任天堂<7974>が続伸。売買代金はソフトバンクグループ<9984>を大きく引き離し東証1部上場銘柄の中で断トツとなっている。同社は前日にディー・エヌ・エー<2432>と共同開発のスマートフォン向けゲーム「マリオカートツアー」を来月25日に配信すると発表、「アップストア」及び「グーグルプレイ」でアプリのダウンロード予約を開始した。これが株価を刺激する材料となっている。全般は主力株の上値が重いが、同社株は信用取引を使った個人投資家など短期資金の売買が活発化している。

■ポラテクノ <4239>  617円  +100 円 (+19.3%) ストップ高買い気配   11:30現在

27日、ポラテクノ <4239> [JQ]に対して親会社の日本化薬 <4272> がTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が前日終値を92%上回る1株993円とあって、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は8月28日から10月10日まで。TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通し。

■麻生フオームクリート <1730>  559円  +63 円 (+12.7%) 一時ストップ高   11:30現在

麻生フオームクリート<1730>が続急伸し一時ストップ高の576円に買われている。気象庁はこの日朝方、福岡、佐賀、長崎の各県に対し大雨特別警報を発表し、土砂災害や河川の氾濫などに最大級の警戒を呼び掛けた。各地でがけ崩れや冠水などの被害が発生したと伝わっていることから、地盤改良や軽量盛土など気泡コンクリート工事大手の同社に復旧需要への思惑が働いているようだ。また、九州を地盤とするコンクリート2次製品メーカーのヤマウ<5284>やヤマックス<5285>などの株価も同様に上昇している。

■ウェルス・マネジメント <3772>  2,710円  +219 円 (+8.8%)  11:30現在

ウェルス・マネジメント <3772> [東証2]が4日続伸。27日大引け後、17年9月末に廃止した株主優待制度を再開すると発表したことが買い材料視された。毎年9月末時点で300株以上を保有する株主を対象に、自社グループ運営ホテルで利用可能な株主優待券を、300株以上1000株未満保有で5000円分、1000株以上保有で2万円分を贈呈する。実施開始は19年9月末の対象株主からとなる。

■マイネット <3928>  510円  +28 円 (+5.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率7位

マイネット<3928>が急反発している。27日の取引終了後、セガゲームス(東京都品川区)が配信してきたスマートフォンゲーム「リボルバーズエイト」の配信権を6月1日付で譲受し、配信名義をマイネットゲームスに変更したと発表しており、これを好感した買いが入っている。同ゲームは、19年1月にリリースされ、累計90万ダウンロードを超える戦略カードバトルゲーム。同ゲームがマイネットグループの運営タイトルに加わったことで、収益力の強化が期待されている。

●ストップ高銘柄

ポラテクノ <4239>  617円  +100 円 (+19.3%) ストップ高買い気配   11:30現在

以上、1銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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