話題株ピックアップ【夕刊】(2):メイコー、住友鉱、ゴルドウイン
■メイコー <6787> 1,526円 +34 円 (+2.3%) 本日終値
メイコー<6787>が4日続伸。3日の取引終了後、ベトナムのEMS会社である十和田ベトナムの株式のうち60.0%を取得し、子会社化すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。十和田ベトナムは、電機通信機器の設計・製造・販売などを手掛ける十和田グループのベトナム現地法人で、電子機器の受託生産に関するEMS事業が主力。今回の子会社化により、メイコーは基板設計・生産から組み立ての一貫生産体制や、ハノイ市での量産体制をより強固なものとすることになり、日系だけではなく外資系顧客も含めた受注の拡大を目指すとしている。なお、同件による20年3月期業績への影響は軽微としている。
■住友金属鉱山 <5713> 3,185円 +70 円 (+2.3%) 本日終値
住友金属鉱山<5713>は4日続伸。足もとで金とニッケル市況が上昇するなか大手非鉄の同社株に再評価機運が出ている。金関連としては金鉱山として有数の品位を持つ菱刈鉱山(鹿児島県伊佐市)を有しているほか、ニッケルでは日本で唯一電気ニッケルを生産しフィリピンなどのニッケル鉱山の権益も持っている。景気減速懸念に伴う金利低下などで金価格は13年4月以来、約6年4カ月ぶりの水準に上昇。また、ニッケルは主産国のインドネシアが20年1月から鉱石の輸出を禁止することを表明しており価格は2日には14年9月以来、5年ぶりの水準にまで上がっている。この金とニッケル価格上昇は同社の業績の追い風となることが期待されている。
■ゴールドウイン <8111> 15,010円 +270 円 (+1.8%) 本日終値
ゴールドウイン<8111>が続伸。20日にラグビーワールドカップ日本大会が開幕するのを控えて、関連銘柄への関心が高まっており、オフィシャルスポーツアパレルサプライヤーであるカンタベリーオブニュージーランドジャパンを擁する同社も関連銘柄として物色されている。カンタベリー社では、日本代表にジャージを提供。また、ラグビージャージをはじめとした公式ライセンス商品の製造・販売を手掛けている。
■チェンジ <3962> 2,125円 +37 円 (+1.8%) 本日終値
チェンジ<3962>が高い。同社は企業や公共団体向けにITソリューションやデジタル人材育成などを展開、人工知能(AI)関連分野にも積極的に踏み込んでいる。3日取引終了後、同社が出資するAI関連サービス会社のAI CROSS(東京都港区)が東証マザーズへの新規上場を承認されたことを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。
■NEXT REIT <1343> 2,243円 +22 円 (+1.0%) 本日終値
東証REIT指数が5日ぶりに反発。一時、2096.62まで上昇し07年8月以来、12年1カ月ぶりの高値を更新した。米8月ISM製造業景況感指数は49.1と好不況の境目である50を割り込んだ。米国景気の先行き不安から日本の10年物国債利回りは、この日一時マイナス0.295%と16年7月以来の水準に下落。長期金利の低下で高利回り商品であるREITには買いが流入している。NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信<1343>やMAXIS Jリート上場投信<1597>といったRETIのETF(上場投信)も新高値に買われている。
■パンパシHD <7532> 1,626円 +16 円 (+1.0%) 本日終値
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>が3日ぶりに反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2024年6月期に総合スーパー(GMS)事業の営業利益を今期見通しの3.5倍の420億円程度に伸ばす計画だ」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、完全子会社化したユニーのGMS店舗の「MEGAドン・キホーテ UNY」への業態転換を加速し、収益を上積みする。転換店舗は好採算の住居関連商品の売り上げ比率上昇や客数増で、粗利益が転換前に比べて1.5~2倍程度に増える傾向があるとしており、業績へのインパクトの大きさから期待が高まっている。
■ファーストリテイリング <9983> 62,730円 +540 円 (+0.9%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が続伸。3日の取引終了後に発表した8月の国内ユニクロ売上高速報で、既存店及びEコマース売上高が前年同月比9.9%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。気温が低かった7月の反動で、夏物コア商品を中心に販売が好調だった。なお、8月は客数が同13.5%増となった一方、客単価は同3.2%減だった。
■スシローGH <3563> 6,850円 +40 円 (+0.6%) 本日終値
スシローグローバルホールディングス<3563>は4日続伸。3日に発表した8月度の売上高実績で、既存店売上高が前年同月比9.1%増と22カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。7月に前年実績を下回った客数が同4.6%増と回復したことに加えて、キャンペーン効果などで客単価が4.3%増と上昇したことが寄与した。
■ミスミグループ本社 <9962> 2,350円 -63 円 (-2.6%) 本日終値
ミスミグループ本社<9962>が反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が3日付で投資判断「ニュートラル」を継続し、目標株価を2700円から2400円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、足もとの事業環境を考慮すると20年3月期上期及び通期の会社計画の達成はともに困難と予想。特に、成長事業との位置付けている流通事業であるVONA事業の売り上げが20年3月期第1四半期に前年同期比マイナスに転じたことは株価にネガティブと指摘。20年3月期営業利益予想を343億円から272億円へ、21年3月期を同382億円から304億円へ下方修正した。21年3月期は回復を予想しているが、これを織り込んでも株価に割安感はないとしている。
株探ニュース