前場に注目すべき3つのポイント~楽観禁物もレンジ上放れで来週にはシグナル好転
6日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:楽観禁物もレンジ上放れで来週にはシグナル好転
■前場の注目材料:積水ハウス、2Q営業利益43.7%増、コンセンサス上回る
■トヨタ、NTTグループとのコネクテッドカー向けICT基盤の実証進む
■楽観禁物もレンジ上放れで来週にはシグナル好転
6日の日本株市場は、米株高の流れを受けて底堅い相場展開が見込まれる。5日の米国市場はNYダウが372ドル高と続伸。米中高官が10月に通商協議を再開することが伝わったことは織り込み済みではあるが、8月ADP雇用統計が予想を上振れたことは安心感につながる。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円高の21150円。円相場は1ドル106円90銭台と円安に振れて推移している。
10月の米中協議再開は織り込み済みであること、香港については、改正案は撤回となったが、香港デモは継続すると伝えられており、混乱は長引く見通し。その為、米株高の流れを引き継ぐ格好から買い先行となろうが、前日に日経平均は一時500円を超える上昇を見せていた反動も意識され、次第にこう着感が強まることが考えられる。
とはいえ、テクニカル面ではもち合いレンジを上放れており、21000円を中心レンジとして20700円-21500円辺りにレンジが移行している。一目均衡表では雲下限を捉えており、来週には雲のねじれにより、雲上限が21000円処に下がる。横ばい推移としても、来週には遅行スパンが上方シグナルを発生させてくる。21000円固めからテクニカルシグナルは好転してくるため、断続的なショートカバーの流れが意識されやすい。
週末の米国市場では雇用統計の発表が予定されており、これを見極めたいとのムードも強まる可能性があるが、ADP雇用報告の内容からそれ程警戒されることはなさそうだ。また、米長期金利が持ち直しているほか、米半導体株上昇の流れも、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりやすいだろう。
また、来週末には先物オプション特別清算指数算出(SQ)を控えていることもあり、日経平均の底堅さから、ヘッジに伴う買い等も意識されてきやすいところである。楽観はできないだろうが、下値の堅さが意識されてくる局面において、上へのバイアスが強まる展開も想定しておきたいところであろう。
■積水ハウス、2Q営業利益43.7%増、コンセンサス上回る
積水ハウス<1928>は第2四半期決算を発表。営業利益は前年同期比43.7%増の1130.41億円だった。コンセンサス(930億円程度)を上回る。純利益は同33.9%増の774.44億円。戸建て住宅の販売が大きく伸び、米国の賃貸住宅などの売却益もあった。併せて発行済み株式総数(自己株式を除く)の0.73%にあたる500万株、100億円を上限に自社株買いを実施すると発表。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(21085.94、+436.80)
・NYダウは上昇(26728.15、+372.68)
・ナスダック総合指数は上昇(8116.83、+139.95)
・シカゴ日経225先物は上昇(21150、大阪比+80)
・1ドル106円90-00銭
・SOX指数は上昇(1566.21、+46.66)
・VIX指数は低下(16.27、-1.06)
・米原油先物は上昇(56.30、+0.04)
・株安局面での自社株買い
・米追加利下げ期待
・欧州中央銀行(ECB)が追加緩和検討
・日銀のETF購入
・キヤノン<7751>ミラーレス最上位機を21年めど投入、通信機能向上
・大和証G<8601>クレディセゾンと提携、決済サービス開発
・トヨタ<7203>NTTグループとのコネクテッドカー向けICT基盤の実証進む
・日立<6501>応用地質と協業、地下埋設物情報サービス提供
・東芝<6502>衣服で隠した危険物を可視化できる電波イメージング技術
・東レ<3402>繊維原料再利用を本格化、回収PETボトルで
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 7月毎月勤労統計・現金給与総額(前年比予想:+0.1%、6月:+0.4%)
・08:30 7月家計支出(前年比予想:+0.8%、6月:+2.7%)
<海外>
・特になし
《SF》
提供:フィスコ