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【植木靖男の相場展望】 ─ 険しくとも挑むか中間反騰への道

市況
2019年9月7日 8時00分

「険しくとも挑むか中間反騰への道」

●上値関門は2万1700円処か

日経平均株価は、8月26日以降反発に転じ、9月に入ってもその騰勢は衰えをみせていない。2万1000円大台を超え、日足で久しぶりの大陽線をみせるほどの展開だ。

さて、いま問われるのは、大きな流れとして株価は上を向いているのか、それとも下に向いているのか、である。いうまでもなく、2018年10月、そして本年4月の高値を仰ぎ見ている限り、下に向いているとみるのが正しいだろう。

だが、ダウントレンドのなかでも、折にふれ自律反発、ないしは中間反騰的なひょっとして本格反騰かと疑うばかりの大きな上昇局面もある。

今回は9月5日の大陽線をみる限り、中間反騰的な局面の可能性もあろう。これを確認するには、9月第2週の週明け相場に注目したい。今年に入って、買い転換してもその後に気崩れしてしまったケースが多々あるからだ。

さて、この上昇相場の上値メドはどのあたりにあるのであろうか。

まずは、2万1400~2万1700円処とみられる。いうまでもなく、この抵抗帯は日足、週足の一目均衡表によるものだ。週足でいえば、本年に入って、この抵抗帯を一度も明確には上回っていないのだ。ここを抵抗なく突破すれば、本年4月高値の2万2300円処も視界に入ろう。

とにもかくにも、週明け以降、この騰勢がつぶれてしまうことがないことを祈りたい。次の日柄のメドは米FOMCがある9月17~18日頃か。利下げがあれば、その後の材料出尽くしに注意したい。

●低PER・高利回りの出遅れ優良株に注目

ところで、当面の物色対象は何か。

9月第1週までは、当初は利下げ期待から超値がさ株が、そして米中貿易協議再開への期待から中国関連株やハイテク株に買いが集まった。そして、9月第1週末にかけて、出遅れ優良株、大型株、さらには仕手株も動意含みとなり、一段と物色範囲は拡がったようだ。

ただ、留意すべきは週末の日経平均は113円高と上昇したが、値上がり数は921、値下がり数は1124と値下がり銘柄の方が多い。いかに短期回転商いが多いか、また、相変わらずいかにファーストリテイリング <9983> におんぶしているか(週末6日はファストリ1銘柄で日経平均を42円押し上げている)、がわかる。

さて、こうした値動きから、今回は次の銘柄に注目したい。

まず、出遅れ優良株から東京海上ホールディングス <8766> だ。いつも出遅れで買われることが多い。

ついで、伊藤忠商事 <8001> だ。これまたなんで動かないのか、といわれてきたが、ようやく低PER、高利回り銘柄として動意づき始めた。その点では銀行・証券も同様だ。軒並み低PER、出遅れだ。

KLab <3656> は仕手系材料株として注目したい。ただし、リスク覚悟の上で臨みたい。

2019年9月6日 記

株探ニュース

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