地政学リスク警戒も底堅さが意識されそう/オープニングコメント

市況
2019年9月17日 8時26分

17日の日本株市場は、地政学リスクの高まりを背景に、売り先行の展開になりそうだ。16日の米国市場は下落し、NYダウは142ドル安となった。サウジアラビアの石油施設が攻撃され、世界で最も重要な産油地域で情勢が悪化することへの懸念が強まった。需給を巡る要因からエネルギー株が物色される一方で、その他のセクターは今後の消費者への影響を巡る不透明感から冴えない展開。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円安の21745円。円相場は1ドル108円10銭台で推移している。

日経平均は先週まで9営業日続伸で一時22000円を回復していたこともあり、いったんは達成感も意識されるところであり、地政学リスクを背景とした売りが出やすいところでもあろう。ただし、円相場は1ドル108円台で底堅い値動きをみせていることもあり、売り込む流れにはなりづらいと考えられる。そのため、海外株安の流れを受けた売り一巡後は、底堅さが意識されそうである。

先物主導の下げとなるため、指数インパクトの大きい値がさ株の一角が日経平均を下押す格好となろうが、原油相場の急伸を背景にエネルギー株が物色されやすく、日経平均を下支えする格好になりそうだ。また、足元で「5G」関連などを見直す動きもみられており、原油相場の影響を受けづらいセクターへの物色も意識されやすいと考えられる。

日経平均は売りが先行しようが、8月の下落前の上値抵抗水準であった21700円処が支持線として意識されるほか、5日線辺りでの踏ん張りが見られるようだと、押し目拾いの動きも出てくる可能性がある。相対的に出遅れている日本株へは、ようやく海外勢が買い越し基調になるため、底堅さが意識されやすいとみられる。また、バリュー株への物色は一時的とみる向きも多いだろうが、依然として割安感が目立つ水準でもある。楽観視はできないとはいえ、弱気に傾いていたポジションの巻き戻しの流れも意識されよう。

その他、今週も3連休を控えているため、手掛けづらさが意識されやすい。しかし、FOMCなど各国の金融政策に関心が集まりやすく、これが通過材料となることで、海外勢の資金流入が意識されよう。

《AK》

提供:フィスコ

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