話題株ピックアップ【夕刊】(2):トヨタ、ソフトバンクG、リーバイス

注目
2019年10月3日 15時16分

■トヨタ自動車 <7203>  6,982円  -177 円 (-2.5%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>や日産自動車<7201>など自動車株が安い。前日のニューヨーク市場で、米景気減速懸念が強まるなかNYダウが大幅続落。リスク回避姿勢が強まり為替市場では午前10時時点で1ドル=107円00銭前後へ円高が進行していることも嫌気された。9月の米自動車販売はトヨタ、日産ともに前年同月比で2ケタ減となったことも警戒されている。

■ソフトバンクグループ <9984>  4,115円  -85 円 (-2.0%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が続落。9月中旬を境に4700円近辺のもみ合いを下放れており、きょうは4000円トビ台まで水準を切り下げ大台割れを意識する展開。売買代金は全上場銘柄を通じてトップ(ETFは除く)となっている。本体及びソフトバンク・ビジョン・ファンドで100億ドル以上を投資するシェアオフィス大手ウィーカンパニーの経営問題が引き続き同社株の売り材料となっている。ウィーカンパニーは上場申請の取り下げで資金繰りが懸念されており、これをソフトバンクGが支援する形となった場合の資金負担の思惑も株価にネガティブに働いている。株式需給面では東証信用倍率が11倍強と大幅に買い長で、4000円台を大きく割り込んだ場合は個人投資家の投げを誘発する可能性も指摘されている。

■サカイ引越センター <9039>  6,200円  -100 円 (-1.6%)  本日終値

サカイ引越センター<9039>は後場下げ幅を拡大。同社は前引け後に月次売上高を発表。9月の売上高は前年同月比5.7%増の64億3300万円と好調、今上期(4~9月)は月次ですべて前年実績を上回った。ただ、株価は9月に入ってから水準を切り上げていたこともあって、目先は利益を確定する動きも出ているようだ。

■三菱UFJ <8306>  541.9円  -8.1 円 (-1.5%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが売りに押される展開。ここ、米景気の減速懸念を背景に米長期金利が連日低下している。前日に米10年債利回りは終値ベースで1.60%台を下回り、1.597%まで低下。米株市場ではJPモルガンやゴールドマン・サックスなどの大手金融株が軒並み安となった。東京市場でも、米国事業における運用環境の悪化を嫌気する形でメガバンクは目先筋の売りを誘発している。

■安川電機 <6506>  3,950円  -25 円 (-0.6%)  本日終値

安川電機<6506>、ファナック<6954>などFA関連株への売りが顕著。前日の米国株市場では9月のADP全米雇用リポートを受けて米景気減速への警戒感が一段と高まり、NYダウが波乱含みの下げをみせた。それに先立つ欧州株式市場も軒並み大きく下値を探っており、世界的に景気先行きに対する不透明感が意識されている。世界景気に受注動向などが連動しやすい機械セクターは、9月に入り株価水準を切り上げていたが、目先は利益確定を急ぐ動きが強まっている。

■リーバイス <9836>  1,368円  +290 円 (+26.9%) 一時ストップ高   本日終値

リーバイ・ストラウス ジャパン<9836>が続急騰し、一時ストップ高に買われた。3日午前、米グーグルのジャカートテクノロジーを搭載したスマートジャケットを10月5日から発売すると発表しており、これが刺激材料となったようだ。米リーバイスは17年秋にグーグルのジャカートテクノロジーを搭載したスマートジャケットの第1弾を発売。今回、仕様を更にアップデートした第2弾を発売するという。日本では初展開となることから話題性が高く、業績への寄与に期待する買いなどが殺到した。

■EAJ <6063>  1,615円  +300 円 (+22.8%) ストップ高   本日終値

日本エマージェンシーアシスタンス<6063>がストップ高。同社は1日に、厚生労働省から「医療機関における外国人対応に資する夜間・休日ワンストップ窓口事業」の実施事業者に選定されたと発表。これが材料視され前日は値幅制限いっぱいまで買われており、この流れを引き継ぐ格好となっている。今回受託した業務は、都道府県が独自に対応体制を準備することが難しい平日の夜間と休日の窓口業務を全国規模で担い、都道府県の窓口事業を補完するもの。同社ではこれを機に、その他各機関への外国人患者対応などのサービス事業を更に大きく展開するとしている。

■アマガサ <3070>  443円  +80 円 (+22.0%) ストップ高   本日終値

婦人靴などの企画販売を手掛けるアマガサ<3070>がストップ高まで買われた。同社は2日、CROOZ LOGISTICS(東京都品川区)と倉庫内物流業務のうち一部を業務委託する契約を締結したと発表。これによる業績への寄与などが期待されているようだ。この契約は、物流の外部委託による在庫一元管理とチャネル連携に係る施策の一環。小売事業とEC事業との連携を推し進め、オムニチャネル化、販売ロスの抑制、顧客満足度の向上、売上高の増加につなげたいとしている。

■アトラ <6029>  495円  +80 円 (+19.3%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

アトラ<6029>が連日ストップ高。東京証券取引所が1日の取引終了後、同社株を東証1部から同2部へ指定替えする猶予期間から解除すると発表したことが本日も好材料視された。同社は8月末の時価総額が20億円未満となり、指定替えに係る猶予期間に入っていたが、9月の時価総額が指定替え基準に定める所要額(20億円)以上となった。

■ノムラシス <3940>  706円  +100 円 (+16.5%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位

ノムラシステムコーポレーション<3940>が急反騰、一時ストップ高の706円まで買われ9月12日以来となる年初来高値を大幅に更新した。独SAPのERPソフトに特化したシステム導入コンサルで、注力するRPAライセンス契約で実績を急速に伸ばしていることが注目されている。直近は、社名は伏せているものの“花”を軸に多角的に事業展開する企業から1日付でRPAライセンスを受注したことを発表している。また、社員の約80%がコンサルタントでSAPの国内資格認定者でも群を抜く実力などが改めて評価されているもよう。

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