話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱UFJ、ソニー、資生堂

注目
2019年10月9日 15時17分

■三菱UFJ <8306>  531.6円  -3.8 円 (-0.7%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が軟調。米10年債利回りは9月初旬から中旬にかけて急速に底入れの動きをみせ一時1.90%近辺まで上昇したが、その後は再び低下基調となり、前日時点で1.532%まで低下。パウエルFRB議長が講演でバランスシートの拡大策を開始することを表明するなど緩和的政策に前向きになっていることで、改めて金利低下への思惑が高まっている。同社など米国事業を展開するメガバンクにとって運用利ザヤ縮小に対する警戒感が売りを誘発した。

■ソニー <6758>  6,174円  -28 円 (-0.5%)  本日終値

ソニー<6758>は底堅い動き。子会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)がこの日、次世代コンソールゲーム機「プレイステーション5」(PS5)を20年の年末商戦期に発売すると正式発表しており、これが株を下支えした。PS5は超高速アクセスが可能なカスタムSSDとAMD社製カスタムチップセットを搭載し、ゲームのロード時間の短縮化や、ダイナミックで美しく、クリエイターが思い描いた通りのゲーム体験を実現することを可能にしたのが特徴。また、コントローラーには従来の振動技術に代わりハプティック技術を搭載、L2・R2ボタンには抵抗力を感じさせるアダプティブトリガーを採用するなどし、ゲーム世界への圧倒的な没入感を感じられるようにしたという。

■資生堂 <4911>  8,692円  -10 円 (-0.1%)  本日終値

資生堂<4911>は全般軟調地合いのなか、前日の終値を挟んだ攻防となった。同社は8日取引終了後、米国市場を中心に急成長するスキンケア化粧品メーカー、ドランク・エレファント(デラウェア州)を8億4500万ドル(約904億円)で買収することを発表。ドランク・エレファントは、成長する体や環境にやさしい天然由来成分を使った「クリーン」市場において、直接ソーシャルメディアを活用し消費者に発信(D2C)し、ミレニアルやZ世代を含む幅広い消費者のニーズを捉えている。資生堂は今回の買収を通じて、米国における収益基盤の強化に留まらず、今後欧州や中国などでも拡大することが見込まれる同分野での展開や、D2Cマーケティングのノウハウを取り込む狙いで、株式市場でも注目を集めている。足もとの株価は高値圏にあるが、きょう主力株を中心に全般売られる展開のなか強さを発揮している。

■井筒屋 <8260>  262円  +29 円 (+12.5%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

井筒屋 <8260> が急騰。8日大引け後に発表した20年2月期上期(3-8月)の連結経常利益が前年同期比6.6倍の5億0100万円に急拡大し、従来予想の1億円を上回って着地したことが買い材料視された。好調な化粧品の売り場拡大や人気ブランド導入など本店で大型リニューアルを進めたほか、黒崎店の改装売り尽くしセールも大幅増益に貢献した。本店のリニューアルに伴う固定資産受贈益が発生したことも利益を押し上げた。通期計画の6億円に対する進捗率は83.5%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■マークラインズ <3901>  1,953円  +126 円 (+6.9%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

マークラインズ<3901>が反発。8日の取引終了後に発表した9月度の「情報プラットフォーム」契約企業数が前月比46社増の3181社となり、順調に社数を積み上げていることが好感された。うち海外企業数は1485社で、同29社増と順調に増加した。

■フジタコーポレーション <3370>  1,288円  +82 円 (+6.8%) 一時ストップ高   本日終値

フジタコーポレーション<3370>が一時ストップ高。きょう付けの日本経済新聞で、カジノを含む統合型リゾート開発(IR)開業をにらんだ、国内企業の動きが紹介されており、なかで「森トラストの会長がオーナーを務める投資会社は約2500億円を投じ、2023年以降に北海道苫小牧市のIR候補地の近隣で大型リゾート施設を開業する」と報じられれたことから、苫小牧に本社があり、飲食や物販のフランチャイジーである同社に思惑的な買いが入ったようだ。

■VIX短先物 <1552>  8,780円  +540 円 (+6.6%)  本日終値

国際のETF VIX短期先物指数<1552>が4日ぶりに反発。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。8日の米VIX指数は前日に比べ2.42(13.55%)ポイント高の20.28に上昇。4日ぶりに危険水域とされる20を超えてきた。10~11日に予定されている閣僚級の米中貿易協議に対する警戒感が台頭し、8日のNYダウは313ドル安と急落した。これを受け、国際VIX短期先物は上昇した。

■ホロン <7748>  2,877円  +174 円 (+6.4%)  本日終値

ホロン<7748>は新値圏で強調展開。半導体向けに電子ビームによるマスク検査装置を製造するが、EUV(極端紫外線)露光装置メーカーの出荷台数が増勢となるなか、同社もこの恩恵を享受する流れにある。EUVは既存技術よりも細かい回路線幅の露光を可能とする次世代技術で、半導体の微細化加工のニーズを背景にここにわかに脚光を浴び、海外大手半導体メーカーではTSMCが7~9月期からEUVでの量産をスタートさせるなど市場が急速に立ち上がっている。ホロンの業績はEUV関連需要が本格化する来期以降に期待が膨らみ、20年3月期営業4.7%増益予想に続き21年3月期は2ケタ成長も視野に入りそうだ。

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