下落のサイン点灯?! 潮目は再び変わるか <東条麻衣子の株式注意情報>
前回のコラムを9月25日に掲載後、日経平均株価は調整したものの、ブレグジット合意や米中協議進展に対する期待感を背景に、10月4日安値2万1276円で切り返し、先週末には2万2492円まで大きく値を戻している。しかし、筆者は再度ここから調整局面入りすると考えている。
テクニカル面では、下落の可能性を示唆する2つのサインが存在する。
■「3空踏み上げに売り向かえ」
日経平均株価は10月に入り10月11日・15日・16日と3つの窓を連続して空けて、いわゆる「3空踏み上げ」を示現した。この相場格言が当てはまるとすれば、空売りの買い戻しが完了しており、残された買い方の買いのみではさらに相場を押し上げるには力不足で、天井を打った可能性がある。
■空売り金額の動向
今年に入り日経平均は、「空売り(価格規制あり、以下「空売り」)」金額(週間ベース)が約3兆5000億円の水準まで低下すると、その後、空売りの金額が増加していく傾向にあり、同時に日経平均は調整を見せている。
3月18日の週 3兆4822億5400万円 翌週から下げ基調
7月16日の週 3兆4610億8300万円 翌週から下げ基調
8月19日の週 3兆5474億5700万円 翌週窓を空けて下落
10月15日から始まる先週1週間の空売り金額の合計は3兆5206億7900万円とこの水準にきている。
■24日に控えるペンス副大統領の演説
また、報道ベースでも注意したいスケジュールが今週はある。
2018年10月から年末にかけての急落の発端となった「ペンス副大統領の対中国政策に関する演説」は記憶に新しい人も多いのではないだろうか。
先週末、ホワイトハウスが「ペンス米副大統領が対中国政策について24日に演説する」と発表。18日の米国株式市場では、このホワイトハウスの発表を受け下落幅を広げる場面も見られた。24日の演説で再び中国への強硬姿勢を確認することになれば、米国同様に日本の株式市場も大きく調整する可能性があることには注意を払いたい。
◆東条麻衣子
株式注意情報.jpを主宰。投資家に対し、株式投資に関する注意すべき情報や懸念材料を発信します。
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