話題株ピックアップ【夕刊】(3):東エレク、住友化、楽天

注目
2019年10月23日 15時24分

■東京エレクトロン <8035>  20,880円  -895 円 (-4.1%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>が大幅反落。今年6月下旬を境に25日移動平均線をサポートラインとする強力な上昇トレンドを形成していたが、足もとはこの25日線近辺で売り買いを交錯させた。前週のTSMCの7~9月期決算発表を受け、半導体市況回復に対する期待感が一段と強まったものの、目先は前日の米テキサス・インスツルメンツの7~9月期決算が減収減益で10~12月期見通しについても保守的であったことから同社株が時間外で売られており、東エレクもその影響を受ける形で利食われた。

■島精機製作所 <6222>  2,551円  -94 円 (-3.6%)  本日終値

島精機製作所<6222>が大幅反落。21日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を523億円から400億円(前期比22.1%減)へ、営業損益を40億円の黒字から36億円の赤字(前期46億3800万円の黒字)へ、最終損益を33億円の黒字から24億円の赤字(同38億3500万円の黒字)へ下方修正したことが嫌気された。米中貿易摩擦の長期化などによる世界経済の先行き不透明感や環境意識の高まりからアパレル商品の生産数量が抑制され、中国、バングラデシュなどアジアのOEM型生産工場を中心に横編機の設備投資が減速したことなどが要因という。また、低迷する市場環境を受けて、価格競争が厳しさを増したことも響いたとしている。

■住友化学 <4005>  491円  -16 円 (-3.2%)  本日終値

住友化学<4005>が続落。21日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を2兆4400億円から2兆3300億円(前期比0.5%増)へ、営業利益を1900億円から1700億円(同7.1%減)へ、最終利益を1000億円から500億円(同57.6%減)へ下方修正したことが嫌気された。エネルギー・機能材料、情報電子化学、医薬品などの事業は上期に続き堅調な推移が見込まれる一方、石油化学や健康・農業関連事業が想定に比べて業績悪化を見込むことが要因。また、想定為替レートを1ドル=110円から105円へ見直したことによる為替差損の影響などを考慮したという。また、業績予想の下方修正に伴い、従来11円を予定していた期末配当予想を未定に修正した。中間配当は11円の従来予想を据え置いている。

■楽天 <4755>  1,040円  -24 円 (-2.3%)  本日終値

楽天<4755>が5日ぶりに反落。同社が10月から始めた携帯電話の試験サービスで利用者が通信に接続できない問題が起こり、同社への相談が相次いでいると、22日に複数のメディアが報じた。総務省は詳しい状況について、近く楽天に説明を求めるという。サービス地域内でも屋内の一部などで圏外になる場所があることなどが原因とみられている。同社は東京23区など5000人を対象にサービスを開始し、20年3月末までは無料としている。

■ティーケーピー <3479>  4,765円  -45 円 (-0.9%)  本日終値

ティーケーピー<3479>は反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が21日付で、投資判断「バイ」を継続しつつ、目標株価を7300円から6300円へ引き下げたことが弱材料視されているようだ。TKP本体の業績拡大に加えて、5月に子会社化した日本リージャスとの共同開発案件の早期実現、台湾リージャスの子会社化の効果による中期的な利益成長を評価し、投資判断を据え置いたが、増資による希薄化影響を考慮し目標株価を引き下げたとしている。

■ジェイテック <2479>  292円  +80 円 (+37.7%) ストップ高   本日終値

21日に発表した「外国人人材受け入れの登録認定」が買い材料。

外国人人材受け入れ制度における登録支援機関の登録認定を受けた。

■栄電子 <7567>  611円  +100 円 (+19.6%) ストップ高   本日終値

栄電子<7567>がストップ高。ここ半導体関連の中小型株に物色人気が波及するなか、半導体製造装置用のスイッチング電源やコネクターを取り扱う同社株に需給相場の火がついた格好だ。今週初め、取引時間中に次第高の展開から大引けストップ高で引ける上ヒゲのない大陽線を示現したことで注目を集め、目先の上値指向の強さに着目した投機性の強い資金が攻勢を強める格好となった。今第1四半期業績は低調だったものの、下期以降は5Gに関連する企業の設投需要拡大の恩恵を享受するとみられている。

■さくらケーシーエス <4761>  984円  +150 円 (+18.0%) ストップ高   本日終値

さくらケーシーエス <4761> [東証2]がストップ高。21日大引け後、20年3月期上期(4-9月)の連結最終利益を従来予想の1億円→3億4500万円に3.5倍上方修正したことが買い材料視された。消費増税に伴う駆け込み需要を背景に、産業関連部門でシステム機器を前倒し販売した案件があったほか、軽減税率対応案件が想定以上に増加したことが寄与。好採算案件の獲得や稼働率向上も上振れに貢献した。併せて、通期の同利益も従来予想の4億6000万円→4億8000万円に4.3%上方修正。増益率が19.8%増→25.0%増に拡大する見通しとなった。

■日本ケミファ <4539>  3,305円  +500 円 (+17.8%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位

日本ケミファ<4539>がストップ高の3305円に買われた。この日、1滴の血液から41種類のアレルギー検査ができるアレルギースクリーニング検査キット「ドロップスクリーン 特異的IgE測定キットST-1」について、製造販売の認証を取得したと発表しており、これが好感された。ケミファでは、理化学研究所(埼玉県和光市)の特許を用いたアレルギースクリーニング診断薬の研究を、理研と共同で進めており、今回の診断薬の開発はその成果。ドロップスクリーンは、「微量採血で受診者の負担を軽減し、アレルギー検査をより身近に」というコンセプトで開発が行われ、1滴(20マイクロリットル)の血液(全血、血漿、血清)で41項目のアレルゲンに対する検査を約30分で実施できるため、検査結果を速やかに受診者へ伝えることができるという。また、全血の場合は指先からの微量採血でよいことから、小児など注射器での採血に抵抗感のある受診者も、安心して検査が受けられるという。なお、発売は12月を予定している。

■小田原機器 <7314>  721円  +100 円 (+16.1%) ストップ高   本日終値

小田原機器<7314>がストップ高。同社はバスの運賃収受器や精算システムなどを主力展開するが、21日取引終了後、交通系ICカード決済に特化した新型運賃箱を開発し、日立自動車交通に初納入したことを発表、これを材料視する買いが集中する格好となった。株価は8月中旬以来、600円台前半の底値圏でもみ合いを続けていたこともあって、値ごろ感も働いた。

●ストップ高銘柄

中村超硬 <6166>  558円  +80 円 (+16.7%) ストップ高   本日終値

など、7銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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