話題株ピックアップ【夕刊】(1):航空電子、JSR、アンジェス
■バリューコマース <2491> 1,829円 +202 円 (+12.4%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
バリューコマース<2491>が大幅続伸。同社は28日取引終了後に、19年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表。営業利益は34億9200万円(前年同期比33.4%増)となり、通期計画43億5000万円に対する進捗率は80.3%となった。売上高は182億9800万円(同24.7%増)で着地。「Yahoo!ショッピング」のストア向けCRMツール「ストアーズ・アールエイト」、クリック課金型広告「ストアマッチ」、成果報酬型広告「アフィリエイト」が伸長したことなどが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■日本航空電子工業 <6807> 1,905円 +150 円 (+8.6%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
日本航空電子工業<6807>は大幅続伸で年初来高値圏を走っており、一時16.9%高の2052円までと上値を伸ばし、18年9月以来約13カ月ぶりとなる2000円大台に復帰した。28日取引終了後に20年3月期通期見通しを下方修正した。営業利益は185億円から145億円(前期比16.2%減)へ、最終利益は135億円から105億円(同22.3%減)へそれぞれ減額した。同時に発表された19年4~9月期営業利益は71億7100万円(前年同期比23.3%減)と通期計画に対する進捗率が49.5%に達していることに加え、足もと携帯機器端末市場に回復の兆しがあるなか、業界大手のコネクターが収益の柱なだけに、業績の上振れ期待が先行する形で投資資金が流入している。信用倍率0.62倍と株式需給面の軽さも株高を後押ししている。
■JSR <4185> 2,052円 +159 円 (+8.4%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
JSR<4185>が大幅高で5日続伸し連日の年初来高値更新となった。28日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を5080億円から4830億円(前期比2.8%減)、営業利益を445億円から400億円(同7.0%減)へ、純利益を310億円から280億円(同10.0%減)へ下方修正したが、想定内との見方が強くネガティブ視する動きは限定的となった。下方修正は、エラストマー事業及び合成樹脂事業における販売数量の減少や市況低迷の影響が見込まれるほか、デジタルソリューション事業におけるディスプレー材料の顧客需要の減速などが響く見通し。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高2401億4900万円(前年同期比2.3%減)、営業利益189億9900万円(同15.2%減)、純利益134億7200万円(同19.4%減)だった。
■日東工業 <6651> 2,334円 +172 円 (+8.0%) 本日終値
日東工業 <6651> が急反発。28日大引け後、20年3月期の連結経常利益を従来予想の90億円→109億円に21.1%上方修正。増益率が40.5%増→70.2%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。配電盤関連製造事業で高圧受電設備や分電盤などの販売が想定より伸びたことが寄与。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の50円→53円(前期は40円)に増額修正したことも評価材料となった。
■日東電工 <6988> 6,116円 +372 円 (+6.5%) 本日終値
28日に決算を発表。「7-9月期(2Q)税引き前は8%増益」が好感された。
日東電工 <6988> が10月28日大引け後(16:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結税引き前利益は前年同期比18.3%減の410億円に減ったが、通期計画の710億円に対する進捗率は57.8%に達し、5年平均の47.8%も上回った。
■アンジェス <4563> 684円 +34 円 (+5.2%) 本日終値
アンジェス<4563>が反発。同社は阪大教授創業の医療ベンチャーで、遺伝子医薬品などの開発や難病治療薬販売を手掛ける。28日取引終了後、19年12月期業績予想について、営業赤字を28億円から33億円(前年同期30億6500万円の赤字)へ、最終赤字を28億円から37億円(同29億9600万円の赤字)へそれぞれ下方修正した。国内におけるHGF遺伝子治療用製品「コラテジェン」の慢性動脈閉塞症の安静時疼痛を有する患者を対象にした第Ⅲ相臨床試験に伴う費用、および米国におけるHGF遺伝子治療薬の新試験策定準備に伴う費用等事業費用が従来見通しを上回るほか、保有する投資有価証券の時価下落に伴う投資有価証券評価損を計上。ただ、株価には事前に織り込まれていることから、目先悪材料出尽くしと見た買い戻しが優勢となった。
■日本M&Aセンター <2127> 3,115円 +151 円 (+5.1%) 本日終値
日本M&Aセンター <2127> が大幅反発。28日大引け後、20年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の67.5億円→92.4億円に36.9%上方修正。従来の2.9%減益予想から一転して32.9%増益を見込み、2期ぶりに上期の最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。上期のM&A成約件数は519件となり、前年同期実績(385件)を大幅に上回ったことが寄与。なお、通期の経常利益は従来予想の135億円(前期は125億円)を据え置いた。
■ミルボン <4919> 5,770円 +270 円 (+4.9%) 一時ストップ高 本日終値
ミルボン<4919>が急反発し、年初来高値を更新した。同社は28日取引終了後に、19年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表。営業利益は51億7500万円(前年同期比10.4%増)となり、通期計画68億4000万円に対する進捗率は75.7%となった。売上高は266億5100万円(同9.0%増)で着地。ヘアケア用剤「オージュア」や染色剤「オルディーブアディクシー」が伸長したことなどが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■HOYA <7741> 9,506円 +373 円 (+4.1%) 本日終値
HOYA<7741>が後場急伸し年初来高値を更新した。同社はきょう午後1時30分に、5月8日から10月28日にかけて取得した自己株式308万5200株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.82%)を11月6日付で消却すると発表した。また、新たに600万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.59%)、500億円を上限とする自社株取得枠を設定(取得期間は10月30日から来年4月23日)したことも明らかにしており、これらによる需給改善などが期待されているようだ。あわせて20年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算も発表し、売上収益は2949億4800万円(前年同期比5.0%増)、税引き前利益は812億6600万円(同10.4%増)で着地。ライフケア事業ではコンタクトレンズや医療用内視鏡などの売り上げが伸びたほか、情報・通信事業では半導体用マスクブランクスや液晶向けフォトマスクが堅調だった。なお、通期業績予想については第3四半期決算発表時に公表するとしている。
■オービック <4684> 13,220円 +480 円 (+3.8%) 本日終値
オービック<4684>は大幅高で4日続伸。28日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算が、売上高400億5900万円(前年同期比10.8%増)、営業利益216億5600万円(同16.4%増)、純利益191億4700万円(同21.6%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。主力のシステムインテグレーション事業で、大企業向けのシステム構築が引き続き順調に推移していることに加えて、システムの「運用支援サービス」及び「クラウドソリューション」が好調に推移したことが牽引。また、業務用パッケージソフトやオフィス家具の販売も伸長した。なお、20年3月期通期業績予想は、売上高800億円(前期比7.9%増)、営業利益410億円(同8.1%増)、純利益323億円(同0.2%増)の従来見通しを据え置いている。
株探ニュース