話題株ピックアップ【夕刊】(2):ブシロード、三菱UFJ、日経レバ
■ハマキョウレックス <9037> 3,715円 +115 円 (+3.2%) 本日終値
ハマキョウレックス<9037>がマドを開けて3日続伸と上げ足を強めている。一時は5%を超える上昇を見せた。同社はアパレル・食品・化粧品・医療機器などを中心に物流センター事業(3PL事業)、貨物自動車運送事業を展開している。28日取引終了後発表された19年4~9月期営業利益は前年同期比12.6%増の50億7500万円と2ケタの利益成長を確保し、これを評価する形で買いが流入した。足もと物流需要が旺盛ななか、運賃上昇の浸透に伴い物流センターの運営が順調にすすみ、18年12月に取得したHMKロジサービスも業績に寄与した。
■ブシロード <7803> 4,040円 +105 円 (+2.7%) 本日終値
ブシロード<7803>が続伸で上場来高値を更新。同社は7月29日東証マザーズに株式公開した直近IPO銘柄で、ゲームを中心に音楽、舞台、キャラクターグッズの開発、販売など各種コンテンツのプロデュースを手掛けている。きょうの正午、次世代ガールズバンドプロジェクト劇場版「BanG Dream! FILM LIVE」の興行収入が27日付で3億円を突破したと発表しており、これを好感した買いが流入した。キャラクターのライブシーンを中心に制作された劇場版は9月13日から全国56館で公開され、今月25日にはさらに22館で追加公開されている。
■タカミヤ <2445> 703円 +17 円 (+2.5%) 本日終値
タカミヤ <2445> が高い。28日大引け後、20年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の10.6億円→17.7億円に67.0%上方修正したことが買い材料視された。土木・橋梁工事や建築工事向けに次世代足場「Iqシステム」を中心とするレンタル機材の稼働率が高水準だったことが収益を押し上げた。上期業績の好調に伴い、通期の同利益も従来予想の29.2億円→36.3億円に24.3%上方修正。増益率が9.7%増→36.4%増に拡大し、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。併せて、今期の年間配当を従来計画の13円→14円(前期は11円)に増額修正したことも評価材料となった。
■日本調剤 <3341> 3,825円 +70 円 (+1.9%) 本日終値
日本調剤<3341>が大幅続伸。28日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が1298億7200万円から1300億円(前年同期比9.5%増)へ、営業利益が28億6200万円から40億5000万円(同2.6倍)へ、純利益が14億4400万円から20億5000万円(同2.8倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。バランスを重視した出店戦略や既存店の体制整備などに加えて、抗がん剤など高額処方箋の増加やかかりつけ薬剤師・薬局への取り組みなどによる処方箋単価の上昇、人員増強などによる既存店を含めた処方箋枚数の増加などが牽引。また、医薬品製造販売事業での採算を重視した販売戦略や、医師・薬剤師の紹介事業における先行投資効果なども寄与した。
■三菱UFJ <8306> 576.5円 +10.1 円 (+1.8%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が7日続伸と異彩の上げ足。全体相場は半導体などハイテク株中心に上値指向の強い地合いとなっているが、内需株では同社などメガバンクの強さがリスクオン相場を象徴している。前日の米国株市場では米長期金利の上昇を受けてゴールドマン・サックスをはじめ大手金融株が買われており、東京市場でもメガバンクは米国事業における運用環境の改善を買う流れにある。
■第一興商 <7458> 5,140円 +60 円 (+1.2%) 本日終値
第一興商<7458>が反発。この日、運営するカラオケルーム「ビッグエコー」で、カラオケルームをワークスペースとして提供する「オフィスボックス」を全店に導入したと発表しており、これが好感された。同社では17年4月から「オフィスボックス」を展開。カラオケルームならではの個室で周囲の目を気にすることなく会話や電話ができることや、机に広げた資料を第三者に見られる心配がないことなどに加えて、都心や駅前に多く展開している好立地な特徴を生かし、全国の主要ビジネスエリアを中心に導入していた。今回、これを全店に拡大し、安価な価格設定で予約不要の個室空間をより多く提供することで、テレワークのさらなる促進を図るという。また同時に法人提携サービスを開始しており、提携企業の募集を開始した。
■タカラレーベン <8897> 445円 +5 円 (+1.1%) 本日終値
タカラレーベン<8897>が反発、5日移動平均線をサポートラインとする上値追いに拍車がかかり、年初来高値を更新。同社は首都圏を地盤に分譲マンション販売を手掛けるが、足もとの業績は新築分譲マンション、戸建て分譲事業いずれも好調で収益を押し上げている。同社が28日取引終了後に発表した20年3月期第2四半期(4~9月)決算は営業利益が前年同期比56%増の38億7900万円と高変化を示した。これを材料視する買いを呼び込んだ。
■日経レバ <1570> 21,140円 +200 円 (+1.0%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>は全市場を通じて断トツの売買代金をこなし、連日で年初来高値を更新、昨年10月中旬以来約1年ぶりに2万1000円台を回復した。日経平均に連動するETFで変動率が2倍に設定されているため、個人投資家が先物に投資する感覚で有力な売買対象としている。全体相場にトレンドが発生すると人気化する傾向が強い。買いだけでなく空売りも高水準であり、直近の信用倍率は0.76倍と大幅に売り長。買い戻しを強制する踏み上げの様相を呈し、日経平均の上昇をサポートする形となっている。
■トヨタ自動車 <7203> 7,546円 +63 円 (+0.8%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が堅調な値運び。貿易協議の進展期待から米中摩擦問題に対する警戒感が後退しており、これは輸出株にとってフォローの風となっている。また、足もと外国為替市場で1ドル=109円近辺の推移と3カ月ぶりの円安水準まで円が売られており、為替感応度の特に高い自動車セクターにとっては買い安心材料となった。なお、トヨタの20年3月期通期想定為替レートは1ドル=106円で実勢のドル・円は円安メリットが発生する水準にある。
■小森コーポレーション <6349> 1,200円 -44 円 (-3.5%) 本日終値
小森コーポレーション<6349>は大幅続落。28日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を932億円から922億円(前期比2.2%増)へ、営業利益を23億円から10億円(同63.0%減)へ、最終利益を14億円から1億円(同93.0%減)へ下方修正したことが嫌気された。英国のEU離脱問題やドイツの景気減速などにより欧州の売上高が計画より減少する見込みに加えて、下期のユーロの為替レートを期初予想よりも円高で想定したことなどから営業利益が減少し、更に営業外損益の為替差損が増加する見込みとしている。なお、下期の想定為替レートは、ドルは1ドル=105円の従来見通しを据え置いたものの、ユーロは1ユーロ=120円から115円に変更している。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高410億6800万円(前年同期比2.1%増)、営業損益3億4100万円の赤字(前年同期2億5800万円の赤字)、最終損益9億6800万円の赤字(同1億5000万円の赤字)だった。
株探ニュース