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2019年10月30日 17時15分
市況

明日の株式相場戦略=AI・IoT周辺株が出遅れ修正のタームに

きょう(30日)の東京株式市場は日経平均が130円強の下げをみせ、ようやく押し目らしい押し目を形成した。前日まで日経平均は11勝1敗のサイコロジカルラインやRSI、騰落レシオなどテクニカル面から過熱領域にあることが示されており、ここで調整を入れることに何の違和感もない。FOMCと日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいという大義名分はあるが、きょうのところは、上昇相場における息継ぎでいわば理由のいらない下げといえる。

しかも、中身を見ると日経平均の下げは相場の実態を表していないことが分かる。値上がり銘柄数が値下がりを600近く上回り、TOPIXは小幅ながらプラス圏で着地している。実は上昇相場は息継ぎをしないまま走っている状態にある。これは、きょうのファーストリテイリング<9983>の株価を見ても分かるように、225先物売りに絡む裁定解消売り要因が大きい。実質的に一息入れているのはここまで上昇相場を牽引してきた半導体関連株などで、リターンリバーサルの買いがディフェンシブセクターに向かっている。

ただし、全体相場は今月10日以降の上げ方が尋常ではなかっただけに、実質月替わりでムードが変わり急な下り坂が待っているのではないか、という漠然とした恐怖感が投資マインドに巣くっている可能性もある。決算発表が本格化するなか用心するに越したことはない。外需企業、いわば世界景気敏感株に属する銘柄については決算が悪くても底入れ期待で株価が買われる、というコンセンサスが過剰に浸透している嫌いもなくはないからだ。

個別では半導体関連に目先利益確定売り優勢となる銘柄が増えているが、これは一気の上昇トレンド形成の反動で息継ぎが必要となっているだけ。大勢波動の底入れは、中長期的な下値切り上げ指向を担保するものであり、押し目提供場面をうまく捉えることを考えたい。もっとも、この半導体関連株の一服を受けて、潤った資金が別のセクターにも流れ込む可能性が出ている。しばらく音沙汰のなかったAI・IoT周辺などのシステム開発関連に出遅れ感が生じており目先注目しておくタイミングにある。

まず、1000円トビ台で売り物をこなし、静かに浮上に転じてきたサイボウズ<4776>に上値妙味が感じられる。時価は75日移動平均線に急接近する形で戻り相場の色を強めている。同社はグループウェアソフトの開発で優位性を持ち、クラウドサービスに注力して企業の旺盛なIT投資需要を取り込んでいる。

また、顔認証関連で高度なノウハウを持つネクストウェア<4814>の200円台半ばの水準は魅力的に映る。中国ではキャッシュレス決済の究極である「顔認証決済」が急速に普及する兆しにあると伝えられているが、日本も遅かれ早かれこうした動きにキャッチアップしていく方向が読める。同社は高速なデータマイニング技術を有し、ビッグデータ解析やバイオメトリクス分野の技術開発で先駆しており、同テーマのキーカンパニーとして存在感を高めそうだ。

このほか、朝日ネット<3834>の戻り足にも着目。独立系でネットサービスプロバイダーの「ASAHIネット」を運営するが、IoT関連の有望株としてマーケットの認知が進んでおり、上値は大きいのではないか。足もとの業績は好調に推移しているもようで、法人向けの需要開拓で21年3月期以降の成長余地も期待できる。

最後にきょうの番外編としてピーエイ<4766>を挙げておきたい。モバイル求人サイト運営を手掛けるほか、人材派遣ビジネスにも展開。特に日本と親和性の高いベトナム人材のアプローチに力を入れており、ベトナム越境EC支援事業を目的とするジョイントベンチャーも設立するなど意欲的だ。株価は24日に上ヒゲ形成後も上値を慕う動きを継続しており、このタイミングでマークしておきたい。

日程面では、あすは日銀金融政策決定会合の結果発表と10月の展望リポート、引け後に黒田日銀総裁の記者会見が行われる。また、9月の鉱工業生産(速報値)、9月の住宅着工、10月の消費動向調査などがある。海外では10月の中国製造業PMIが注目され、7~9月のユーロ圏GDP(速報値)、9月の米個人所得・個人消費支出なども発表される見通し。(中村潤一)

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2019年10月31日 16時11分

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