話題株ピックアップ【夕刊】(3):武田、オムロン、東エレク

注目
2019年10月30日 15時24分

■日経Dインバ <1357>  959円  +11 円 (+1.2%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>が久々に買い優勢の展開。同銘柄は騰落率が日経平均株価のマイナス2倍になるように設定された、逆連動型のETFだが、ここ最近のリスクオン相場で下値模索の展開を強いられ、前日まで12日連続安に売り込まれていた。サイコロジカルライン0%という稀有なケースとなっていたが、きょうは全体相場が利益確定売り優勢に傾くなか、反発に転じている。元来は下げ相場に対するヘッジ目的で投資資金の物色対象となるが、行き過ぎに相場が買われていると判断される場面では個人投資家を中心に、全体相場の反落を見込んで商いが活発化する傾向がある。

■武田薬品工業 <4502>  3,887円  +10 円 (+0.3%)  本日終値

武田薬品工業<4502>やアステラス製薬<4503>などをはじめ医薬品株や日清製粉グループ本社<2002>、カルビー<2229>、寿スピリッツ<2222>など食品株に高いものが目立つ。業種別騰落率で医薬品、食品ともに値上がり率上位に食い込んでいる。きょうは、ここまで相場を牽引してきた半導体関連などハイテク株に利益確定の売りが顕在化し、出遅れていた内需のディフェンシブストックに買いが向かった。

■オムロン <6645>  6,420円  -350 円 (-5.2%)  本日終値

29日に決算を発表。「今期税引き前を24%下方修正」が嫌気された。

オムロン <6645> が10月29日大引け後(15:05)に決算(米国会計基準)を発表。20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結税引き前利益は前年同期比12.9%減の274億円に減った。併せて、通期の同利益を従来予想の525億円→400億円(前期は754億円)に23.8%下方修正し、減益率が30.4%減→47.0%減に拡大する見通しとなった。ただ、通期の連結最終利益は従来予想の425億円→660億円(前期は543億円)に55.3%上方修正し、一転して21.5%増益を見込み、一気に2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。

⇒⇒オムロンの詳しい業績推移表を見る

■東京エレクトロン <8035>  21,980円  -520 円 (-2.3%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株が軟調。ここ米国株市場にキャッチアップする形で半導体関連株への物色人気が高まっていたが、目先上昇一服ムードが出ている。前日の米国株市場ではインテルやエヌビディアなど半導体関連が総じて安く、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4日ぶり反落、これを受けて、東京市場でも関連銘柄に目先利益確定売りを促す格好となった。もっとも下値では押し目買いニーズが強い。

■村田製作所 <6981>  5,893円  -137 円 (-2.3%)  本日終値

村田製作所<6981>やTDK<6762>、太陽誘電<6976>が反落。大手電子部品の株価は業績の改善期待を背景に値を上げてきただけに、この日は高値圏での一服となっている。特に、米アップルは現地時間の30日に決算発表を予定している。村田製やTDK、太陽誘電の業績は、アップルのiPhoneの販売動向などに左右される面が大きいだけに、その結果に関心が集まっている。

■ファーストリテイリング <9983>  66,190円  -1,520 円 (-2.2%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>が軟調。日経平均寄与度の高い値がさ株で、きょうは日経平均の押し下げ幅で225採用銘柄のなかで断トツとなっている。きょうは、海外短期筋が先物に売りを出しており、これに連動した裁定解消売りの影響が同社株に反映されている。同社の株価は10月23日取引時間中に7万円台をつけ上場来高値目前に迫ったが、その後は軟化傾向をたどっている。

■国際石油開発帝石 <1605>  999.2円  -12.8 円 (-1.3%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>、JXTGホールディングス<5020>といった石油関連株が安い。29日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物が前日比0.27ドル安の1バレル=55.54ドルに下落。米国の原油在庫が増加しているとの観測が強まり、需給悪化懸念からの売りが優勢となった。また、ロシアのエネルギー副大臣が12月のOPEC総会に向けて一段の減産拡大を協議するのは時期尚早だと発言したことも原油の下落要因となった。

■ワークマン <7564>  7,840円  -60 円 (-0.8%)  本日終値

ワークマン<7564>は反落。29日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)単独業績について、売上高が329億1000万円から418億円(前年同期比44.9%増)へ、営業利益が63億9000万円から86億円(同54.4%増)へ、純利益が44億円から58億円(同51.8%増)へ上振れて着地したようだと発表したが、目先の材料出尽くしと見た売りに押された。新業態「ワークマンプラス」の出店・改装効果が牽引した。また、マスコミやインフルエンサーを活用したプロモーションでブランド認知が高まり、客層が拡大し既存店売上高が伸長したことも寄与したという。

■信越化学工業 <4063>  12,190円  -10 円 (-0.1%)  本日終値

信越化学工業<4063>は小幅反落。この日の株価は軟調に推移しているものの、市場には一段高への期待が強い。岩井コスモ証券は29日、同社株の投資判断「A」を継続し、目標株価を1万2500円から1万3600円に引き上げた。第2四半期(4~9月)の連結純利益は前年同期比3.9%増の1650億2500万円と過去最高を更新した。塩ビ樹脂など市況は下落し、半導体メモリー向けシリコンウエハー需要も停滞したが、市況下落を販売数量増でカバーし、鏡面ウエハーの表面にさらにシリコンの薄膜を形成した高機能なエピウエハーの販売増など高付加価値化が業績を支えた。下期も不透明な環境は続くが、頑強な事業ポートフォリオを持つ同社への評価は変わらず、株価のジリ高は続くと予想している。

■医学生物学研究所 <4557>  3,280円  +502 円 (+18.1%) ストップ高   本日終値

医学生物学研究所 <4557> [JQ]がストップ高。29日大引け後、20年3月期の連結経常利益を従来予想の10億円→13億円に30.0%上方修正。増益率が81.2%増→2.4倍に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。国内で主力の自己免疫疾患関連試薬や前期に投入した遺伝子検査試薬が好調なうえ、中国企業向けマテリアルの販売も想定より伸びることが寄与。同時に発表した上期(4-9月)の経常利益は前年同期比3.3倍の6.7億円だった。

●ストップ高銘柄

ショーワ <7274>  2,206円  +400 円 (+22.2%) ストップ高   本日終値

セルソース <4880>  8,520円  +1,500 円 (+21.4%) ストップ高   本日終値

など、5銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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