前場に注目すべき3つのポイント~決算を材料にした日替わり的な物色に向かいやすい
6日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:決算を材料にした日替わり的な物色に向かいやすい
■前場の注目材料:NTT、2Q営業利益8.2%減の9828億円、コンセンサス範囲内
■富士フイルム、富士ゼロックスを完全子会社化、米ゼロックス買収は断念
■決算を材料にした日替わり的な物色に向かいやすい
6日の日本株市場は、前日の大幅上昇に対する反動も意識されるが、底堅い相場展開が続きそうである。5日の米国市場では、NYダウが30ドル高と小幅ながら続伸となった。トランプ政権が中国への関税措置の一部撤回を検討していることが報じられたほか、10月ISM非製造業景況指数が予想を上振れたことも好感された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円高の23335円。円相場は1ドル109円10銭台と円安に振れて推移している。
米中の当局者らは、貿易協議の部分合意に向け一部関税の撤回を前向きに検討していると報じられており、楽観視は出来ないもののリスクオンの状態は継続しよう。また、警戒されていた10月のISM非製造業景況指数は上昇し、市場予想も上回ったことは安心感につながりそうである。為替市場ではドル円が1ドル109円台に乗せてきているほか、原油先物相場の上昇も材料視されやすいだろう。
一方で決算発表がピークを迎えていることもあり、決算度外視での上昇は期待しづらいところであり、先物主導によるインデックス売買での底堅さは意識されるものの、前日の大幅上昇の反動もあって、大きなトレンドは出難いところである。また、決算発表がピークを迎えることから、決算を材料にした物色が強まりやすいだろうが、次第に日替わり的な物色に向かいやすいところである。
そのため、決算評価で物色されたとしても、翌日には次の好決算企業に資金が移りやすく、資金回転が速まりやすい。模様眺めムードも強まりやすく、結果的にはインデックス売買に振らされやすい需給状況にもなりやすいだろう。
もっとも、リスクオンの状況の中であり、先行して上昇していた銘柄へは利益確定の売りが出やすくなろうが、相対的に出遅れているセクターや銘柄へは修正リバウンドを意識した物色にも向かいやすい。依然として出遅れ感の強い中小型株などへは、修正リバウンドを意識した個別物色の流れも高まってくる可能性はありそうだ。
■NTT、2Q営業利益8.2%減の9828億円、コンセンサス範囲内
NTT<9432>は第2四半期決算を発表。営業利益は前年同期比8.2%減の9828.05億円だった。コンセンサス(1兆円程度)の範囲内。システム関連など通信以外の事業は好調だが、携帯電話サービスを中心とする通信事業が値下げの影響で減速。あわせて12月末時点の株主を対象に1株を2株に株式分割すると発表。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(23251.99、+401.22)
・NYダウは上昇(27492.63、+30.52)
・ナスダック総合指数は上昇(8434.68、+1.48)
・シカゴ日経225先物は上昇(23335、大阪比+15)
・1ドル109円10-20銭
・SOX指数は上昇(1730.15、+3.23)
・米原油先物は上昇(57.23、+0.69)
・日銀のETF購入
・株安局面での自社株買い
・東芝<6502>IoT連合、9社賛同、将来100社目指す
・富士フイルム<4901>富士ゼロックスを完全子会社化、米ゼロックス買収は断念
・三井不<8801>国内5カ所で物流施設開発、22年度めど
・NTT<9432>JAXAと100Gbpsの高速通信研究、地上?宇宙間で
・伊藤忠<8001>中国社と資本業務提携、車載用電池のリユースなど
・ソフトバンク<9434>ドローン導入サービス開始、法人向けに機能一括提供
・KDDI<9433>みんなのタクシー、KDDIなどと資本提携、MaaS加速
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 日銀金融政策決定会合議事要旨(9月18-19日分)
<海外>
・特になし
《SF》
提供:フィスコ