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伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 11月10日版(2)

市況
2019年11月10日 8時00分

(2)日銀の政策が投機的な動きを助長

日経平均株価は、225先物が上場しているため、現物を買って指数の上昇を誘導し、十分に指数が上昇した地点で、225先物の売りを入れて、現物株を売却し、指数の積極的な下落を誘発して、225先物で利益を得る取引が行われている可能性があります。

株価の下降局面で現物株を積極的に売りたくても、引き受け手がいないと、現物株で損が出てしまうことも考えられます。(それが理由なのかはわかりませんが)2013年以前のチャートでは、 NYダウと日経平均株価の戻り高値をつけている場所を比較すると、日経平均株価が先行して戻り高値をつけて、その後、NYダウが徐々に上値を抑えられる展開になっている場面がよく見られました。

日経平均株価が上値を抑えられていても、NYダウが堅調に推移している間は、まだ現物株の買いが入りやすく、その間、手持ちの現物株を処分しやすくなったのだと考えられます。

2013年以降、株価の下げ局面では、たいてい日銀がETFの買いを入れて、株価の下値を支える政策を実行しています。この日銀の政策により、225先物の売りで利益を得るために現物を買っている投機家は、NYダウに先行するように、早めに現物株を放出する必要がなくなったと考えられます。下げ局面で必ず積極的に売り注文を引き受けてくれる側が存在するのですから、安心です。

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