話題株ピックアップ【夕刊】(2):スクリン、SMC、日ハム
■スクリン <7735> 7,150円 +120 円 (+1.7%) 本日終値
SCREENホールディングス<7735>は5日ぶりに反発。SMBC日興証券が22日付で、投資判断を「3」から「2」とし、目標株価を4500円から7000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、第2四半期と足もとの台湾TSMCの設備投資額の大幅な上方修正を主な要因として、20年3月期の営業利益予想を210億円から255億円へ、21年3月期を同265億円から325億円へ引き上げている。
■SMC <6273> 49,100円 +760 円 (+1.6%) 本日終値
SMC<6273>、安川電機<6506>、ダイフク<6383>などFA関連株が高い。先行き不透明感が拭えない状況ながら、トランプ米大統領のここ一連の発言を受け米中貿易協議への進展期待が再び高まり、前週末の米国株市場ではNYダウは100ドルを超える上昇を示した。ボーイングやキャタピラーなど中国関連に位置付けられる銘柄が上昇しており、この流れが東京市場にも波及、中国向け売上高比率の高い機械セクターに買いが集まっている。
■日本ハム <2282> 4,695円 +65 円 (+1.4%) 本日終値
日本ハム<2282>は10日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が22日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を5000円から5300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、19年3月期をボトムとした回復局面との見方に変更はなく、20年3月期は、加工事業におけるシャウエッセンの増収効果や人件費減少などで下期から想定される原材料高影響を吸収すると見込み、事業利益予想を420億円(従来400億円)へ増額。また、21年3月期は、加工事業と豪州事業の好調継続に加えて、食肉事業の業績改善により1ケタ後半の増益率の維持は可能と見込んでおり、同450億円から455億円へ引き上げている。
■日経レバ <1570> 21,690円 +300 円 (+1.4%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が、全市場を通じ断トツの売買代金をこなし、一時400円近い上昇をみせる人気となった。日経平均株価に連動するETFで、日経平均の2倍の値動きを想定した価格変動率の高さを特徴とする。きょうは日経平均が前週末の米株高を受けリスクオンに傾いており、それに伴い同銘柄にも個人投資家を中心とした短期資金の流入が活発化している。東証1部上場企業のなかでトップの売買代金をこなしているのが任天堂<7974>だが、日経レバは午前10時30分現在でこれを50%以上も上回る。
■日本製鉄 <5401> 1,621円 +22 円 (+1.4%) 本日終値
日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>などをはじめ鉄鋼株に投資資金が流れ込み、業種別値上がり率で一時33業種中トップに買われた。米中協議の進展期待から前週末の米国株市場ではNYダウが100ドル以上の上昇をみせ、週明けの東京市場でもリスク選好ムードのなか、為替の円安歩調も味方して世界景気敏感株を買う動きが強まった。そのなか鉄鋼株は業種別指数でみても電機や機械株などと比較して出遅れ感が強く、ここにきてリターンリバーサルの流れに乗っている。
■因幡電機産業 <9934> 5,190円 +70 円 (+1.4%) 本日終値
因幡電機産業<9934>が後場に入り一段高で年初来高値を更新。前引け後に、自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を70万株(発行済み株数の1.25%)、または17億円としており、取得期間は12月2日から20年1月10日まで。なお、同社は12月1日を効力発生日として1株から2株へ株式分割する予定で、取得する株式の総数を株式分割前の数値に換算すると上限は35万株となる。
■西松屋チェーン <7545> 955円 +12 円 (+1.3%) 本日終値
西松屋チェーン<7545>が3日続伸。前週末22日の取引終了後に発表した11月度(10月21日~11月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比0.8%増となり、2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。気温の低下に伴い客数が増加し、秋冬物衣料や育児・服飾雑貨の売り上げが伸びたという。なお、全店売上高は同2.7%増だった。
■メック <4971> 1,695円 +11 円 (+0.7%) 本日終値
メック<4971>が5日ぶりに反発。岩井コスモ証券は22日、同社株の投資判断を新規[A]でカバレッジを開始した。目標株価は2000円とした。同社は電子基板向け中心の薬品会社。同配線と樹脂との密着性を向上させる銅表面粗化剤「CZシリーズ」が主力製品。半導体パッケージ基板向けでは独占的シェアを誇る。今後は5G関連の投資拡大や車の自動運転技術の進展に伴うセンサー需要の拡大などで、同社製品の拡大が期待できる。第3四半期(1~9月)の連結営業利益は前年同期比22%減の13億6600万円だったが、薬品の出荷数量は回復傾向にある。同証券では、19年12月期の連結営業利益は会社予想の15億5000万円(前期比30%減)に対し16億4000万円と上方修正を予想。20年12月期の同利益は20億円を見込んでいる。
■雪印メグミルク <2270> 2,728円 +15 円 (+0.6%) 本日終値
雪印メグミルク<2270>や森永乳業<2264>がしっかり。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「封を開けてそのまま授乳できる液体ミルク市場が盛り上がっている」と報じられ、中で商品化へ動き出したと紹介されている両社に思惑的な買いが入ったようだ。記事によると、先行している江崎グリコ<2206>では、液体ミルクの売り上げが想定の3倍で推移しているとあり、後発組ながら両社の業績への貢献が期待されている。
■アンジェス <4563> 723円 -47 円 (-6.1%) 本日終値
アンジェス<4563>は反落。22日の取引終了後、HGF遺伝子治療用製品「コラテジェン」に関して、米国で下肢潰瘍を有する閉塞性動脈硬化症の患者を対象にした臨床試験を開始すると発表したが、市場の反応は限定的のようだ。閉塞性動脈硬化症のうち、包括的高度慢性下肢虚血の治療に関しては、米国、欧州、アジア・オセアニアの血管外科学会の共同のもとにグローバルな治療指針が今年6月に公表。今回行う臨床試験ではこの治療指針を踏まえ、これまで対象とした患者と比べて下肢切断リスクの低い患者を対象に試験を実施し、米国での承認取得を目指すとしており、第3相試験に先立ち、小規模な臨床試験で患者の下肢潰瘍の改善効果を確認するという。なお、同件が19年12月期業績に与える影響は現在精査中としている。
株探ニュース