注目銘柄ダイジェスト(前場):日立化成、高見サイ、昭電工など

市況
2019年11月26日 11時55分

昭電工<4004>:2934円(-151円)

大幅反落。日立製作所<6501>の日立化成<4217>売却を巡って、同社に買収の優先交渉権が決まったと報じられている。会社側では決定した事実はないとしているが、買収が実現すれば三井化学<4183>や信越化学<4063>を上回る売上規模の化学企業が誕生することになる。ただ、買収規模は9000億円程度になるともされており、単独買収となると、バランスシートへの悪影響が大きいとする見方が先行しているようだ。

レアジョブ<6096>:4995円(-35円)

続落。東証が26日から信用取引による新規の売付及び買付に係る委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする規制措置を実施し、売り材料視されている。日証金も貸借担保金率を50%(うち現金20%以上)とする増担保金徴収措置を行っている。25日に年初来高値(5410円)を付けた後、利益確定売りが出ていることも株価の重しになっているようだ。

旭化成<3407>:1269円(+28円)

大幅続伸。米ベロキシス社を約1432億円で買収すると前日に発表している。ベロキシス社は免疫抑制剤に強みを持つ製薬企業であり、これまで国内展開にとどまっていたヘルスケア事業の成長加速期待につながっているようだ。現在の時価総額と比較して買収額は低く抑えられているとみられているほか、大きな財務負担にもつながらないとの見方が優勢のもよう。

住友電<5802>:1599.5円(+51.5円)

大幅続伸。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も1410円から1850円に引き上げている。ワイヤーハーネスの数量予想を上方修正したほか、5G投資本格化によって、携帯基地局向けの窒化ガリウムデバイスが一層大きく成長する見方に変更しているもよう。つれて、22年3月期営業利益予想を従来の1570億円から1800億円にまで上方修正している。

ルネサス<6723>:729円(+13円)

大幅続伸。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も650円から900円に引き上げている。業界内でのトップピックとも位置付け。今後の四半期決算、20年2月に発表される見通しの新財務ターゲットなどによって、高いFCF創出力、想定を上回るペースでの財務レバレッジ低下が認識されれば、バランスシートへの懸念が低下することになるとみているもよう。

高見サイ<6424>:1311円(+76円)

大幅に続伸。大阪市高速電気軌道(大阪市)が実施する顔認証等を用いた次世代改札機の実証実験に参加すると発表している。実験場所は御堂筋線大国町駅の北改札口付近で、実験期間は12月から20年9月までの予定。事前登録した顔写真データによる照合や認証確認のほか、二次元バーコードを利用した新たな乗車券に関する検証や実用化に向けた課題抽出、検討基礎データの取得を行う。

日立化成<4217>:4005円(+540円)

急騰。日立製作所<6501>が同社株の売却について、昭和電工<4004>に買収の優先交渉権を与えることを決めたと報じられている。買収はTOB方式で実施する見通しで、日立製作所保有分に加えて、全株式を買い付けることも視野に入れているもよう。昨日終値をベースとした時価総額は7200億円超であるが、買収額は従来見通しから上振れの9000億円規模になる可能性とされていることで、相応のプレミアム付与が期待される格好に。

ナガオカ<6239>:1639円(+39円)

大幅に4日ぶり反発。3.5万株(0.56億円)を上限に自社株買いを実施すると発表している。発行済株式数(自社株を除く)に対する割合は1.0%。25日終値(1600円)で、26日朝の立会外取引(ToSTNeT-3)で買付けを委託する。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能にすることが目的。自社株買いに加え、前日までの続落で値頃感が出ていることも買い戻しにつながっているようだ。

ステムリム<4599>:963円(+27円)

大幅に3日続伸。「再生誘導医薬」として開発を進めているHMGB1タンパク質の断片ペプチド(HMGB1断片ペプチド)に係る物質特許について、欧州で特許査定が発行されたと発表している。当該特定のペプチド以外にも、アミノ酸配列の異なる新規HMGB1断片ペプチドの多数を権利範囲に含んでいるという。特許成立でHMGB1断片ペプチドによる医薬品開発の可能性が広がるとの期待から買いが集まっている。

《ST》

提供:フィスコ

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