話題株ピックアップ【夕刊】(1):コロプラ、郵船、任天堂

注目
2019年12月2日 15時21分

■内田洋行 <8057>  5,240円  +705 円 (+15.6%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位

内田洋行 <8057> がストップ高。11月29日大引け後に発表した20年7月期第1四半期(8-10月)の連結経常利益が前年同期比31倍の41.6億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。教育ICT化需要の拡大を背景に、学校市場向けIT関連機器の販売が急増したことが寄与。「Windows10」への更新需要でハードウェアやシステム更新が増加したほか、軽減税率制度導入に伴う食品業向けシステム対応が大幅に増えたことなども収益を押し上げた。第1四半期実績だけで、通期計画の42.5億円に対する進捗率は98.0%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■都築電気 <8157>  1,467円  +70 円 (+5.0%)  本日終値

11月29日、都築電気 <8157> [東証2]が発行済み株式数の10.13%にあたる250万株の自社株を消却すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は12月9日。

■ジーエヌアイグループ <2160>  1,837円  +60 円 (+3.4%)  本日終値

ジーエヌアイ <2160> [東証M]が高い。11月29日大引け後、19年12月期の連結税引き前利益を従来予想の10.8億円→12.2億円に12.7%上方修正。増益率が3.0倍→3.4倍に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。医薬品事業、医療機器事業ともに収益性が向上することが上振れの要因となる。

■アズビル <6845>  3,185円  +85 円 (+2.7%)  本日終値

アズビル<6845>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が11月29日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を3300円から3700円へ引き上げたことが好材料視されているようだ。同証券では、ハードによらない提案型事業モデルへの変革や成長市場への領域拡大が進んでおり、継続的な事業拡大と収益性向上が期待できると評価。BA(ビルディングオートメーション)事業、AA(アドバンスオートメーション)事業を核とした安定利益成長が続くほか、マージン改善に伴う利益成長が期待可能で、株式市場からの高評価が続くとみており、業績予想についても20年3月期営業利益予想を273億円から279億円へ、21年3月期を同290億円から311億円へ引き上げている。

■コロプラ <3668>  1,273円  +32 円 (+2.6%)  本日終値

コロプラ<3668>は朝安後、後場からプラス圏に浮上した。同社はスマホゲームを中心に展開しているが、9月12から配信したアイテム課金型ゲーム「ドラゴンクエストウォーク」が大ヒットしていることから業績改善を背景とした見直し買いが継続的に流入した。機関投資家の買い対象として注目されており、きょう昼ごろ、英系運用会社ベイリー・ギフォード・アンド・カンパニーと共同保有者の同社株式保有率が9.31%から10.55%に増加したことが判明。また、直近では同社株式を4.81%保有する大株主として米系投資信託を主力とするバンク・オブ・ニューヨーク・メロンが登場している。

■住友電気工業 <5802>  1,674.5円  +40.5 円 (+2.5%)  本日終値

住友電気工業<5802>は大幅続伸し年初来高値を更新。SMBC日興証券は29日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は1280円から2000円に引き上げた。自動車関連事業ではワイヤーハーネスの復調が見込めるほか、5G向け電子デバイスの成長が期待できることを評価している。ワイヤーハーネスは世界シェアが上昇傾向にあり、電子デバイス(窒化ガリウム)は5Gの基地局向けに飛躍期を迎えたとみている。

■日本郵船 <9101>  1,925円  +46 円 (+2.5%)  本日終値

日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手をはじめ海運株が買いを集め、業種別値上がり率トップに買われた。米中交渉の先行きに不透明感はあるものの、マーケットは早晩両国が落としどころを見つけるとの見方が強いほか、直近発表された中国の11月の製造業PMIが前月比0.9ポイント高の50.2と7カ月ぶりに50を上回ったことで、中国景気に対する過度な不安心理が後退した。中国経済が改善傾向をたどれば、グローバル物流も活性化するとの思惑から海運株には追い風となっている。

■堀場製作所 <6856>  7,350円  +160 円 (+2.2%)  本日終値

堀場製作所<6856>が4日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が11月29日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を8600円から9400円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、景気減速の影響を織り込み、19年12月期の営業利益予想を257億円から220億円へ、20年12月期を同295億円から282億円へ引き下げたが、半導体事業は19年12月期第4四半期(10~12月)に前四半期比で明確に増収に転じ、成長局面に回帰するというエクイティストーリーは維持。従来よりSPE市場の出荷底打ちのタイミングは19年末とみており、同社の半導体事業が本格的な増収に転じるタイミングは第4四半期との見方も変更しない。想定通り19年12月期第4四半期に半導体の売り上げが増収に転ずれば、株価にはポジティブに作用するとしている。

■アマダホールディングス <6113>  1,247円  +27 円 (+2.2%)  本日終値

アマダホールディングス<6113>は3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が11月29日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を1800円から2000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、ファイバーレーザの成長による業績拡大と、積極的な株主還元が期待できるとの見方を継続。20年3月期は、日欧の設備投資減速感から需要低迷をより強く想定するが、原価率改善や経費削減をより強く織り込み、営業利益予想を415億円から461億円へ上方修正し、21年3月期も同443億円から458億円へ引き上げている。株価バリュエーションに割安感があり、再評価余地は大きいとしている。

■任天堂 <7974>  43,240円  +890 円 (+2.1%)  本日終値

任天堂<7974>が東証1部上場企業の中で断トツの売買代金をこなし、一時1000円を超える上昇。11月20日につけた4万3300円の年初来高値を奪回した。米国の感謝祭明けから本格化した年末商戦が好調で、ニンテンドースイッチを展開する同社株にも追い風が強まっている。一方、中国でもスイッチやマリオカートなど同社の有力ゲームソフトの販売が決まったことで、収益成長に対する期待感が株高を後押しする形となっている。

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