話題株ピックアップ【夕刊】(3):コマツ、エボラブルA、トリケミカル

注目
2019年12月2日 15時28分

■コマツ <6301>  2,587円  +20 円 (+0.8%)  本日終値

コマツ<6301>や日立建機<6305>が高い。きょう午前10時45分に発表された財新・中国11月製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.8と市場予想(51.4)を上回った。先週末30日に中国国家統計局が発表した中国11月製造業PMIが50.2と市場予想を上回り好不況の分かれ目となる50を超えたことに続き、財新発表の中国製造業PMIも好調だったことを市場は好感した。

■エボラブルアジア <6191>  2,203円  +4 円 (+0.2%)  本日終値

エボラブルアジア<6191>が5日ぶりに反発。11月29日の取引終了後、製茶業及びECサイト運営を手掛けるひかわ(島根県出雲市)を12月23日付で完全子会社化すると発表しており、これが好感された。ひかわ社の子会社化は、エボラブルAのブランド構築ノウハウやWEBマーケティングノウハウを活用し、ひかわ社のブランディング強化や個人向けECサイトの拡大などを図り、ひかわ社のバリューアップとエボラブルAのライフイノベーション事業の成長を図るのが狙い。なお、業績への影響は精査中としている。

■トリケミカル研究所 <4369>  7,800円  -850 円 (-9.8%)  本日終値  東証1部 下落率トップ

トリケミカル研究所<4369>は5日ぶりに反落。株価は一時、前週末比10%安の7780円に売られた。同社が29日取引終了後に発表した20年1月期第3四半期(2~10月)累計の連結決算は、売上高が前年同期比5.8%増の61億1500万円、経常利益が同27.5%増の26億5100万円、最終利益が同32.4%増の20億6300万円と順調だった。ただ、第3四半期のみ(8~10月)でみた場合、経常利益は前年同期比5.4%減となる。同社は半導体及び太陽電池向け化学薬品メーカーで、少量多品種路線で利益率を維持しながら東アジア向けが牽引する形で業容拡大している。株価が年初から右肩上がりの上昇を継続してきただけに、目先業績モメンタムの悪化が利益確定売りを誘う格好となった。

■ACCESS <4813>  988円  -75 円 (-7.1%)  本日終値

ACCESS<4813>が大幅反落。11月29日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2~10月)連結決算が、売上高50億9900万円(前年同期比2.4%増)、営業損益10億7600万円の赤字(前年同期3億8800万円の赤字)、最終損益11億3000万円(同4億8600万円の赤字)となり、赤字幅が拡大したことが嫌気された。国内事業でテレビ向けブラウザ案件が好調に推移したほか、ネットワークソフトウェア事業で前期に買収したノースフォージ・イノベーションズ社の連結化などが寄与し売上高は増収となったが、製品開発投資の継続的な強化推進に伴うソフトウェア資産の減価償却費の増加や、ノースフォージなどの買収に伴いのれんを含む無形固定資産の償却費が発生していることが損益を悪化させたとしている。なお、20年1月期通期業績予想は、売上高97億円(前期比19.2%増)、営業利益5億5000万円(同2.9%増)、最終利益3億8000万円(同0.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■JALUX <2729>  2,521円  -23 円 (-0.9%)  本日終値

JALUX<2729>が3日続落。11月29日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を1900億円から1500億円(前期比19.2%減)へ、営業利益を60億円から42億円(同9.2%減)へ、純利益を35億円から33億円(同11.4%増)へ下方修正し、営業増益予想から一転して減益予想としたことが嫌気された。航空機エンジン部品販売の減少に加えて、免税店舗事業における訪日外国人の消費動向の変化などが影響するとみている。また、空港店舗事業における新規出店や店舗改装にかかる費用や販売体制拡充に向けた人件費の増加なども利益を圧迫する。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,061.5円  -7.5 円 (-0.7%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>、JXTGホールディングス<5020>などが軟調。米中摩擦問題などを背景とした先行き不透明感に加え、OPEC総会での協調減産の可能性が低いとの見方から原油市況が軟化、前週末29日のWTI原油先物価格は3ドル近い急落をみせ、終値で1バレル=55ドル17セントまで水準を切り下げた。これを背景に米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が売られ、全体を押し下げており、東京市場でも原油価格と連動性の高い資源・石油関連株に売りを誘導している。

■エスエルディー <3223>  1,410円  +300 円 (+27.0%) ストップ高   本日終値

エスエルディー<3223>がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は11月29日に、スイーツのテイクアウト型ショップ「ピカチュウスイーツ by ポケモンカフェ」を12月19日にオープンすると発表しており、改めて材料視されたもよう。また同日には、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>傘下のスクウェア・エニックスから店舗運営業務を受託している「SQUARE ENIX CAFE Osaka(スクウェア・エニックス カフェ オオサカ)」でニンテンドースイッチなどで発売・配信中のRPG「OCTOPATH TRAVELER(オクトパストラベラー)」とのコラボカフェを12月28日~来年2月7日まで期間限定で開催することや、GINKAN(東京都港区)が運営するトークンエコノミー型グルメSNS「シンクロライフ」に自社の5店舗が加盟することも明らかにしている。

■大研医器 <7775>  630円  +100 円 (+18.9%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位

大研医器<7775>がストップ高。1日付の日本経済新聞電子版で、同族企業について「長期投資の対象として検討する価値がある」と報じており、なかで同社が紹介されていることが好材料視されたようだ。記事では、同社の強みを「ニッチ分野でのイノベーション製品にある」とし、「小さな電子部品を組み立てるMEMS(微小電子機械システム)技術を活用し、サイズや重量を大幅に小さくした薬剤注入器の開発に成功。近く承認を得て来年秋にも発売する計画」と紹介。また、同紙が集計する売上高100億円以下の上場企業で過去5年間の総還元額が首位だったとも報じている。

■ウチダエスコ <4699>  3,460円  +500 円 (+16.9%) ストップ高   本日終値

ウチダエスコ <4699> [JQ]がストップ高。11月29日大引け後に発表した20年7月期第1四半期(8-10月)の連結経常利益が前年同期比4.8倍の9億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。教育ICT化需要の拡大を背景に、大型案件を含む学校市場向けタブレット型端末などの販売や導入サポート案件が集中したことが寄与。ソリューションサービス事業の黒字転換も大幅増益に貢献した。第1四半期実績だけで、通期計画の8.3億円をすでに上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ギグワークス <2375>  1,871円  +249 円 (+15.4%)  本日終値

ギグワークス<2375>が3日ぶり急反騰、7月5日につけた年初来高値1765円を約5カ月ぶりに更新した。エンジニア派遣やコールセンターコンサルティングなど法人向けIT支援ビジネスで実績が高いほか、レンタルオフィス事業なども展開。AI・IoTロボットなど新商材のフルフィルメントでも案件獲得が進んでいる。前週28日に発表された19年10月期営業利益が前の期比33.8%増の7億8400万円と最高益を更新、会社側が予想した8億円に対し若干未達だったこともあって、目先筋の利益確定売りを誘ったが、下押す場面を大口資金が拾い切り、その後長い下ヒゲをつけて急速な戻り足に転じた。20年10月期についても営業15%増益予想と2ケタ成長を継続する見通し。同社は5G関連で基地局工事の受託業務も手掛けており、引き合いは極めて旺盛で、これらが受注につながることで業績の上乗せもある。

●ストップ高銘柄

土屋ホールディングス <1840>  290円  +80 円 (+38.1%) ストップ高   本日終値

トミタ電機 <6898>  1,480円  +300 円 (+25.4%) ストップ高   本日終値

ブティックス <9272>  3,960円  +700 円 (+21.5%) ストップ高   本日終値

阿波製紙 <3896>  618円  +100 円 (+19.3%) ストップ高   本日終値

和心 <9271>  1,023円  +150 円 (+17.2%) ストップ高   本日終値

など、10銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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