2日の米国市場ダイジェスト:NYダウ268ドル安、製造業不振や米中協議への先行き不透明感を嫌気

市況
2019年12月3日 7時54分

■NY株式:NYダウ268ドル安、製造業不振や米中協議への先行き不透明感を嫌気

米国株式相場は下落。ダウ平均は268.37ドル安の27783.04、ナスダックは97.48ポイント安の8567.99で取引を終了した。11月ISM製造業景況指数が前月に引き続き節目となる50を割り込み、製造業の不振が示され、売りが先行。中国が米国での香港人権・民主主義法案の成立を受け、報復措置を実施したほか、トランプ大統領がブラジルとアルゼンチンに対する鉄鋼・アルミニウム関税措置を復活させる意向を示し、貿易摩擦への投資家心理の悪化から終日下落となった。セクター別では、食品・飲料・タバコや家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方で不動産や資本財が下落した。

ストリーミング機器のロク(ROKU)は、既に年初来で大きく上昇していることを背景にモルガン・スタンレーが投資判断を引き下げ急落。米中協議の先行き懸念からエヌビディア(NVDA)やマイクロン・テクノロジー(MU)など半導体銘柄が軟調推移。大手行のウェルズ・ファーゴ(WFC)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け売られた。一方で、食品小売のクローガー(KR)は、ウェルズ・ファーゴによる目標株価引き上げにより上昇した。

通信大手のTモバイル(TMUS)は、一部地域・都市に限る他社を引き離し、6日より全米での5G(第5世代移動通信規格)サービスを開始する。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ドル弱含み、11月米ISM製造業景況指数は予想外の悪化

2日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円61銭から108円93銭まで下落し、108円97銭で引けた。トランプ米大統領がアルゼンチンやブラジル産鉄鋼に対する関税を再開する方針を示したことや、米国の11月ISM製造業が予想外に悪化したことがドル売りにつながった。また、米中貿易協定がまとまらず追加関税が発動されるとの思惑が浮上し、リスク回避のドル売り・円買いが強まった。

ユーロ・ドルは、1.1019ドルから1.1090ドルまで上昇し、1.1080ドルで引けた。ユーロ域内の製造業の改善を好感したユーロ買いが優勢となった。ユーロ・円は、121円02銭まで上昇後、120円69銭まで反落。良好なユーロ圏の指標を好感しユーロ買いが観測されたものの、株安に連れたリスク回避の円買いが入った。ポンド・ドルは、1.2919ドルから1.2949ドルまで上昇した。ドル・スイスは、0.9975フランから0.9912フランまで下落した。

■NY原油:反発で55.96ドル、米中通商協議の停滞を警戒して上げ幅縮小

NY原油先物1月限は反発(NYMEX原油12月限終値:55.96 ↑0.79)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比+0.79ドルの1バレル=55.96ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは55.42ドル-56.67ドル。中国関連の経済指標が改善したことから時間外取引の欧州市場で56.67ドルまで買われたが、米中通商協議の停滞を警戒して上げ幅は縮小した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 33.43ドル +0.11ドル(+0.33%)

モルガン・スタンレー(MS) 49.08ドル -0.40ドル(-0.81%)

ゴールドマン・サックス(GS)217.64ドル -3.71ドル(-1.68%)

インテル(INTC) 57.66ドル -0.39ドル(-0.67%)

アップル(AAPL) 264.16ドル -3.09ドル(-1.16%)

アルファベット(GOOG) 1289.92ドル -15.04ドル(-1.15%)

フェイスブック(FB) 199.70ドル -1.94ドル(-0.96%)

キャタピラー(CAT) 142.96ドル -1.77ドル(-1.22%)

アルコア(AA) 20.33ドル -0.02ドル(-0.10%)

ウォルマート(WMT) 119.28ドル +0.19ドル(+0.16%)

スプリント(S) 5.74ドル -0.18ドル(-3.04%)

《SF》

提供:フィスコ

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