話題株ピックアップ【夕刊】(1):シノケンG、ワークマン、ピジョン
■内田洋行 <8057> 6,240円 +1,000 円 (+19.1%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
内田洋行<8057>とウチダエスコ<4699>がともにストップ高。両社ともに11月29日に第1四半期(7月21日~10月20日)連結決算を発表し、営業利益が通期予想を上回ったことに加えて、きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2023年度までにすべての小中学生がパソコンなどのIT(情報技術)端末を利用できるようにする予算を盛り込む」と報じられたことを受けて、思惑的な買いも流入しているようだ。記事では、文部科学省によると小中高のパソコン配置は19年3月末で5.4人につき1台にとどまるが、政府が主導して都道府県の単位などによる調達でコストを下げ、早期整備を目指すという。教育現場向けパソコン販売で実績が多いだけに、両社業績への恩恵が期待されている。
■シノケングループ <8909> 1,335円 +125 円 (+10.3%) 本日終値
シノケングループ <8909> [JQ]が急騰。2日大引け後、19年12月期の連結経常利益を従来予想の80億円→90億円に12.5%上方修正。減益率が25.2%減→15.9%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。主力の不動産販売事業で引き渡し戸数が計画を上回るほか、ゼネコン事業の好調なども収益を押し上げる。業績上振れに伴い、今期の期末配当を従来計画の15円→23円に増額修正した。権利付き最終日を今月26日に控え、配当取りを狙う買いなども向かった。
■VIX短先物 <1552> 6,040円 +400 円 (+7.1%) 本日終値
国際のETF VIX短期先物指数<1552>が急反発。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。2日の米VIX指数は前日に比べ2.29(18.15%)ポイント高の14.91に上昇した。11月の米ISM製造業景況感指数が48.1と市場予想(49.2)を大きく下回ったことが警戒され、2日のNYダウは268ドル安と急落した。これを受け、国際VIX短期先物は上昇している。
■MCJ <6670> 854円 +53 円 (+6.6%) 本日終値
MCJ<6670>やアプライド<3020>などのパソコン関連銘柄が大幅高で年初来新高値を更新した。きょう付けの日本経済新聞朝刊で、「2023年度までにすべての小中学生がパソコンなどのIT(情報技術)端末を利用できるようにする予算を盛り込む」と報じており、これを受けて同関連株に需要が拡大するとの思惑から買いが流入した。
■G-7ホールディングス <7508> 4,640円 +140 円 (+3.1%) 本日終値
2日、G-7ホールディングス <7508> が12月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。
■ガンホー <3765> 2,447円 +50 円 (+2.1%) 本日終値
ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が続伸。2日の取引終了後、カプコン<9697>と共同開発したスマートフォン向けゲーム「TEPPEN」が、全世界で累計400万ダウンロードを突破したと発表しており、これが好材料視された。同ゲームは、ガンホーとカプコンがタッグを組み、カプコンの人気キャラクターたちが多数登場するゲームの総合格闘技、アルティメットカードバトル。19年7月4日に北米・欧州でサービスを開始し、19年8月8日からはアジア・日本でサービスを開始し、現在グローバルでサービスを提供している。
■沢井製薬 <4555> 6,660円 +130 円 (+2.0%) 本日終値
沢井製薬<4555>が続伸。SMBC日興証券は2日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は5900円から7700円に見直した。米国事業の成長性を評価し、投資評価を引き上げている。具体的には、後発医薬品の国内市場環境は厳しさを増しつつあるなか、業界再編に伴う大手後発医薬品メーカーへの集約化が進むと予想。そのなかで、同社の競争優位性は高く、安定的な業績推移が可能とみている。また、同社は17年にアップシャー・スミス・ラボラトリーズ(USL)を買収し米国事業へ本格参入したが、すでに黒字定着および新製品効果で利益率が向上している。今後、米国事業の収益拡大が本格化することで、同社の連結業績を押し上げる展開となることを予想している。
■ワークマン <7564> 9,530円 +170 円 (+1.8%) 本日終値
ワークマン<7564>はしっかり。2日の取引終了後に発表した11月度の月次速報で、既存店売上高が前年同月比24.1%増と26カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。気温の低下に伴い、防寒着ながら伸縮性に優れたAERO STRETCHシリーズやマイクロウォームパンツのほか、AEGIS防水防寒シリーズやFind-Outのブルゾン、タイツなどの防寒商品が好調に推移した。なお、全店売上高は同29.3%増だった。
■第一生命HD <8750> 1,788円 +26.5 円 (+1.5%) 本日終値
第一生命ホールディングス<8750>が全般下げ相場に抗して4日ぶり反発。きょうは米株安や円高を受けハイテク株など主力輸出セクターに売りがかさんでいる。そのなか、同社など金融株は相対的な強さを発揮している。背景にあるのは米長期金利の上昇。米10年債利回りは前日まで3日連続で水準を切り上げ、1.821%と11月15日以来の水準を回復した。同様に超長期債である30年債利回りも上昇基調にある。これを受け、米国事業を展開する大手生保は運用環境改善の思惑が株価にポジティブに働いている。
■ピジョン <7956> 4,370円 -700 円 (-13.8%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
ピジョン<7956>が急落。2日の取引終了後、19年12月期の連結業績予想について、売上高を1062億円から990億円へ、営業利益を200億円から168億円へ、純利益を143億円から118億円へ下方修正したことが嫌気された。国内ベビー・ママ事業でインバウンド需要が顕著に減少していることに加えて、シンガポール事業で中東地域向け販売が鈍化したことや、インドにおける経済不況や需要減少などがあり、経営環境に厳しさが増しているとしている。なお、決算期変更に伴い前期との比較はない。同時に発表した第3四半期累計(2~10月)決算は、売上高775億2800万円(前年同期比2.4%減)、営業利益138億8600万円(同17.6%減)、純利益95億6800万円(同21.8%減)だった。
株探ニュース