話題株ピックアップ【夕刊】(3):インスペック、本多通信、日神不動
■インスペック <6656> 1,640円 +300 円 (+22.4%) ストップ高 本日終値
インスペック<6656>がストップ高。午前9時30分ごろ、新たな事業としてロールtoロール型シームレスレーザー直描露光機の開発・製造・販売に取り組むと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社では、自動車業界で長尺のFPC(フレキシブル基板)をシームレスに露光が可能な露光機へのニーズが高まっていることを受けて、検査装置事業で培ってきたロールtoロール方式の精密搬送システムと、プリント基板用の直描露光機を製造販売してスイス子会社の技術をベースとして、長尺FPCをシームレスに連続露光可能なロールtoロール型シームレスレーザー直描露光機(R-LDI)の開発を推進。今回、基本機能の開発が完了したことで新事業として取り組みを決めたという。20年2月から受注を開始し、来期以降に出荷を開始する予定で、成長牽引役となるよう注力するとしている。なお、20年4月期業績への影響は軽微としている。
■KYCOM <9685> 488円 +80 円 (+19.6%) ストップ高 本日終値
KYCOMホールディングス<9685>が急騰、300円台後半を横に走る75日移動平均線を一気に上放れてきた。企業のIT投資需要を背景に中小型のDX(デジタルトランスフォーメーション)関連株に物色の矛先が向いている。同社はそのなかで出遅れ感があり、上値を見込んだ投資資金の流入が加速した。同社はシステムの受託開発を手掛け通信や官公庁向けで優位性を持っている。各省庁が来秋をメドに基幹システムにおいてクラウド環境の構築を本格化させるなどIT化を推進する構えにあり、同社のビジネスチャンス拡大に期待が高まっている。20年3月期は営業利益段階で前期比8%増の2億6000万円予想だが、21年3月期は利益の伸び率が加速する可能性が高い。
■本多通信工業 <6826> 645円 +100 円 (+18.4%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
本多通信工業<6826>が全体下落相場のなか強さを発揮。車載向けを中心に多極コネクターを手掛けるが、ドライブレコーダー市場の拡大を背景に車載カメラ向けなどで需要を捉えている。自動車のIT化に伴いミラーレスシステムが普及期に入っていることも追い風となっている。特にここにきて自動ブレーキなど車の安全機能の充実がテーマ視されており、同社の商機が広がっている。
■日神不動産 <8881> 549円 +53 円 (+10.7%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
日神不動産 <8881> が急騰。2日大引け後、20年3月期の期末一括配当を従来計画の16円→18円(前期は16円)に増額修正したことが買い材料視された。来年1月の持株会社への移行を踏まえ、記念配当として2円を上積みする。併せて、株主優待制度を変更し、1000円分のクオカードを20年3月末から贈呈すると発表。新築マンションと平川カントリークラブの割引券を贈呈している現行制度に追加する。発表を受けて、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。
■ハイパー <3054> 806円 +76 円 (+10.4%) 本日終値
ハイパー<3054>は急騰で4日続伸。きょうの高値まで4営業日で上昇率は28%に達している。小学校や中学校でパソコンやタブレットなどの学習用コンピューターの不足が顕著となっており、法人向けパソコン販売を展開する同社が注目されている。政府・与党は2日、近く閣議決定する経済対策で2023年度までにすべての小中学生がパソコンなどのIT端末を利用できるようにする予算を盛り込むことが伝わっており、これが同社株を改めて刺激している。
■東名 <4439> 4,175円 +305 円 (+7.9%) 本日終値
2日、東名 <4439> [東証M]が12月31日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。
■リネットJ <3556> 822円 +53 円 (+6.9%) 本日終値
リネットジャパングループ<3556>が高い。午後1時ごろ、リチウムイオン電池を内蔵する電子機器のメーカー向けに、宅配便を活用した安全回収サービスの提供を開始すると発表しており、これを好感した買いが入っている。第1弾として、タカラトミー<7867>と提携し、タカラトミーグループが製造・販売するリチウムイオン電池を内蔵する使用済み玩具などの回収サービスをスタート。更に、リチウムイオン電池を内蔵する製品を製造するメーカーと提携した施策を拡大するとしている。
■santec <6777> 1,709円 +93 円 (+5.8%) 本日終値
santec<6777>が3日ぶり反発。次世代通信規格5Gの国内基地局整備が本格化するなか、光通信用部品メーカーで基地局向け光モニターに高い実績を有する同社株に物色の矛先が向かっている。これまでは海外向けで受注を伸ばし収益に反映させていたが、今後は国内でも収益機会が高まることになる。株価は1600円台でもみ合いを続け売り物がこなれており、全体地合い悪のなかも出遅れ感から投資資金が流入、上値を慕う展開となっている。
■ジオスター <5282> 557円 +26 円 (+4.9%) 本日終値
ジオスター<5282>は商いを伴い上値追い。前日に続き年初来高値を更新した。トンネルのシールド工事で使われる内壁材「セグメント」のトップメーカーで、共同溝向け土木製品も手掛け電線地中化のテーマにも乗る。20年3月期業績は大型案件の端境期にあることから営業利益が前期比7割減の10億円見通しと大幅減少する見込みながら、株価は既にこれを織り込み、市場では21年3月期のV字回復をハヤす声が強い。リニア中央新幹線の大型案件が動き出すことが収益に寄与するとみられている。
■ディー・ディー・エス <3782> 359円 +16 円 (+4.7%) 本日終値
ディー・ディー・エス<3782>が反発。同社は指紋など生体認証機器の大手で高い技術力で需要を開拓している。2日取引終了後、金融アプリ開発などを手掛けるモバイルインターネットテクノロジー(東京都千代田区)が、ディディエスの本人認証システム「マガタマプラットフォーム」の販売を開始したことを発表、これが株価を刺激する形となった。
●ストップ高銘柄
和心 <9271> 1,323円 +300 円 (+29.3%) ストップ高 本日終値
エスエルディー <3223> 1,710円 +300 円 (+21.3%) ストップ高 本日終値
トミタ電機 <6898> 1,780円 +300 円 (+20.3%) ストップ高 本日終値
ウチダエスコ <4699> 4,160円 +700 円 (+20.2%) ストップ高 本日終値
ブティックス <9272> 4,660円 +700 円 (+17.7%) ストップ高 本日終値
など、12銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース