前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

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2019年12月4日 5時20分

■ピジョン <7956>  4,370円 (-700円、-13.8%)

東証1部の下落率トップ。ピジョン <7956> が続急落。2日の取引終了後、19年12月期の連結業績予想について、売上高を1062億円から990億円へ、営業利益を200億円から168億円へ、純利益を143億円から118億円へ下方修正したことが嫌気された。国内ベビー・ママ事業でインバウンド需要が顕著に減少していることに加えて、シンガポール事業で中東地域向け販売が鈍化したことや、インドにおける経済不況や需要減少などがあり、経営環境に厳しさが増しているとしている。なお、決算期変更に伴い前期との比較はない。同時に発表した第3四半期累計(2-10月)決算は、売上高775億2800万円(前年同期比2.4%減)、営業利益138億8600万円(同17.6%減)、純利益95億6800万円(同21.8%減)だった。

■トプコン <7732>  1,417円 (-54円、-3.7%)

トプコン <7732> が大幅反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が2日付で、投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を1600円から1480円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、上期業績などを受けて20年3月期の営業利益予想を139億円から120億円へ、21年3月期を同152億円から136億円へ下方修正した。21年3月期の営業利益は19年3月期の136億円とほぼ同水準であり、建機や農機の自動化需要の拡大、高齢化による眼科疾病の増加など構造的に成長する市場を主な事業分野とする同社に対する株式市場の成長期待が強いだけに、利益成長の踊り場局面との認識が株式市場で広がることは株価にネガティブとしている。

■伊藤園 <2593>  5,420円 (-120円、-2.2%)

伊藤園 <2593> が反落。2日の取引終了後に発表した第2四半期累計(5-10月)連結決算は、売上高2654億7100万円(前年同期比3.6%減)、営業利益141億700万円(同6.8%増)、純利益89億2500万円(同2.6%増)と増益となったものの、材料出尽くし感から売られたようだ。主力のリーフ・ドリンク関連事業は減収となったものの、6月に実施した大型ペットボトルの値上げなどで国内飲料事業の収益が改善したことも寄与した。なお、20年4月期通期業績予想は、売上高を5100億円から4980億円(前期比1.2%減)に引き下げたものの、営業利益230億円(同0.8%増)、純利益142億円(同1.8%減)は従来見通しを据え置いている。

■日本製紙 <3863>  1,896円 (-39円、-2.0%)

日本製紙 <3863> が反落。大和証券が2日付で投資判断を「2」から「3」に引き下げたことが弱材料視されたようだ。なお、目標株価は2000円を据え置いている。同証券では、オーロラ社の事業譲受に伴うパッケージ事業の拡大で、今後の収益拡大の方向性が見え始めたことは評価しているという。ただ、足もとの景気悪化による段ボール販売量の伸び悩みなどを考慮し、20年3月期営業利益予想を310億円から295億円へ、21年3月期を同360億円から325億円へ下方修正した。

■Jフロント <3086>  1,452円 (-21円、-1.4%)

J.フロント リテイリング <3086> が反落。2日の取引終了後に発表した11月度の売上速報で、百貨店事業の合計売上高は前年同月比8.9%減と2ヵ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。化粧品、食品の売り上げが前年並みとなったほか、多くの基幹店でマイナス幅が1ケタ台に縮小したものの、消費増税後のマイナス影響が残った。

■松屋 <8237>  842円 (-12円、-1.4%)

松屋 <8237> が反落。2日の取引終了後に発表した11月度の売上速報で、銀座店と浅草店を合わせた銀座本店の売上高が前年同月比0.9%減と2ヵ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。婦人衣料品で国内外のデザイナーを軸とした高価格帯の婦人服は堅調など強みとなる商品群は消費税増税後の影響も軽微に好調に推移したものの、海外のラグジュアリーブランドなどでは増税の影響が継続した。

■天馬 <7958>  1,987円 (-25円、-1.2%)

天馬 <7958> が反落。2日の取引終了後、海外子会社の従業員が不適切な金銭の交付を行った疑いがあることを認識したと発表しており、これが嫌気された。なお、同社では事実確認のため第三者委員会を設置するという。

■SBG <9984>  4,185円 (-51円、-1.2%)

ソフトバンクグループ <9984> が3日続落したほか、ファーストリテイリング <9983> が一時760円安の6万7040円と下値を試す展開となった。3日は、全体相場は海外ヘッジファンド筋の先物売りを背景に日経平均寄与度の高い値がさ株に裁定解消売りによる下げ圧力が働いている。両銘柄は日経平均寄与度ランキングの1位と2位を占めており、合計で日経平均を32円程度押し下げている。

■高島屋 <8233>  1,289円 (-15円、-1.2%)

高島屋 <8233> が反落。2日の取引終了後に発表した11月度の店頭売上速報で、高島屋単体と国内百貨店子会社を含む17店舗合計の売上高は前年同月比4.2%減と2ヵ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。前年に比べて土曜日が1日多かったものの、10月に引き続き消費税増税前の駆け込み需要の反動が大きかった。なお、免税売り上げは同13.0%減だった。

※3日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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