24000円レベルでの攻防も押し目待ちに押し目なし/オープニングコメント

市況
2019年12月17日 8時31分

17日の日本株市場は、日経平均の24000円固めが意識されそうである。16日の米国市場ではNYダウが100ドル高だった。前週に米中両国が第1段階の合意に達したことを受けて、先行き不透明感が後退し買いが先行。投資家心理の改善により、終日堅調推移となっている。半導体株やエネルギー株が指数をけん引していることもあり、指数インパクトの大きい東エレク<8035>など値がさハイテク株への支援材料になりそうである。

もっとも、両国とも投資家に安心感を与えるような詳細を明らかにしておらず、合意文書の内容はまだ精査が続いているとし、農産物購入については後日詳細を発表すると中国の当局者は語っている。そのため、トランプ大統領が述べた、中国が年間500億ドル(約5兆4700億円)規模の米国産農産物を購入することになるといった行方を見極めたいとする模様眺めムードから、上へのトレンドも強まりづらいことである。

しかし、24000円処は昨年高値水準であり、テクニカル的には昨年1月、10月高値とのダブルトップを形成しているところでもある。上値抵抗として意識されやすいのは想定内であり、一方でこの水準を明確にクリアしてくるようだと、ショートカバーを誘いやすくなり、年末高へ向けたセンチメントがより高まりやすい水準でもある。そのため、押し目を拾う意識も高まりやすく、高値もち合いながらも、結果的には押し目待ちに押し目なしといった状況にも向かいやすいところである。

一方で、先週のメジャーSQを通過していることもあり、海外勢のフローは限られている。薄商いの中を年末に向けての税金対策の売りも意識されやすいところ。また、足元活況のIPOであるが、昨日上場したベース<4481>、JMDC<4483>、ランサーズ<4484>の3社はいずれもコンセンサスを上回る初値を形成したが、急伸した後は資金の逃げ足も速く、初値価格を下回っている。

本日はフリー<4478>、ウィルズ<4482>が上場する。いずれも業種的には人気の高い分野となるため、個人主体の資金が集中しやすいだろう。ただし、昨日のように急伸後に急速に値を消す動きをみせてくるようだと、神経質な流れに向かう可能性もある。そのため、相対的に出遅れている銘柄等、下値リスクの低い銘柄などを探る動きも意識されやすいだろう。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.